SC相模原

SC相模原

MENU

NEWS DETAIL

04-21-2024

 試合結果 

【4/21東邦チタニウム戦】試合結果・監督・選手コメント

《試合結果》

SC相模原 2-0 東邦チタニウム

■得点
瀬沼優司(SC相模原)
伊藤恵亮(SC相模原)

戸田和幸監督

DSC_3252.jpg

--普段のリーグ戦とは相手もレギュレーションも異なる試合でしたが、選手にはどんな働きかけをして試合に臨みましたか?

去年も天皇杯ではすごく苦労しました。難しくなるとしたら2つという話をして、一つはこちらはプロカテゴリーで向こうはプロじゃないということで、勝たなければいけないということ。それが例えばプレッシャーになるということと、展開がどうなるかわからなかったですけど、もう一つあるとしたら、今日は普段よりボールを持つ時間が増えるんじゃないかということ。リーグ戦だとそこまでボールを持ちきれない中でよくハードワークをして勝ってきました。だから今日はそこで難しさが出るかもしれなかった。トレーニングでは例えば、ボールを動かしながら相手の背後、背後へ蹴るということをやっていますけど、実際の公式戦ではそういうシーンをなかなか作れていない部分もありましたから。

最初に言った一つ目は、相手を下に見るとか、油断や驕りは絶対にないと僕は確信しているのでありませんでした。あるとしたら勝たなきゃいけないっていうプレッシャーだけど、そんなのはピッチに立ったら同じフットボーラーだから、しっかり自分たちがやってきたことを表現して示そうという話をしました。

ただ、ボールを持つ時間が長くなった時にうまく(相手ゴール前まで)入っていくところまで作りきれなかったのが前半でした。でも後半になってすごい良くなった部分もありました。前半だったら(西山)拓実がそわそわしていて、あそこら辺はもう少しボールをピックアップしたりできればよかった。(伊藤)恵亮のポジションも、あそこがキーになるのですが距離が離れすぎていたりと、いろいろありました。

そこの改善を前半から後半にかけてできて、選手も良い感触があったと思います。もちろんうまく球を蹴れなくてピンチになることもありましたけど、それは毎試合あることで、「うまさで勝つんじゃないよ」という話をして、すべて出して勝つということで考えると、いつもと同じような試合になった気もします。

あとはまだまだ成長過程な選手がほとんどですから、相手が東邦だからということを僕はあまり気にはしていません。でもトレーニングでやってきたことってこういうことだよねっということが後半になってたくさん出たと思います。もうちょっと点が取れればよりよかったですけど、無失点で終えられたこともすごく良かったですし、それは選手にもそのまま伝えます。

--今週のトレーニングは首を振ることや止める・蹴るを確認する時間が長かったです。それはボールを持つ時間が長くなるという想定をしていたからなんでしょうか?

今週は通常のリーグ戦よりもトレーニングに比重を置きました。相手の分析とか対策もいつもと同じようにするけど、今週はそれ以上に自分たちのレベルを上げられるようにトレーニングのボリュームや強度も上げました。今日はひょっとしたら疲れがちょっとあったかもしれないけど、(山下)諒時のキックもそうだったように、練習でやってきたことが試合の中で見られるということがどんどん増えました。

Jリーグvs関東リーグというプレッシャーも最初はあったかもしれないけど、そういったなかでしっかりとプレーできていたし、簡単なことではないですから。世界中で“ジャイアントキリング”が起きているのはそういうことです。バタバタしすぎず、例えボール持ったところからの侵入の精度が十分じゃなかったとしても、競り合いとこぼれ球の回収をやりながら、前半から戦えていましたし、先に点を取ることもできました。

良い部分も結構出ましたけど、まだまだであることも事実。今日見られたものをまた選手にちゃんとフィードバックしたいと思います。ボールを扱うプレーも含めてレベルを上げ続けながら、目の前の1試合1試合に全力で勝つ方法も探って、向かっていきたいです。僕らにとって簡単な試合は絶対にないですけど、ゼロで終えられたことは素晴らしいこと。これもまた一ついい経験になる気がしています。

--今日の試合は、伊藤選手が1ゴール1アシストで勝利に大きく貢献しました。昨シーズンは出場機会が少なく期限付き移籍をするなど苦労した選手が最近は目立っていますが、彼のここ最近の評価はいかがですか?

