《試合結果》
2020明治安田生命J3リーグ 第34節
SC相模原 2-1 FC今治
≪得点≫
16'ホムロ(SC相模原)
47'梅鉢貴秀(SC相模原)
64'チョンハンチョル(FC今治)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j3/2020/122017/live#live/
三浦文丈監督
--今日の試合を振り返って。
相模原ギオンスタジアムの最終戦の前に、「最後まで絶対に諦めない」とサガミスタのみなさん、相模原に関わるみなさんに宣言しました。最後の最後まで諦めないで戦い続けたことで、こうやってJ2昇格を味わうことができて、本当にうれしくて仕方がありません。
--最終戦に臨むにあたって選手たちに伝えていたことは。
今治さんに関しては前線の選手にパワーがあるので、そこに対して守備で対応しようと。簡単なゲームにはならないので、粘り強くやって、2020年の自分たちがやってきたサッカーの総決算にしようと送り出しました。
--1点目は藤本淳吾選手のロングパスからホムロ選手が裏に抜け出して決めました。
相手のセンターバックは背後のところがウィークポイントだというのは話していました。ホムロがよく狙っていましたし、淳吾も見逃さなかったなと思います。
--後半に梅鉢貴秀選手の素晴らしいゴールで2点差となりましたが。
試合前に「バチ、今日はゴールだぞ」と言っていたんですが、まさか入れるとは思いませんでした。あのゴールが入ったことで心のどこかで昇格するんじゃないかと感じていました。
--同時刻に行われているAC長野パルセイロvsいわてグルージャ盛岡の結果はリアルタイムで入っていたのでしょうか?
それに関してはピッチの中の選手もそうだし、フロントのスタッフも来ていたんですけど、他会場の情報は一切取りませんでした。我々は今治さんに勝つことに100%集中して、勝った瞬間に聞くからと。だから誰一人知らなかったです。試合が終わった瞬間、「長野どうなってる?」と聞いて負けたとわかったときは興奮してしまいましたね。
--昨年15位だったチームが2位になった要因は?
何度も繰り返していますが、とにかく粘り強くやったことです。勝ち点を少しずつでも積み上げきた結果が最後にこうやって出たんだと思います。
--最後まで争った長野は三浦監督がかつて率いていたクラブです。
何かの縁があるなと多少は感じましたが、とにかく今は相模原の監督なので上がることを信じてやってきました。
--三浦監督がチームを作る上で大事にしてきたものは。
今年に関しては攻守の切り替えのところを頻繁に言っていました。J1、J2、J3にかかわらずインテンシティが高いチーム、それができる選手がいるところが良い結果を出しています。だから、攻守の切り替えに関しては、どんな選手でも譲らないよ、例外は作らないよと。今日のミーティングでも話しましたし、もしかしたら選手たちは「またかよ」と思っていたかもしれないけど、最後まで言い続けました。
--リーグ戦の中でポイントになった試合は。
シーズン当初は4-4-2を基本システムにしていたのですが、レンタルバックで戻った選手がいたり、怪我をした選手がいたりして、ちょっと停滞している雰囲気がありました。第17節のアウェイのガイナーレ鳥取戦で昨年までやっていた3バックに戻して、自分たちの強みであるセットプレーの強さやを活かす戦い方にシフトしました。あそこがターニングポイントだったなと思います。
--J2昇格はSC相模原にとって、どんな意味を持ってくるでしょうか。
J2に上がったことをきっかけに、SC相模原というクラブを多くの人に興味を持ってもらいたいですし、新しいスタジアム建設の機運も高まってほしいです。
--来シーズンについては。
とにかく今日は喜んで、来シーズンに関してはまた考えたいなと思っています。カテゴリーが上がれば簡単じゃないですし、過酷な戦いになるので、私自身も準備していきたいです。
--ファン・サポーターへのメッセージを。
今日も多くの人がアウェイまで来てくれましたし、DAZNを通じてパワーを送ってくれていたと思います。SC相模原に関わる全ての人の力で勝ち得たことなので、本当に感謝しています。
MF/33 梅鉢貴秀
--率直な感想を教えてください。
みんなのいい顔を見れてうれしいです。
--この試合にどのような気持ちで臨んだ?
前節で勝ち点3がとれなかったことで非常に厳しい状況に追い込まれていましたし、それでも少し可能性が残っているということで、自分たちにできることをしようと。チームに関わる全員が諦めていなかったのが大きかったです。
--昨日は寝れたんでしょうか?
