


第15回神奈川県サッカー選手権兼天皇杯予選の2次トーナメント準決勝は、昨年の同大会で敗れた桐蔭横浜大学だった。
試合は、雲一つなく、強い日射しが照りつける保土谷公園サッカー場で、14時05分にキックオフする。
GK榎本、DFは右から金澤、工藤、鷲田、鈴木(隼人)が並ぶ。中盤の中央には坂井、鈴木(健)が入り、右サイドを富井、左サイドを古賀が担う。
FWは最前線に齋藤、そして、わずかに下がった位置にキープ力を買われた水野がFWとして先発する。
「相手のDFラインを下げさせるため、早い縦パスを入れるように指示していた」
望月がそう語るように、S.C.相模原は2トップにロングボールを合わせ、DFの裏へと抜ける攻撃を見せる。
8分には右SB金澤からの縦パスを受けた齋藤が反時計回りに反転して右サイドからシュート。10分にも坂井のドリブル突破から富井につなぎ、齋藤がヘディングシュートを叩きつける。
意図通りの攻撃でS.C.相模原は決定機を作っていく。
ところが16分、ワンチャンスを相手に決められてしまう。左サイドを抜かれると、カバーに向かったDFも交わされ、
ゴール前に侵入されてしまう。飛び出したGK榎本とDFが止めに行くと、混戦からボールがこぼれ自陣ゴール前へ。
そこを、詰めた相手選手に蹴り込まれ失点。選手間の連係ミスにより、先制点を献上してしまった。
失点を許すも、自分たちの狙いを徹底するS.C.相模原は落ち着いていた。29分、自陣右サイドで得たリスタートから金澤が前線へロングパスを送る。タイミングを合わせて走り出した齋藤がトラップして右に抜けると、思い切りニアをぶち抜いた。(写真1)
同点に追いつくと、35分には右CKから齋藤がヘディングシュートを決めて逆転に成功する。
暑さから徐々に相手の体力は落ちていったが、S.C.相模原は後半に入っても変わらぬ運動を保ち続けた。
51分、左サイドでダイレクトパス。鈴木隼が左サイドに開いていた齋藤に縦パスを入れると、齋藤は中を走る古賀にダイレクトでつなぐ。華麗なパス交換でフリーになった古賀は、ゴール左に侵入すると、得意の左足でGKの手から逃げるように、逆サイドネットにシュートを決めた。3点目を決めた古賀は、その3分後にもサイドを大きく変えるロングパスで攻撃の起点となる。左から右へ大きく展開されると、富井が右サイドからクロス。中央に走り込んだ水野がトラップすると、落ち着いて4点目を決めた。(写真2)
その後は、57分に吉岡、58分に森谷、74分には船越が交代出場する。ロスタイムに突入した91分、中央をドリブル突破した坂井がペナルティーエリア内で倒されPKを獲得。これを坂井自らが決め(写真3)、5-1で勝利。決勝の相手はY.S.C.C。8月29日に行われる試合に勝利すれば、S.C.相模原は、県代表として天皇杯の出場権を得る。
原田大輔
保土ヶ谷公園サッカー場 14:05キックオフ(45分×2本) |
1st (45分) |
2-1 |
得点者:S.C.相模原-齋藤2 |
2nd (45分) |
3-0 |
得点者:S.C.相模原-古賀-水野-坂井 |
結果 |
S.C.相模原 5-1 桐蔭横浜大学 |