
《試合結果》
SC相模原 4-0 栃木SC
得点
37'杉本蓮(SC相模原)
45+3'山内琳太郎(SC相模原)
49'島川俊郎(SC相模原)
59'中山陸(SC相模原)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j2j3/2026/030806/live/#live
シュタルフ悠紀リヒャルト監督

--試合の総括をお願いします。
3連戦の最終戦ということで、人数が少ない我々は本当に総力戦が求められるゲームでしたが、連戦の疲れをあまり感じさせないエナジー感で、選手が90分戦い通してくれたのがいい結果につながったのかなという印象です。
今日も大量得点でクリーンシートという素晴らしい結果になりましたが、勝敗の分かれ道のようなシーンが幾度かあり、紙一重のゲームだったと思います。少し劣勢の時間帯に先制点がうまく取れたり、追加点のタイミングだったり、最後も少し主導権を明け渡して押し込まれるようなシーンもありました。
課題はたくさんありますが、まずはこの3連戦で勝ち点9というのはものすごい快挙だと思います。本当に選手を誇りに思いますし、3日間スタジアムに通ってくれたサガミスタも誇りに思います。みんなよく頑張った一週間だったと思うので、今日は美味しいものを食べて疲れを癒して、次の首位とのアウェイマッチに向けてまたいい準備をしていきます。
--非常にタイトな3連戦、中2日を含む連戦を勝ち切れた要因はどこにあると感じますか。
まず、全員が試合で活躍する準備を怠ることなく、プレシーズンから積み上げてきたところだと思います。
本来慣れ親しんだポジションではないところで起用される選手もいた中で、チームとしての戦い方への理解と、そこにどういう心構えと強度でプレーしなければいけないのか、何が求められているのかというところへの理解の感度がすごく高い。選手たちがそれをうまく表現してくれたことが、この3連勝につながったのかなと思います。
--相手より先に体を入れる、先にボールに触る、カウンターの最初のパスや次のパスをミスしないなど、基本的な部分が徹底されているように見えますが、その点についてはどう感じていますか。
そこはすごくこだわっている部分なので、逆にそこが冴えている選手を使うようにしています。
1週間のトレーニングの中でも、球際の一歩が遅いなとか、切り替えが遅いなというような、ほんの少しの差を見逃さないようにトレーニング中に目を光らせています。
その中で、今年求めている基準である「走る、戦う、助け合い」を高いレベルで表現できそうな選手を起用していることが、ピッチでそう見えることにつながっているのかなと思います。
相手との噛み合わせもありますが、奪った後のボールの部分は、もしそう見えていたなら嬉しいです。ただまだまだ課題として掲げている部分なので、もっと良くなると思いますし、もっと攻撃のスイッチを入れられると思います。
島川(俊郎)のゴールも、今年ずっとやってきている形が表れたゴールだったと思います。守備的な選手が最前線までクロスに突っ込んでゴールを決めているので、そういう矢印の出し方はもっと増やしていきたいと思います。
--神戸康輔選手と棚橋尭士選手は古巣戦でしたが、2人の評価についてお願いします。
島川も古巣ですね。
神戸と棚橋は今年移籍してきたばかりですが、2人ともどちらかというと静かなキャラクターです。ただ、この栃木戦に向けて熱いものは感じていました。
見返してやろうなのか分かりませんが、「絶対負けたくない」というものは感じていたので起用しました。GKコーチの渡辺(彰宏)と分析の眞鍋(将吾)も栃木SCに在籍していたので、特別なゲームだったと思います。
選手はみんな人間で、それぞれに人生のストーリーがあります。気持ちが乗りやすいゲームもあれば、そうでもないゲームもあります。その中で棚橋と神戸はギラついていたので、ここで使いたいと思いました。
棚橋は前半少し空回りしている部分もあって、球離れが遅かったり、自分のところで何かを証明しようとしているようなプレーにも見えましたが、途中からそれもなくなり、守備への切り替えやプレスバックでのボール奪取など、素晴らしいプレーがありました。点は取れなくて悔しかったと思いますが、この勝利に大きく貢献した選手の一人だと思います。
神戸もセカンドボールの回収や、終盤になっても他の選手の分まで走って穴を埋めるようなプレーをサボらず徹底できる選手です。そういった部分での貢献度は非常に高かったと思います。
特筆すべきは三連戦で90分出続けている加藤(大育)と山内(琳太郎)ですが、それ以外の選手も本当によく頑張ってくれたと思います。
--規律と勇気をどう選手に意識付けしているのか教えてください。
どちらも文化としてチームに根付かせないといけないと思っています。
規律というものは、日本では文化としてもともと高い水準のものを持っていると思います。今年のチームに関しては、ほとんど私が何かをしなくても、選手たち自身が持っている文化として備わっている部分が多いです。
大事なのは「どういうプレーが規律のあるプレーで、どういうプレーが規律のないプレーなのか」を明確に示してあげることです。プレシーズンではその目線合わせをやってきました。
このシーンで戻らなければ規律がないプレー、この駆け上がりがなければ走りの規律がないプレー、というように、映像を使いながらYESとNOを整理していきます。僕は「規律」という言葉はあまり使わず、「走る、戦う、助け合う」の枠組みに入っているかどうかで判断しています。
勇気については、日本の文化ではミスを恐れる傾向があるので、そこを取っ払うことが大事です。チャレンジしないでミスをしないのは誰でもできます。チャレンジして、そのミスを減らしていくことが重要です。
そしてミスが起きることを前提に、周りの選手がそのミスに備えて助け合える仕組みを作る。前のポジションの選手には積極的にチャレンジすることを求めています。仕掛けて取られたとしても、それはまず良いプレーです。そこで仲間が助け合うことでチームが成立します。
そういう基準を作りながら、何が良くて何がダメなのかを整理していく。その繰り返しが指導だと思っています。
--戦術のバリエーションについてはどう考えていますか。
動きには原則があって、その原則に基づいて選手たちは動いています。その原則はさまざまな形で表現できます。ただ、今日のようにうまくいっている場合は、無理にパターンを変える必要はないと思っています。同じ形を続けた方がゲームを有利に進められる場合もあります。
僕らが目指しているエナジーフットボールのベースには「選手が躍動する」という考えがあります。躍動するためには、心が解き放たれた状態でプレーすることが大事です。一つの試合に対してあまり多くの作戦やパターンを求めすぎると、選手はその形を探すことが目的になってしまい、躍動感が失われる可能性があります。指導者としては、自分の中にある多くの選択肢の中から、どれを削ぎ落として今週の相手に対して何をメインにするかを決めることが大事です。
今日は栃木SCの前線のタレントを考えた上で、まずそこにやられない攻め方を選択しました。攻守は一体なので、リスクを最小限に抑える攻め方や、セットプレーも相手に合わせて確率の高いパターンを徹底しました。バリエーションよりも、まずは躍動感を優先しています。相手が変われば違うバリエーションも見せられると思います。
MF/8 神戸康輔