いつも考えていることは、「選手の持っているものを開花させい」ということ。恵亮はサイドハーフやウイングバックをやっていたこともありましたけど、どちらでもないなと思うこともありました。その中で彼の良さを挙げるとしたら、空間を見つけることがうまかったり、チェックの動きを入れてボールを受けたり、ターンをすること、あとはおもしろいところにボールを出せるし、クロスも結構うまい。抜群のスピードがあるわけじゃなく、クイックネスがすごくあるわけじゃないけど、ある程度浮く立場で動かしてあげています。プレスもできるので、今のうちからしたらあそこのシャドーかなという感じで、起用させてもらっています。この前のリーグ戦でのパフォーマンスも見て、「恵亮はやっぱりこういうのが得意なんだ」というのが出ている。

ちょっと前に「とにかく爪痕を残せ」という話をしました。どれだけ出場時間が短かろうが、毎日のトレーニングや練習試合も含めて爪痕を残していけと。それが5分の出場につながるかもしれないし、それを今度は10分に、10分を次は15分にしろということを言ったことがあって、トレーニングに対しての目的意識をもっていて、課題認識も間違ってないと思う。前向きにやってくれている選手の一人で、それがチームのためにもなっているし、あいつとしても充実感が得られているのかなと思います。

あとは課題であるクイックネスとかを上げられるように、一緒に取り組めたらなとは思っていますけど、時間を追うごとに良くなっていると思うし、いいところへボールを入れられるようになってきた。ポジティブなものが今日もよく見られました。

--今日は左CBで出た田中陸選手が上がっていって、ボランチの徳永裕大選手や前田泰良選手が入れ替わるように後ろへ下がってスペースを埋める動きが見られました。

田中はもともと左のCBでやっていたけど、長野戦の時に僕が思いついて右に置いて、彼のキックで点が入ったので右で出ることが多かった。右と左の違いで言うと左の方が攻撃参加の感覚がよかった。

今日の前半はちょっとスピードを上げすぎていると言ったんですけど、周りの選手との関係性で自然にやっている。あとは水口(湧斗)と山下(諒時)の3人をどう並べると僕らとして一番良い形になるかと考えてです。

諒時はずっと左でやっていましたけど、彼はヘディングで競れるし、ボールを触ることが好きらしく運動量も多い。諒時の運動量が多いということは、彼がまめに動きながらラインを上げ下げすれば、横の選手はそれにしっかりついていくと思ったから真ん中に置きました。水口との違いはそういうところですね。

水口は前へのパワーがあってヘディングも強いけど、こまめな位置取りとか修正はまだ甘さがあって、データをとっても走行距離に違いが見えます。今日の試合展開を想定して、諒時を真ん中に置く考えもちょっとありました。ボールを持たされた時にどれだけ広角に出せるかという考えもありましたけど、諒時の可能性を考えても「左」と決めすぎずに、今みたいな位置でプレーをさせることも大事かなと思いました。

あとはコミュニケーションを取りながら、選手にとって負担になりすぎないようにしつつ本人にとって可能性を広げるチャンスという狙いもあります。悪くなかったと思います。変な言い方をすると、ディフェンスラインの並びは固定しようと思っていなくて、それこそ相手によって変えてもいいのかもしれない。そういうのは、うちのチームにおいては僕が監督をやっている限りは普通のことです。真ん中と脇では役割は特に変わってきますけど、どちらもできるようになればそれは選手として今後生きていく上での武器になっていく。せっかく一緒にやるのなら、そうやって選手を伸ばしてあげたいし、それはチームにとっても有益なことになります。あとはこうして結果を出してやっていければ、選手はネガティブに捉えないと思うので、引き続き続けていこうと思います。

