
S.C.相模原は、システムを変更してカマタマーレ讃岐との準決勝に臨んだ。GKは佐藤、DFは左から井上、工藤、奥山が並ぶ。そして金澤が出場停止の右SBには富井を起用した。中盤は3枚。鈴木健が中心となり、坂井と鈴木隼がバランスを取る。前線は船越を頂点にした3トップ。ターゲットマンの船越を目印に、その両脇を齋藤とジエゴが担った。
相手陣内で試合を進めるS.C.相模原は、5分から立て続けにCKを得る。しかし、クロスが合わず、相手にクリアされ、セットプレーを生かせない。10分、11分にもCKを得るが、S.C.相模原はゴールに結びつけることができず。そうして迎えた12分、CKの流れからカウンターを仕掛けられてしまう。残っていた鈴木健が対応に行くが、右サイドでつながれると、中央からチェックに行った井上も間に合わず、ゴール前にクロスを入れられてしまう。GK佐藤が弾くも、そのこぼれ球をミドルから狙われた。外れたため失点は免れたが、両チームの攻撃の意図は明らかだった。
S.C.相模原はパスワークで左右に揺さぶり、サイド攻撃を繰り返すのに対して、カマタマーレ讃岐は前線やサイドにロングボールを入れる展開からゴールを目指してきた。25分、カマタマーレ讃岐はその狙い通り、中央にロングボールを蹴りこむ。FWがポストプレーで後方に落とすと、受けた選手が再びダイレクトで前へ。DF陣は、この縦のワンツーに対応できず、中央を空けてしまった。シュートが外れたためここでも失点を逃れたが、完全なる決定機を作らせてしまった。
3トップで臨んだS.C.相模原は、18分にセットプレーの流れから前線に残っていた工藤が鈴木健のスルーパスを受けてシュート。21分には齋藤が右サイドを強引に突破、26分にも中央に入ってきたジエゴ、富井、齋藤とパスをつないで相手ゴールに迫った。前半終了間際の37分には、鈴木健が左から右へと展開し、ジエゴの柔らかいクロスに船越がヘディングシュートする。高い打点から放たれたシュートは、ゴール右に決まったが、オフサイドの判定。0-0のまま前半を折り返した。
S.C.相模原は鈴木隼に代え、吉岡を投入する。ジエゴと齋藤が前線、左サイドを流動的にポジションを変えていく4-4-2とした。48分には、最終ラインからパスをつなぎ、鈴木健と坂井のワンツーにより中盤の密集地帯を突破すると、左サイドの井上へ。井上がサイドを突破してクロスを入れたが、中央の齋藤にも、ファーサイドの船越にもタイミングは合わない。パスをつなぎ、サイドに展開する、「らしい」攻撃ではあったが、ゴールは遠かった。
連戦による疲労なのか、この日が暑かったためなのか、それとも相手を警戒してなのか。サイドを起点にするも、これまでの試合のように深い位置まで侵入することができない。その影響から、サイド攻撃を繰り返すも、ラストパスの精度が低く、フィニッシュするチャンスを逃した。
攻撃するもどこか攻めきれない。これが失点につながってしまった。
66分、カウンターから吉岡が右サイドを攻め上がろうとするが、判断が遅れ、相手にボールを奪われてしまう。そこから中央へ素早くつながれるとシュート。GK佐藤のクリアが右に流れると、DFはケアしておらず、詰めてきた相手にゴールを奪われた。ただし、まだ追いつく時間は十分にあった。
ところが、72分には富井が2枚目の警告で退場となり、1人少なくなると、74分には直接FKを決められ、スコアを0-2とされてしまう。S.C.相模原は鷲田雅一を送り込み、態勢を立て直そうとしたがその焦りから、軽率なプレーに終始してしまう。不必要なファールや行動により、自らプレー時間を減らしていった。そしてアディショナルタイムには、相手陣内で倒れた吉岡が退場処分となり、S.C.相模原は9人に。反撃を試みることも、パワープレーを見せることもできず、0-2で敗れる結果となった。
山口きらら博記念公園スポーツ広場 11:00キックオフ(40分×2本) |
1st (40分) |
0-0 |
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2nd (40分) |
0-2 |
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結果 |
S.C.相模原 0-2 カマタマーレ讃岐 |