SC相模原

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11-22-2010

 その他 

第34回全国地域サッカーリーグ決勝大会1次ラウンド・第2戦

101122 全国地域サッカーリーグ決勝大会1次ラウンド2日目。S.C.相模原は、同じ神奈川県のY.S.C.Cと対戦した。Y.S.C.C.と公式戦で対戦するのは、今回で3回目。過去2戦はいずれも敗れていた。S.C.相模原が決勝ラウンド進出に近づくためにも越えなければならない相手であり、90分以内での勝利を目指す必要があった。 S.C.相模原はシステムこそ4-4-2だが、井上の負傷もあり、ディフェンスラインはメンバー変更して臨んだ。GKは佐藤、CBでは工藤と鷲田がコンビを組む。右SBは不動の金澤が務め、左SBには鈴木隼が先発した。中盤の底は第1戦と同様に鈴木健と富井が底を務め、右に水野、左に坂井。2トップは齋藤と森谷という組み合わせでスタートした。 前回対戦した天皇杯県予選決勝同様、Y.S.C.C.は中盤を素早く中継し、DFの裏のスペースへ縦パスを狙ってきた。また守備では前線からの早いプレスによってS.C.相模原のパスワークを封じてきた。 そのため、中盤でうまくボールをキープできないS.C.相模原は、2トップにロングボールを送り、全体を押し上げることで、状況を打開しようとした。 22分には左サイド裏のスペースに縦パスを入れられると、それを折り返され、最後はミドルシュートを打たれる。だが、GK佐藤の好セーブとCB工藤を中心とした守備でゴールを許さなかった。 S.C.相模原も25分には、右サイドで坂井、金澤とつなぎクロスを入れると、森谷の落としを鈴木健がミドルレンジからシュート。これも決定的なチャンスとは言えず、S.C.相模原は攻略できずにいた。 そうした苦しい状況を1本のパスが変える。右サイドで水野がボールを奪うと、前線に走る齋藤に縦パスを送る。齋藤はDFと競り合いながらうまくボールをコントロールすると、ドリブルでゴール前へ。GKが飛び出すタイミングをうまく計ると右足でゴール左に流し込んだ。 先制した直後の32分、今度は左サイドでボールを拾った坂井が、良質なクロスを配球。これを相手のマークをうまく外した森谷がヘディングで決め、スコアを2-0とした。 後半、S.C.相模原は、15分に警告を受けていた鈴木隼を下げ、ジエゴ・カンポスを投入する。左SBに富井を下げ、森谷を右サイドに配置。ジエゴと齋藤の2トップでスタートした。 公式記録によると、S.C.相模原の後半のシュート数が1本だったように、2点を追いかけてくる相手の攻撃に、守勢に回る時間帯は増えた。69分には金澤がカウンターから相手ゴールに迫るが、カウントされなかったループ気味のシュートは、ゴール上へと越えていった。71分にもジエゴが中央でキープし反転すると、ゴール前にドリブルで進入するが、フィニッシュには到達できず。勝利を決定付ける3点目を奪えずにいた。 第1戦では2点をリードしながら同点に追いつかれ、PK戦により勝利する結果となった。しかし、この日のS.C.相模原は、集中した守備でY.S.C.Cが放り込んでくるロングボールにもしっかりと対応した。FKなどのセットプレーでも、全員が足を止めることなく、セーフティーにプレー。フィニッシュされる前にクリアした。 72分には富井に代え吉岡が、80分にはジエゴに代え、船越がピッチへ。残り10分。FWの船越までもが中盤に下がり、Y.S.C.Cの攻撃を防いだ。ときには前線に1人残っていた齋藤までもが守備に加わり、S.C.相模原は全員で守り続けた。 試合は90分が過ぎ、3分のアディショナルタイムが提示される。相手の攻撃をしのぎ、93分になろうとしていたときだった。 自陣からのロングボールを左サイドで水野がキープすると、追い越してくる吉岡につなぐ。吉岡は、前方の広大なスペースに向け、スピードに乗ったドリブルで疾走。右サイドでは、カウンターの匂いを察知した金澤が並走する。追いかけてくるDFはいたが、吉岡は勝負を選択。ドリブルでペナルティーエリアに到達すると、ゴール左からシュートした。これが右に流れる。それを詰めていた金澤が右足でシュート。3-0で勝利した。 前後半合わせてシュート数が4本だったように、本来標榜するサッカーが完遂できたわけではない。それでも数少ないチャンスをものにし、貴重な勝ち点3を奪取した。「こんなにボールを触れなかった試合は記憶にない。自分たちのサッカーは確かにできなかったかもしれない。でも、そうした時間を我慢して、カウンターから1点を取れたのが大きかった」(鈴木健)。 試合前、サポーターが掲げた横断幕には「三度目の正直」という言葉が刻まれていた。過去2戦対戦し、2試合とも敗れていた相手に勝利したことは、クラブにとっても自信へとつながる価値あるものだった。 しかし、指揮を執る望月、選手たちは冷静だ。それは、この勝利は大きな勝利ではあるが、決勝ラウンド進出が決まったわけではないからだ。 「これにうかれてはいられない。気持ちを引き締めて、レノファ山口戦に備える」(望月)。 決勝ラウンドに進出できるのは各グループの1位と、全グループの成績上位の2位というわずか4チームのみ。1次ラウンド3戦目となる第3戦に勝利してこそ、最初の喜びを噛みしめることができる。

原田大輔

ひたちなか市総合運動公園陸上競技場 13:30キックオフ(45分×2本)
1st (45分) 2-0 得点者:S.C.相模原-齋藤-森谷
2nd (45分) 1-0 得点者:S.C.相模原-金澤
結果 S.C.相模原  3-0  Y.S.C.C