MF/17 伊藤恵亮

DSC_2400.jpg

--伊藤選手の1ゴール1アシストで2-0の勝利を挙げることができました。

前半はなかなか難しくて、ボールは持っていましたけどチャンスがあまり作れませんでしたけど、前半のラストにゴールが取れてよかったなと思います。

--伊藤選手がドリブルで敵陣左奥まで上がって蹴ったクロスを、ファーの瀬沼優司選手が頭で合わせるというゴールでした。

いい場所でボールをもらえたので、その瞬間に仕掛けていこうと思ってドリブルをしている時にセヌさんが見えたので上げました。練習からああいうかたちはあって、その成果が出たのかなと思います。

--ゴールシーンは、CKから前田選手が入れたボールを中で山下諒時選手が合わせて、最後は伊藤選手が詰めてネットを揺らしました。

練習でもあのかたちは狙っていました。その前にミナ(水口湧斗)が触った後に自分が反応して入らなかったシーンがありましたけど、またこぼれてくる感覚はあったので、うまく合わせることができました。

--今日、チームは普段のリーグ戦以上にボールを持つ時間が長かったと思います。ご自身のプレーについては振り返っていかがでしたか?

後半はボールを持てるシーンが多くて、空いているスペースを見つけることができていました。反対に前半はなかなかボールを触れず、相手にも(マークに)つかれている状態でした。そこを早めに改善して、ボールをもっとうまく触れたらよかったと思いました。

--昨シーズンは出場機会を求めて期限付き移籍をしたこともありました。そこから今、チーム内で活躍できている現状をどのように捉えていますか?

特にその時のことはあまり思っていなくて、とにかく今やれることをやるだけだと思っています。

--戸田監督からは「短い出場時間でも、一回の練習でもなにか爪痕を残せ」という話があったそうですが。

毎試合毎試合、毎回のトレーニングで今できる自分のプレーを全力で表現しようと思っています。その継続をしていくことが大切だと思います。

MF/15 前田泰良

DSC_2618.jpg

--今日は後半の頭からの出場となりました。どんな役割を求められていましたか?

相手のロングボールに対してのこぼれ球であったり、うちのロングボールに対してのこぼれ球に反応することと、あとはボールを持つ時間がいつもより長くなることが予測できたので、受けてテンポを出すことを要求されていました。

自分のところで受けてチームを落ち着かせるというのは意識してました。試合が終わった後、戸田さんともコミュニケーションをとって、前を向いて配球していくことやを首振って状況の確認をしていく中で、効果的なプレーがもっとできればよかったかなとは思いました。でも、ボールを受けてから慌てることなく、相手をよく見てプレーすることができたかなと思います。

--CKでの2点目は、前田選手が鋭くカーブをかけたボールから生まれました。

チームとしての狙いがある中で、山下選手が触って最後は伊藤選手が決めてくれました。狙い通りのボールが蹴れたので、いいゴールにつながったのかなと思います。

シーズンの初めからキックは何度かやっているんですけど、非常に感覚も良くなってますし、練習からいいボールを蹴れています。引き続き精度を高めて、自分の武器に戻していけるように頑張ります。

--伊藤選手は今日の試合、1ゴール1アシストという活躍でした。東洋大の同級生が活躍していた姿はいかがですか?

良き仲間であり、同じチームのライバルでもあるので、そういった時の刺激っていうのはもちろんあります。自分も得点やアシストという目に見える結果を常に追い求めて、試合で活躍していけるように、恵亮に負けないように、頑張ります。

昨シーズンは僕もそうですけど、お互い苦しい思いをすることが多かった中で、こうやって一緒に試合に出てチームの勝利に貢献できていることはポジティブです。今日も多くのサポーターが来てくれましたけど、今日の勝利に満足することなく、またリーグ戦でみんなに喜んでもらえるように練習から頑張っていきたいなと思います。

FW/39 瀬沼優司

DSC_2000.jpg

--今日は相手が下のカテゴリーのチームで、トーナメントという独特な緊張感もあったと思いますが試合を振り返っていかがでしたか?

