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マッチプレビュー / 北健一郎

キーワードは「自分たちの時間を作る」 新たなスタイルで勝利をつかみとれ
アウェイで行われた第22節のFC琉球戦で12試合ぶりに白星を挙げたSC相模原。元日本代表MF・藤本淳吾が一瞬の隙を突いて決めたシュートを全員で守り切った。全42試合のリーグ戦の後半戦の1発目となる大事なポイントで勝てたことは大きい。

ただし、ヒーローとなった藤本が試合後に「現状は順位も変わっていないし、何も変わっていないので、満足することなく進んでいかなければいけないと思います」と語ったように、大事なのは勝ち点3を積み重ね続けることだ。

第24節でホームに迎える栃木SC戦は22節終了時点で17位。順位的にも近いだけに、J2残留のためになんとしても勝ちたい相手だ

栃木SCは横浜F・マリノスからGKのオビ・パウエル・オビンナ、サガン鳥栖から豊田陽平など積極的な補強を行った。豊田はJ1通算98得点と実績十分なストライカーで、空中戦に無類の強さを誇る “トヨコプター”の異名をとる。

ただ、SC相模原には藤原優大、梅井大輝、エドゥアルド・クンデなど空中戦に強いDFが何人もいる。豊田、そして同じく元日本代表FWの矢野貴章という“ツインタワー”を守備陣でしっかりと跳ね返したい。

高木琢也監督が就任以降、監督や選手から頻繁に聞くようになった言葉がある。それが「自分たちの時間を作る」だ。守備から攻撃に切り替わった後、素早くゴールに向かうだけでなく、自分たちでボールを保持することにもトライする。攻撃の時間を長くすることで、守備の時間を減らし、90分を通して強度を保つ。新たなスタイルに選手たちも手応えを感じつつある。

7月9日に大分トリニータから高山薫、10日にはセレッソ大阪から澤上竜二と加入。7月18日のFC町田ゼルビア戦の後、3週間の中断期間を経ての栃木SC戦。新戦力が融合してパワーアップしたチームが、歓喜をもたらしてくれるはずだ。