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05-12-2024

 試合結果 

【5/12桐蔭横浜大戦】試合結果・監督・選手コメント

《試合結果》

SC相模原 5-0 桐蔭横浜大学

■得点
藤沼拓夢(SC相模原)
高野遼(SC相模原)
藤沼拓夢(SC相模原)
水口湧斗(SC相模原)
山下諒時(SC相模原)

戸田和幸監督

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--試合を振り返って。

大事なタイトルが懸かった試合だったということと、去年もここで勝ってクラブとして初めて県予選を突破しましたけど、その前の年に同じ桐蔭横浜大と決勝で0-3で敗れているという話を選手にはしました。直接対戦した選手が多いわけではないですけど、クラブとして悔しい経験をしたまま今日までずっと続けてきたので、取り返すことも含めて臨もうと話して試合を戦いました。

試合はいい入りがあって不用意ではないですけど、こぼれ球の処理とクロスの処理の失敗があってCKを与えてPKという展開になりましたけど、なんのためにGKがいるかというと、ああいう時のためです。モト(三浦基瑛)には感謝しています。

2-0で前半を終えて、ハーフタイムに「(一昨年)0-3で負けた相手だから4点以上取って勝て」という話をして後半へ送り出しましたけど、しっかり応えてくれた選手たちに感謝しています。ここで大会として先に進むことができたので、次のリーグ戦に向けても弾みがつくんじゃないかなと思います。

--準決勝でY.S.C.C.横浜に3-1で勝った桐蔭横浜大に5-0という結果は、ここ数試合のリーグ戦でなかなか点を取れなかったことを考えると、大きな意味を持つのでは?

点をインプレーでも取れましたし、セットプレーでも取れたので、バランスよくゴールへ迫れた結果かなと思います。試合前、もう一つ話したことは「この試合、難しくなる要素があるとしたら気持ちしかない」ということ。僕たちはプロで、相手は学生だけど、ピッチに立ったらそんなものはなにも関係がない。相手にはJ1でデビューした選手もいるし、J1のクラブに内定している選手もいます。そういった選手がいるチームなんだと伝えた上で、選手には試合へ向かってもらいました。難しくなるとは思っていましたけど、キチンと意識を持った上で取り組んでくれました。

点が取れたことに関しては、やってきたことが成果として現れたんじゃないかなと感じることができました。大学生はたしかにすごくハードワークができます。今日の相手は、個々人だけを切り取って見ると身体がしっかりしているし、スピードがあったり打開力がある選手が揃っている。そこだけを見たら分が悪かった局面もあったと思います。我々はプロとして日々、人生と生活を懸けて生きているということをどこで見せるかと言ったら、そういったところからすべてになります。

個々人の能力、特長が生かされた部分があったから点が取れたと思います。今日で言えば藤沼(拓夢)が2点取りました。2点目は僕も驚きましたが、ゴールを意識する中でプレーしたことで取れたと思います。1点目以外にもクロスに飛び込んで惜しい部分もあった。そういったものを次に繋げるとよいかなと思います。

--相手の2トップの背中で徳永裕大選手がうまくボールを受けて、優位性を作っていたように見えました。

前節のリーグ戦で西山(拓実)がイエローカードをもらって、次の試合に出られないということも実はあります。当然この試合で勝つためのことを考えていますけど、次に向けてもというところでトレーニングをして、今日は徳永にあそこの位置でプレーしてもらいました。慣れないところはあるだろうなと思いつつ、トレーニングもよくやれていましたし、今言ってもらったようなことも彼ができることの一つだと思っていました。

後半は追い風の中でチームとしてプレーしてほしかったですけど、たしかに彼のところでボールを引き取ったり相手を引きつけたりと、動かすことができていました。あそこのポジションはもちろんプレスもしないといけないですし、こぼれも取らないといけない難しいポジションですけど、裕大ならこういうことができるんじゃないかという考えが僕の中ではありました。それを本人にも伝えてトレーニングもがんばってもらって今日プレーをしてもらいましたけど、周りとの関わりもよくできた状態でプレーできていました。頭が疲れましたと言ってましたけど、そういうポジションですし、いい部分はたくさん見られました。

--監督自身が「今日の試合はいけるな」と思った瞬間はどの場面でしたか?