正直な話をすると……桃太郎電鉄をやってまして。キングボンビーにボコボコにされてイラついて寝れなかったです。
--ここまで大事な試合はプロ生活の中でもなかなかないと思うのですが。
みんなの表情を見ると、みんな昇格へ強い思いがあったなと感じました。僕はこの試合を特には意識せずに、普段の1試合と買わずに臨んだつもりです。
--三浦監督からは「バチ、ゴールだぞ」と言われたようだが。
監督は正直、僕のゴールには期待していないし、薩さんも「どうせ入らんだろう」と言ってくるので。そういう絡みは日常的にしているので、見返せたかなと。「どうだ入っただろう」という気持ちになりました。
--ゴールの場面を振り返って。
ゴール前でストライカー(才藤龍治)がシュートを打たずにパスを選択してくれることはそんなに多くないですし、非常に打ちやすいボールを落としてくれました。チームメートの期待に応えることができてよかったです。
--鹿島アントラーズの番記者の田中茂さんが「スティーブン・ジェラードのようなゴール」と書いてましたが。
それはうれしいです(笑)。僕は相模原のみんなにはシュートが下手と言われるんですけど、シュートはずっと練習していましたし、得意な分野ではあったので見とけよという気持ちはありました。
--2-1になってかrなお残り時間をどのように戦っていったか。
目の前の球際をしっかり戦うことに尽きると思います。みんなも気持ちが入ってましたし、充実感のある表情をしていたので、僕自身は頼もしさを感じていました。
--アディショナルタイム6分は長かったですか?
6分だったんですか? 実は時計が見つからなかったので、何分なのかあんまりわからずにプレーしていたんです。隣にいる鹿沼に「何分ぐらいかな〜」って聞こうかなとも思ったですけど、そんな空気でもないかな(笑)。
--J2での戦いに向けて。
4チーム落ちるということで厳しい戦いになるとは思います。どういう戦術をするかはチームが決めることですが、選手である僕としてはオフの間にコンディションを調整して、戦う準備をしていきたいです。
--「俺たちは強い!」はSC相模原の合言葉にもなっていましたが。
2位であれを言うのもどうかとは思うんですけど(苦笑)、自分たちに暗示をかける意味もありました。厳しい戦いになると思いますが、J2の舞台でも「俺たちは強い!」と言えるように頑張ります。
DF/3 富澤清太郎
--今の気持ちを聞かせてください。
J2昇格が決まってから少し時間が経ったことによって、これから険しい道に進んでいかなくてはならないんだなという、ちょっと複雑な気持ちです。
--長野の結果を知ったのは試合後だったということですが。
そうです。僕自身はキャプテンとして、この試合で絶対にチームを勝たせるという強い思いがありました。長野の結果は考えず、とにかくこの試合に勝つんだと。
--試合全体としては今治にボールを握られる時間が長かったが。
確かにそういう展開だったと思います。今治さんは積極的にプレスに来るというより、リトリートする時間もありました。そこでボールを持つべきところでは持つ、狙いたくても我慢するとか、そういう判断の部分はJ2で戦っていく上でも階段を上らなくてはいけないところからなと。自分たちで時間を進められるときにもミスをしてしまって、相手に流れを渡すこともありました。
--最後に1点を守らなければいけない状況で考えていたことは。
自分自身が持っているものを全て出して、絶対に止めるという思いでした。みんなもそうだったと思います。
--キャプテンとして今年のチームはどんなグループでしたか。
昨年一緒に戦った選手、それ以前の選手が一生懸命やってきた結果だと思います。新しく入った選手は選手としても人間としても良いチームを作る上で大きな存在になってくれましたし、僕だけじゃなく、副キャプテンやメンターのイナさんを含めて、みんなで雰囲気を作ってこれたと思っています。
--来シーズンに向けてどのように戦っていきたいですか。
先ほどのフラッシュインタビューでも話したのですが、僕らが忘れてはいけないのは、勝ち負けがある世界で勝ったものと負けたものが生まれます。J3で共に戦ってきた、特に長野さんや岐阜さんとは最後まで争いましたが、彼らの思いを絶対に忘れちゃいけないと思います。一緒に戦った彼らの思いを背負い、J2という新たなステージに挑戦していきたいです。