
ホームにエリースFC東京を迎えたSC相模原は、「メンバーを変更して勝利にこだわった」(戸塚監督)。
これまで中盤を担ってきたクリスティアーノを最終ラインに下げ、攻撃の活性化を狙った。
2トップに齋藤、水野を並べ、中盤を右から村野、富井、坂井、鈴木の構成に変更。
最終ラインはCBを八田とクリスティアーノ、右SBに金澤、そしてここまでCBで出場してきた中川を左SBに起用した。
最終ラインより前は、村野を除けば、昨季からのメンバーということもあり、これまでの試合以上にボールはつながった。
ユーティリティー性の高い水野が前線で起点となる。4分には鈴木のクロスを逆サイドで水野が落とし、齋藤がシュートを狙う。
15分にも「自分の特徴は攻撃だから、今日は積極的に上がろうと思っていた」という金澤が村野を追い越し、深い位置まで攻め込む。
それでも過去2戦と同様、支配しても、攻めてもゴールは奪えなかった。
20分にはカウンターから村野が中央をドリブルで駆け上がり、数的優位になるも、パスを受けた鈴木はGKと一対一の状況ながらシュートを外してしまう。
その後も、24分、44分と決定機を作ったが、ゴールネットを揺らすことはできず、0-0で試合を折り返すこととなった。
折り返した後半、SC相模原はエースの齋藤が今季初ゴールを記録する。ボールを奪った坂井が右オープンスペースへ走る金澤へスルーパスを送る。
受けた金澤はドリブルで駆け上がり、中央へ折り返す。この揺さぶりにより相手DFラインを崩すと、最後は齋藤がクロスに合わせてゴールを決めた。
だが、ここまでだった。66分、CKの流れから失点し、同点に追いつかれると、その4分後の70分にも、リスタートから金澤が抜かれ、逆転弾を許した。
追いかけるSC相模原は、村野に代え吉岡を、さらに試合終盤にはパワープレーに出るべく長身DFの工藤を前線に投入する。
戸塚監督は「工藤を入れることで選手たちにメッセージを伝えた」と語ったが、練習で一度も試したことのない状況に、
選手たちは、どこからロングボールを蹴り込めばいいかが定まらず、前線に工藤を投入した意図を生かせなかった。
それだけではなく、選手たちは考え過ぎるがゆえにプレーの判断やスピードが遅れる傾向にあった。
横浜猛蹴戦、この試合ともにシンプルなプレーを選択したときほど、ゴールは決まっている。
個でなんとかしようとするあまり、チームは攻守ともにバランスを崩し、集中も切れた。
逆襲することなく、SC相模原は1-2で敗れ、クラブ創設以来、初となるリーグ戦での連敗という結果になった。
原田大輔
麻溝公園競技場 14:30 キックオフ(45分×2本) |
1st (45分) |
0-0 |
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2nd (45分) |
1-2 |
54分:齋藤、66分:エリース、70分:エリース |
結果 |
S.C.相模原 1-2 エリースFC東京 |