いけるなと思った瞬間は最後までないです。一生懸命努力しているのは僕もわかっていますけど、いけたと思った瞬間は別にないですし、後半のキックオフで失敗をしていきなり相手にチャンスを作られたりして、こういうことだけは二度とするなと試合が終わって話しました。まだまだ緩さが出てしまう瞬間があったり、うまくいってるなと思った瞬間にミスをしていたり、試合の流れが変わってしまう瞬間を自分たちから作ってしまうところがある。

3点目を取れた時に少し安堵した感じはありましたけど、いけると思った感覚は実はありません。この試合の難しさは先ほども言わせてもらったように「気持ち」になります。気持ちというのは「自分たちはプロだから」という思いが邪魔をすることもある。ただ相手には学生なだけで能力の高い選手はたくさんいます。だからもうJ1に内定が決まっていたりJ1の試合に出ていたりする。でもうちの選手はJ3だから、彼らの方が上という言い方もできます。山下(諒時)と水口(湧斗)と田中(陸)には相手はJ1の選手だからJ1のチームと戦うつもりでやれと言いました。そういう気持ちを持てていれば試合を戦う上で心構えとして間違うことは減ってくるはず。

いつもと同じようにプレーしていて、いつもと同じプレーがうまくできなくても、感じ方が変わってしまうことでその後の展開が難しくなることもあり得ます。そういったところを大事にするよう選手には伝えて、取り組んできました。最後にもう一度気持ちの話をして試合に送り出したんですけど、トレーニングで続けてきているものが合いはじめてきたなと見て取れた部分があります。拓夢だったら、「ここに来なきゃいけないんだ」と話していた場所に来だしたりして、そうした部分が成果として現れていると思います。そういうのが今日の試合では成果として現れてきたと思うので、とてもいいことだと思います。

個人の特長とチームとしてのやり方が得点へうまく合わさりました。得点なら得点を決めることに、失点なら失点しないことに向かえているということなので、そういうことが今日の試合で出たのであれば、自分はとても嬉しく思います。これをチーム全体として続けていけるように努力していきたいです。

--直近2試合では無得点だった中で、どんな点が今日は違いましたか?

攻撃に関してはよくなっていると思います。キチっとした意識を持った上で自分たちにできることをやれば、前進も侵入もできる場面が増えていきます。それは例えば(伊藤)恵亮みたいな選手が今の位置でプレーしているから、相手のコンタクトも怖がらずに多少難しいボールでもコントロールして渡すとか、諒時もどんどんボールの持ち方が良くなってキックの精度が上がったりしています。個々人として良くなってきているものが、うまくチームとして合わさってきてできるプレーが増えているから敵陣での攻撃に繋がっている部分はあると思います。最終的な点を取る時も“いつ、どこ”というのが合ってきているから今日の得点がある。

元々目指してきたものがあった時に、去年の話をしても仕方がないですけど、去年我々がリーグで取った44得点の中でどういった点を取ったかとか、点を取った選手がいなくなったという時に、点を取るというのは一番難しいことで、どうやって点を取ればいいか、取る形が作れるかというのは、ずっとプレシーズンから模索してきました。10点取った選手と4点取った選手がいなくなっているので、この分をどう埋め合わせるのかというのと、それがあったとしても、プレスができて守備もできてボールも運べるといった土台をどれだけベースアップしながら最終的に点を取るところまでもっていくかを、ずっと模索しながらやってきました。

昨季なら拓夢は今の位置であまりプレーしていなくて、もうちょっと左にいたので、彼よりも彼の次にボールを受けた選手が決めることが多かったですけど、今の彼がいる場所は点を取る場所になります。そこでどれだけ相手に圧力をかけて繰り返し繰り返し(アクションを起こしていけるか)というのが少しずつ出てきたと思います。

ライン間とか相手が近いところでも怖がらずボールを受けたり、そこからゴールに向かうということを考えれば、今の恵亮がやっているプレーは我々のチームの中で言えば非常にレアなもの。多少ボールを失おうが気にしないでやれと言ってますし、そういう場所でプレーしているからこそ、ゴールに向かうなにかが起きると思う。

これはずっと模索していることだから、ひょっとしたらまた変わるかもしれないですけど、今日の5点がなにかから発生しているのであれば、模索しながらみんなが頑張ってきたことが合ってきたのかなという気がします。

土台が変わっていなくても、抜けたものと入ったものがあった時に、点を取るというのは簡単じゃないです。どんな形でも取ってくれと思いますし、言いますけど、その場所にどうやって入ってどうやって決めるかという部分はあった方がいい。

