《試合結果》
SC相模原 0-1 モンテディオ山形
【得点】
45' 中原輝(モンテディオ山形)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j2/2021/101612/live/#live/
高木琢也監督
--試合を振り返ってください。
非常に天候が悪い中、ファン・サポーターの方々に、勝ち点3を取れるゲームができず残念に思います。次のホームゲームに関しては、勝つことが非常に大事になってきます。次のゲームに向けて、もう一度切り替えて、しっかり臨んでいきたいと思います。
試合の方は、山形さんにある程度ボールを運ばれながらという展開は想定してましたけども、うまくプレッシャーがかからない時間帯があった中で、失点したという課題が出た。本職でない選手を使ったということも一つありますが、その辺は彼らの責任ではないです。起用した理由としては、ボールを持ちたかったので。その中で、彼らの特徴を出せるようにしたかったですが、それができなかった。
そういう狙いを全く出せなかったことが僕自身、非常に反省しなければいけないです。相手を押し込む時間帯も作りながら、得点機に繋げられるような場面もあったと思います。その辺の選手たちの姿勢は非常に評価できるものだと思います。残りの試合を考えても、勝ち点3を取りにいくことをこれからも続けていかなければいけない。これからのゲームに向けての対策や対応というのは、今以上に持ちながら臨んでいきたいと思います。
--今の話にもあったように、本職の選手を控えに回し、左のウイングバックに澤上竜二選手、左のCBに窪田良選手を起用した狙いと評価は?
彼らを使った理由としては、ボール保持のところで、良の力を求めました。良は左足でフィードもできますので、そういうところでの展開やくさびのボールを想定していました。要するに、ボールを失わないことが彼らにとって重要なファクターで、そこは比較的よくやってくれましたけども、守備面でなかなかうまくできなかったことが非常に残念です。ただ、攻撃でも自分たちがボールを持っている時に、それ以上のものをプレーできれば、展開としてもまた違ったのかなと思います。
澤上に関しても、左利きの選手がウチは少ないので、サイドから入れるボールもなかなかないということで、彼を前節の京都サンガF.C.戦から起用しました。そこを引き出せなかったことは、僕自身残念に思います。
--藤本淳吾選手が欠場して、なかなかボールを握れず、前で変化をつけることができなかったように見えました。監督は藤本選手不在の中、どのようにゴールを狙っていこうと考えていましたか?
当然、いろいろ想定はしてました。彼がいる時といない時の変化が間違いなく出るだろうとは、想定はしていました。今回は、ウイングバックとシャドーの選手を少し外側に置きながら、相手のライン間に侵入することが一つ狙いでした。そういうところでなかなかうまくいかなかった。ですがその辺は、淳吾がいないことは問題ではなかった。
そこに関しては、短い時間で落とし込めなかった自分の責任です。本来は、ライン間のところで相手のダブルボランチの脇が開くチームだったので、そこをウイングバックの選手が中に入ったり、シャドーが入ったりと、出入りをさせながら、背後を取ったり押し込んでいくことが狙いでした。ですがそれができなかったです。
--後半に関しては早いタイミングで選手を投入して、決定的なシーンがいくつかありました。後半戦での手応えは感じていますか?
基本的に、出た選手は自分の力を全部出してくれたと思うので、ああいう状況になったと思います。途中(ディフェンスラインを)4枚にもしましたけど、それが本当に正解かわからないです。途中からああいう形をとったから良かったのかもしれないですし、これがスタートからこの形をとっていれば、というのはわからないですが、選手はそういう状況でもよくやってくれたなと思います。
MF/33 梅鉢貴秀
--梅鉢選手自身、2カ月ぶりの出場になりましたが。
夏から何人新しい選手が入ってきたか数えられないですけど、たくさんの選手が入ってきて、競争も激しくなりました。もちろん、競争しないと試合に出られない。そういった中で、自分自身立ち位置として難しくなったということもありましたが、監督との会話で、自分に何が足りないのかというところで、正直に、監督のプレースタイルと僕のプレースタイルが合わないことはハッキリ分かっていました。そこは自分の中でしっかり受け入れて、監督が求める姿に寄り添えるような練習をずっと続けてきました。
--成岡輝瑠選手の負傷もあった中で、突然の交代になりましたが梅鉢選手が入ってからテンポが良くなって、相手ゴールへ迫る機会が多くなったと思います。その要因はどう感じていますか?
試合を見ていて、相手選手へのアプローチの距離というか、あまり圧力がかかってない状況でプレーする機会が多かったと感じていました。勇気を持ってプレスをかけるところからスタートしました。自分の特徴もそこですし、僕たちの能力からしても、勇気を持ってプレスに行けば、もっともっと戦えると感じていました。そういったことをプレーを通して表現できたかなと思います。
--右のボランチで出場して、ポジションが近かった児玉駿斗選手にボールを触らせることが多かったように見えましたが。
そうですね。選手それぞれ特徴がありますから、彼はボールをもらって、そこで違いを作り出せる選手。彼に預けた後に、夛田(凌輔)が追い越す、ユーリが動く、僕もサポートに入るという形を意識をしていました。あとは彼が下がらずに守備をさせることで、攻撃の起点にもなりやすいかなと。彼が前で守備できるように、自分のポジションを調整しながらやっていました。
--チームとしては連敗してしまい、苦しい順位にいますが、残り8試合へ向けてこれから何をしていく必要があると感じていますか?