相手がすごい強く向かってくるのはわかっていました。でもピッチに入ってしまえばカテゴリーは関係ないと監督も試合前に言っていました。1週間、自分たちが準備してきたことを相手関係なく、どう自分たちが表現できるかを考えて臨んだ試合でした。向かってくる相手をしっかり倒して、自分たちの成長に繋げられた試合だったんじゃないかと思います。

--前半の終了間際には、伊藤選手のクロスを瀬沼選手が頭で合わせて、ゴールが生まれました。

クロスからのシュートは、最近の練習でも狙いを持ってやってきたことでした。全体練習中も練習後もクロスからのシュートに費やす時間が多くあるなかで、ゲームで合わせられたことはチーム全体にとってもいいこと。今日はクロスを上げたのが恵亮で合わせたのは自分でしたけど、選手が違っても一緒のことができていたと思う。大事なのはクロスの質と入るポイントで、これはもうチーム全体へのいい刺激になっていけばと思います。

--浮いたボールだけでなく、低いクロスにも合わせられそうなシーンはありました。全体的に見てどんな感想ですか?

もうワンテンポ中の入るタイミングが早ければとか、クロスを上げる人のそのクロスボールの角度がもう一個違っていれば点になりそうなシーンはまだ何本もありました。そこの質をもう突き詰めていくだけだと思います。振り返れば点を取れたシーンはたくさんあったと思うので、そこをもっと結果に結びつけられるように、こだわって成長できるようにやっていけたらなと感じました。

--普段とは違う試合を戦って、チームの新しい手応えと課題もあったかと思います。来週から再開するリーグ戦に向けてはいかがですか?

まず今日の試合に関しては、今まで天皇杯を何試合も経験してきて、自分たちが上に向かっていく試合も経験したことあるし、逆に向かってくる相手と戦う試合も経験したことありますけど、今日の試合に関してはカテゴリーは関係ないですけど、相手が向かってくることがわかっていたなかで、これを一つ勝って乗り越えることができました。それを自信にして、次の1週間また準備をしっかりとして、それを本番でトライして出していきたいし、その繰り返しだと思います。それは天皇杯だろうとリーグ戦だろうと変わらないことだと思うので、みんなといい競争をしながら向かっていきたいです。

MF/25 田中陸

DSC_1586.jpg

--今日は相手が立ち向かってくる中での試合になりました。左のCBとして出た田中選手は前に駆け上がっていって、生まれたスペースをボランチの徳永裕大選手や前田選手が埋める動きも見られましたが。

相手はチャレンジャーとして来ていたので気持ち的には難しいところがありました。去年も予選や本戦の1回戦で苦しみましたし、自分たちは驕らず、チャレンジャーとしての気持ちで臨めたかなと思います。それでも難しさはありましたが。

自分としては、相手が困るような動きをしようと思っていました。連係に関しては練習でもやっていましたし、今までの試合でもやっていたのでイメージはありました。でもそれが、かたちに捉われすぎて、前半は特にうまくできなかったところがありました。

--かたちに捉われすぎたというのは?

相手がこうしてきたら、こうしようという、いろいろなアイディアがあった中で、一つのことをやりすぎたことと相手に順応できなかったという反省点があります。裕大くんに降りてもらうならはっきりと降りてもらえばよかったし、自分が中に入るのか外に張るのかというところで、中途半端なポジションを取ってしまったことがありました。そこをもう少しできれば、左で崩せたシーンがもっと増えたんじゃないかと思います。

--ディフェンスでは、相手に厳しく当たりにいって対人の強さを発揮していた場面もありましたが。

こぼれは切らすことなくできたと思います。相手が長いボールを多く使ってくるということを踏まえた上での準備はできていたと思います。

--来週のアウェイ、テゲバジャーロ宮崎戦へ向けてはいかがですか?

改善するところは改善しながら、宮崎戦に迎えたらなと思います。