髙木(彰人)のような選手も戻ってきて、ああいった選手がどんどん状態が良くなっていった時に、見えてきた部分はあります。今日は拓夢がやってくれましたけど、前の選手たちが揃ってきて、ここの競争がもっと激化すれば自然に全員のレベルが上がると思います。後ろも同様で、今日はジャスティン(金城ジャスティン俊樹)が途中から出ましたけど、出ていた選手が少し出られなくなっていろんなことがあっても、一生懸命練習してきた時に必ずチャンスは来ます。その時に爪痕を残せるかが大事だと僕はいつも言ってますし、そういった気持ちで続けている選手は時間が短くても必ずなんらかの形で残すので、そういった選手を大事にしながらチームとして続けていければ。

ピンチがあっても失点ゼロというのも素晴らしいことで、その上で今日は5点取れて、その内容を見ていくと「練習から来ているものだな」と思いますし、あとはどれだけ個人の質を上げられるように働きかけられるか。自然なかたちで競争があれば、勝手に頑張ると思うので、そういったところを自分がうまくマネジメントできると、ここからどんどんよい方向にいくかなという期待があります。

--天皇杯本戦の出場がこれで決まりました。天皇杯を勝ち上がっていくことへのイメージは?

昨年もこの後に1回戦で大学のチームと戦って、大変苦労しましたけど、それを越えた後に北海道コンサドーレ札幌と対戦するという貴重な舞台を経験できました。全カテゴリーが臨む大会なので、今日のような立場もあるんでしょうし、逆の立場で思い切りぶつかれる試合もある。まずは次の試合を越えられるように狙っていきますし、リーグ戦と並行しての戦いになるのでどう采配していくかは考えますけど、上にいけばいくほど注目されて、よいチームと戦える本当にいい大会だと思います。次も間違いなく難しい試合になると思いますけど、今日と同じようなメンタリティで試合に臨めば越えてくれると思います。先にどんどん進めるように続けていきたいです。

--先週のYS横浜戦でもニッパツ三ツ沢球技場に多くのサガミスタが駆けつけて、ホームのような雰囲気を作っていましたが。

ゴール裏だけじゃなくてメインスタンドにもユニフォームを着た方がたくさんいて、このスタジアムがピッチとの距離が近いことも相まって、サポートされている感覚を選手も強く感じています。そういう人たちと一緒に戦って、今日の試合では勝利できて一緒に喜びを共有できたことは素晴らしいだと思います。自分も昨季からサポーターの人と一緒に戦ってきている感覚がある中で、点が取れず勝ち切れない試合があっても、我慢強くサポートしてくれていつも感謝しています。毎試合毎試合、こんなふうに点を取れたら夢のようですけど、こういった試合も作りながら次の試合へまた向かっていく時間を共有できたことは嬉しく思います。


FW/9 藤沼拓夢

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--2ゴールを決めて、2年連続の天皇杯本戦出場に導きました。

まずは、勝てたことがすごくよかったです。大学生相手だったので、難しいところはいっぱいあったんですけど、自分たちも、いつものようにやるべきことをやって、勝てたことが一番です。その中で点をとれたことはよかったです。

--序盤にPKをとられるピンチがありました。GK三浦基瑛選手が止めてくれたことは前の選手にとっても大きかった?

本当に“さまさま”だなと思いましたし、流れを変えてもらえました。

--先制点は左サイドからドリブルで切れ込む、藤沼選手らしい形でした。

ボールをもらってからはゴールのことしか考えていませんでした。自分で行こうと決めていたので。あとは、うまく相手を(シュートフェイントで)滑らせて。うまく決まってよかったです。

--後半に藤沼選手が挙げた3点目が事実上、勝負を決めたゴールになりました。ロングシュートは狙っていたのでしょうか?

そうですね。GKを見た時に(前に)出ているなと。あとは、振り抜いたら行けるんじゃないかと思って。入ってよかったです。

--藤沼選手が相模原での初ゴールは、2シーズン前のテゲバジャーロ宮崎戦での超ロングシュートで、それを思い出しました。ああいう形は得意なんでしょうか?

得意、なんですかね(笑)。でも、振ったら入るものだなとは思いました。

--なかなかチームとしてゴールを決められずに苦しんでいたなかで、今日は5得点。ゴールラッシュになった要因は?