よりプレッシャーと戦っていかなければいけない状況ですが自分たちがシーズン当初から重ねてきたものというのがあります。それに、夏に新しい監督がやって来て、新しい選手たちもやって来た。僕たちの土台の上にどんどん積み重なっているようなイメージだと思うので、継続してやっていくことが大事です。連敗しているからと言って、全てが悪くなったわけではないです。積み重ねてきたものを出せるように、日頃からプレッシャーに耐えられる準備をしなければいけない。そういった姿勢が色濃く試合に反映されていくのかなと思っています。
--梅鉢選手の役割の重要度が増すのではないかと思います。自分自身はその中でどう貢献していきたいと思っていますか?
僕たちの今の強みというのは、やはり競争が激しいこと。そういった中で、競争していくことでやはりレベルや意識は上がってくる。自分たちの強みというものをもっと出していかなければいけないです。個人的には、監督とも話していますが、スタイルが合わないことは僕の中で仕方がないこと。それでも監督が求めていることをどれだけできるか。プラス、自分にしか出せない色というのを出していくことが、僕が今のチームにできることかなと考えています。
--4試合連続で勝てていませんが、いずれも1点差以内の接戦です。接戦を勝ち切るために、チームとして必要なことは何でしょうか。
接戦を落とすと、「最後の精度が……」だったり、「あと一歩、ほんの少し」というところがよくクローズアップされると思います。もちろん、そこはそうなんですが、それは個人の意識でやるべきこと。チームとしてやらなければいけないところになってくると、やはりまとまりだったりが大切になる。あとは、今日の僕もそうでしたけど、こういう(勝ちが遠い)状況の時にベンチ外やベンチの選手が抜擢されることがこれから増えてくるかもしれない。チームに40人いる総力戦ということを考えれば、僕たちの強みというのは、そういうところにあると思う。40人で競争している強みを出すことができれば、接戦でも自分たちがモノにしていける力になってくるのかなと。
--そういう意味では今日窪田選手がスタメンで出場したり、梅鉢選手が途中から試合に出たように、チームとしての手応えがあるのでは?
成績的には、新加入選手がもたらしてくれたものというのは間違いなくあると思いますし、チームの勝率は確実に上がっている。それプラス、今季結成当時のメンバーがもっと頑張らなければいけない部分がある。監督は今日のミーティングで、「この18人のメンバーで戦うのは今日が最後かもしれない」と仰っていました。その可能性は毎試合あるわけで、僕はこのメンバーで戦うのはこれが最後だと毎年感じてますけど、それは1試合1試合の短い単位で区切ってもそういうことが起こりうると今日、改めて感じました。今は18人に入ることがすごく難しいことなので、入ったメンバーが力を思い切り出せるように、普段の練習から取り組んでいくことが大事になると思います。
FW/26 兒玉澪王斗
--9月11日のV・ファーレン長崎戦での負傷交代以降、ピッチから遠ざかっていました。その間、自分自身のプレーを向上させるためにどんな取り組みをしてきたか。今日の試合ではそれがどのくらいできたかを教えてください。
約1カ月サッカーできていなかった中で、今までの自分の試合の映像を見返して、守備の部分で課題が多かった。その部分では個人的に改善しようと取り組んできました。今日の試合に関しても、守備ではあまりやられなかった。ですが攻撃の場面で決め切るチャンスがあった中で、決め切れなかった。攻撃と守備、どっちもできるように来週の試合に向けて頑張っていきたいです。
--山形は右サイドの中原輝選手がキーマンになっていました。前半を見ていて、兒玉選手のサイドではどんな改善点が必要だと思って見ていましたか?
左利きで、足下のある選手で、当てて入ってくるのが上手かったので、それに対してしっかりついていくことを意識していました。あまり自由に動かせないというか、なるべく後ろにボールを下げさせるようなプレスをかけることを意識していました。
--後半のあたまから出場して、兒玉選手のところで決定機もありました。
あの場面は、自分が決め切らないといけない場面でした。サッカーができず、チームに迷惑をかけていましたし、そういう意味でもあそこでしっかり決め切ってチームに少しでも貢献できたら良かったなと思いました。
--離脱している間に児玉駿斗選手が相模原に入団しました。同じコダマ選手の活躍は刺激になっていますか?
駿斗くんは足下がある選手で、同じ名前だからと言って特別意識はしてないですけど、J1の名古屋グランパスから来た選手なので、人並外れたテクニックはお手本になる。練習では同じサイドでプレーすることもあって、コンビネーションのところではやりやすいですし、結構息が合う。今日は逆サイドでしたけど、一緒に試合に出て、同じサイドになったらコンビネーションで崩して、やり切れたらいいなと思います。
--連敗してしまった中で、次もホームで試合があります。ツエーゲン金沢戦へ向けては?
試合内容よりもまずは勝ちにこだわらなければいけません。残留に向けて、チーム一丸となっていきたい。今日の負けを次に生かして、切り替えるところは切り替えて、勝ち点3を取りにいきたいと思います。