今日はいつも自分たちでボールを保持することができたかなという印象はあります。ボールを保持することで攻撃の回数やパターンは増えるので、そこが一番大きかったかなと。

--ゴール前に入ってクロスを合わせる場面でも、イメージを共有できていたように感じました。

そうですね。何回か、触れば1点という場面がありました。クロスを上げる選手も、僕がほしいところにくれたので、あとは決めるだけだなと思います。

--天皇杯1回戦は山梨県代表の山梨大学ペガサスと、大学生との試合となりますが、どのように臨みますか。

どこが相手でも、しっかりとリスペクトしつつ、向こうはノープレッシャーだと思うので、受け身にならず、自分たちがやるべきこと、戦う、走ることをやれば、自ずと結果はついてくると思います。

--藤沼選手のリーグ戦でのゴールも期待しています。

今日を機に、自分としてもリーグ戦に向けて上がっていければと思います。

GK/1 三浦基瑛

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--攻守においていい入りをしていた中PKを与えてしまった場面で、三浦選手のスーパーセーブが飛び出しました。

昨日もPKの練習はしていて、自分なりにフィーリングはよかったんです。あの瞬間も冷静で「できる」という自信はありました。相手選手があそこまでシュートはゼロでしたし、相手はチームのエースだったということでここでPKを決めてやろうという思いがあったと思ったので、(自分から見て)左をほぼ捨てて右に飛ぼうかなと、確率的には7:3くらいで決めていました。コースはちょっと内側でしたけど(右に飛んできて触ることができて)バーに当たって、その後のセカンドもヘディングで慌てて打ってくれたという感じだったのでそこも止めることができて、流れを切ることができました。このまま今日はいける手応えがありました。

--序盤で相手はシュートをそこまで打てていない時間だったことで、引っ張って打ち切ってくる予測があった?

置きに来ないだろうなという予測があったので、そこで止められました。

--セカンドで詰めてきたヘディングのシュートにも、すぐ起き上がってポジションを取り直して反応しました。渡辺彰宏GKコーチはフィジカル系のメニューをよく取り入れているため、その練習も生きたように見えましたが。

そうですね。結構しんどいので(笑)。日々の練習の成果もあると思います。

--PKを止めた後も左手でシュートを弾いたシーンやハイボール処理、裏のスペースをケアする時にゴールから出ていくのか残るのかという判断も冷静だったように見えました。今季ハイパフォーマンスをずっと続けられている要因は?

一つのミスも逃さないような決定力を持つ上のカテゴリーでやっていた経験があるからこそだと思います。セットプレーでも自分はクロスボールやハイボールに対しての処理に苦手意識がありましたけど、J2ではキャッチでいけるところをパンチでいったりとか、フリーなのに弾いてしまって2次攻撃、3次攻撃を受けて失点しまうことがありました。そこはツエーゲン金沢にいた頃からクロスボールへのキャッチだったりをずっと取り組んできたので、そういったところもあってJ3で試合に出て、パンチに逃げずキャッチで相手の攻撃を止めることがどれだけ大事かというのを実感できています。そういったところを含めて、このコンディションは自分なりに食事管理をしていますけど、これを1年通してやらないといけない。自分としては上でプレーしたいですし、昇格するために引き続きやらなければいけないという思いうです。

--来週のリーグ戦にも繋がる勝利になったと思います。アウェイのガイナーレ鳥取戦へ向けた意気込みを聞かせてください。

チームとしてこれだけ大量得点で勝てたことはリーグ戦にもいいモチベーションとして繋がると思います。点差はありましたけど、後半にパワーが落ちてしまったり、ミスが目立つシーンはまだ多かった。そういったところで隙を見せないことも大事です。今はリーグ全体の勝ち点も詰まっていて、そこを抜け出すためにも勝ち点3がほしいので、鳥取戦へ向けていい準備をして、自分としてはゼロで抑える試合を続けていくだけですね。

DF/3 水口湧斗

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--試合を振り返っての感想を教えてください。

優勝して本戦に出るという目標を掲げていたので、それを達成できて素直に嬉しい気持ちがあります。相手は大学生でしたけど、そこは関係なく、いいチームだと思っていましたし、リーグ戦の時と変わらない気持ちでいい緊張感を持ちながら臨めた結果だと思います。

--PKを与えてしまった場面はありながらも、前半から攻守でいい入りができていたように見えましたが。

PKになったシーンは仕方がない感じでしたけど、モトくんがチームを救ってくれたので、それで勢いが出ました。前半のうちに2点目を取れたことが大きかったと思います。

--水口選手自身にもゴールが生まれました。

セットプレー練習はずっとやっていて、得点シーンはセヌさん(瀬沼優司)がしっかり僕のマークをブロックしてくれて、どフリーな状況を作ってくれました。(岩上)祐三さんもめちゃくちゃいいボールを上げてくれて、ふかさず叩きつけて、とにかく枠に入れることだけを意識しました。

--リーグ戦でもチームとしての積み上げを感じますが、後ろでプレーしていてどんな感覚ですか?

まずは失点しないことを考えていて、失点しなければ負けることはないので。今日だったら後半の立ち上がりに勝っている状況でもう一度締めていこうという中で、背後に蹴られたボールを僕がミスしてしまってピンチになった場面がありました。終わってから監督とも話しましたけど、あの場面は思い切り外に出していればなんともなかったし、あそこで失点していたら試合はわからなくなっていました。そこは改善して見つめ直さないといけないし、二度目はないと思ってその後は集中してプレーしていました。

MF/47 岩上祐三

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--試合全体を振り返って、いかがですか?

リーグ戦とは違って一発勝負だったので難しさはありましたけど、結果が大事なので勝ててよかったです。

--前半からいい入りができていたと思いますが、どのように試合を見ていましたか?

前半は相手も良かったと思いますし、PKはありましたけどモトが止めてくれて。点を取れたことは良かったですけど、後半の立ち上がりは良くなかったですし、勝った中でも課題はあるかなと思います。

--その中で岩上選手は後半32分からの出場となりました。ご自身のプレーについてはいかがでしたか?

リーグ戦とカップ戦の違いもありましたし、3-0で勝っていたということもあって、入りは非常に難しかったですね。みんな疲労感がありましたし、いつもと違う独特な雰囲気がありました。

--岩上選手が中盤で相手選手に強度高く寄せていったシーンもありました。

中盤で激しくいかないとと思っていたので。まさかイエローをもらうとは思いませんでしたけど、みんな疲れていたし、激しくいった方がいろんな意味でみんなのスイッチも入ると思ったのであのプレーをしました。

--チーム全体の空気感を読んで、味方に見せる上でもあえてそうした。

そうですね。

--アシストをした場面をそれぞれ振り返っていただきたいのですが、4点目のCKは狙い通りの形でしたか?

リーグ戦にも繋がるので詳しくは言えないですけど、狙い通りのいいボールでしたね(笑)。

--キックのフィーリングもよかったのでは?

そうですね。思い切って蹴ってみようと思いました。リーグ戦と天皇杯でボールの感じが全然違うので蹴り方もありましたけど、あのボールに関してはよかったので、点を決めてくれたミナ(水口)にも感謝したいですね。

--今週の練習やアップ中から感覚を確かめていったのでしょうか?

ハーフタイムに一番集中してボールを蹴るようにしていました。そこでしっかり集中して蹴れたことが良かったと思います。

--後半46分の5点目は岩上選手のロングスローから最後は山下選手がゴールを決めました。

あそこは終盤だったので、どうしようかと思いました。でも点差が離れていたし(カウンターを受けるリスクがあっても)攻めていいんじゃないかという判断をしてディフェンスラインを上げて、投げました。あれもミナと瀬沼が逸らしてくれて諒時が押し込んでくれました。もっと点を取るクセをつけてもいいと思ったし、最終的には入ったので非常に良かったと思います。

--監督がどんな形でもいいから、ゴールにボールをねじ込めとよく話していますが、それを体現したような得点だったのでは?

そうですね。綺麗じゃなくてもネットが揺れればゴールはゴールなので。そのへんに関しては良かったと思います。

--リーグ戦の戦いも含め、昨季からの積み上げを感じるのですが岩上選手はここまでをどう振り返りますか?

僕は昨季の夏から加入させてもらっているので、全体を通してはまだわからないですけど、負ける回数が少ないことはポジティブな一方で勝っていないことも事実です。勝ち点1を勝ち点3にどうもっていくかが今度の課題としてありますし、そこがいま取り組んでいることかなと思います。

--今日の勝利は少なからずいい影響を与えるのでは?

もちろん。勝つと負けるとでは違いますし、90分で勝利を決めたことが良いことですし、相手はどこだろうと大会は違えど、勝って終われることはいいことだと思います。