--フル出場でしたが、試合を振り返っていかがですか。
そうですね。試合前はすごい楽しみでした。それが率直な気持ちです。監督からも「今週は気合いが入っているように見えた」という話がありましたけど、そこまで意識しない人もいるかもしれないですけど、僕はすごく意識して、この試合のために最大限の準備をしました。
--試合全体は振り返ってどうでしたか。
3連戦でコンディション的にも難しい中でしたけど、ここ2戦に比べると自分たちの時間は少なかったかなと思います。ただ、決めるところを決めるとか、セットプレーとか、うまく決めるところを決めて、守るところをしっかり守って時間を進めていけたかなと思います。
--前半、棚橋選手との関係でチャンスに絡むシーンがいくつかありました。そこはどう感じていますか。
チャンスに絡むだけじゃダメだと思いますし、しっかり決めきる、アシストしきるというところが加わって勝負していかないといけないと思います。
--今日は島川選手とダブルボランチを組む形でしたが、どんなことを意識しましたか。
どちらが守備的、どちらが攻撃的とか、そういうふうには考えていなくて、お互い目を見てコミュニケーションを取りながら、その時その時でプレーを変えていける選手だと思っていますし、それに対して自分も合わせたり、自分から発信したりという関係性はすごく大事にしています。
--中盤として意識していた守備のポイントはありますか。
攻めている時にはプレスをかけることと、ロングボールが入った時のセカンドボール、クロスが入ってくる時の2つ目のポジション取りなど、そういったところは意識していました。
--終盤は4-0でも強く守る姿勢が見えました。
やっぱり無失点で終わるのと1失点して終わるのとでは、次の試合に向けても違うので、一人一人がそこを感じていたと思いますし、それがチームとして共有できて、次につながる一勝になったかなと思います。
FW/7 棚橋尭士

--古巣の栃木SC戦はどんな気持ちで臨みましたか。
自分のゴールで勝てたら最高だなと思っていましたけど、まずはチームが勝てればいいかなという気持ちで臨みました。
--前半は「自分で決める」という気持ちが強く見えました。
決めたかったですけど、得点シーンの2つ前くらいの起点になった場面もあって、その後なかなかゴール前に行けていなかったので、もっとゴール前に入っていきたいなというのが率直な感想です。
--相手の前線も強力でしたが、どんなことを意識していましたか。
攻めている時のリスク管理というか、相手の前3枚のマークをはっきりさせるというところをチームとしてやっていましたし、そこがうまくハマったんじゃないかなと思います。
--前線からの守備も目立っていました。
去年栃木でだいぶ鍛えられたので、前線守備は出せているかなと思います。チームとしてもしっかり止められていると思います。
--前線のユニットの距離感も良く見えました。
今年のチームは前に出していく形が多くて、セカンドボールが多いので、自分のアジリティーを生かして回収して、(中山)陸も(杉本)蓮も攻撃力のある選手なので、いい距離感でやれているかなと思います。
--今後の試合に向けて。
この過密日程で3連勝できたのはすごく自信になりました。次は仙台でアウェイになりますけど、強敵ですし、チームとして勢いに乗って、チャレンジャーなのでビビらずエナジーを出し合っていければいいなと思います。
MF/4 島川俊郎

--古巣戦でのゴール、おめでとうございます。ゴールを振り返ってください。
今年はゴールを狙っているので、ようやくという感じです。やっぱり気持ちいいものですね。
--古巣との対戦は意識しましたか。
古巣が多すぎて(笑)。でもお世話になったクラブですし、良かったです。
--監督も「中盤の選手が前に入ってゴールに絡む形を象徴するゴールだった」と話していました。
監督がやりたいことを早く汲み取るというのは大事だと思います。試合だけじゃなくて練習から、コーチがどういう練習をしているのか、監督がどういうことをやりたいのかを読む力は大事だと思っています。長くサッカーをやっているので、そこは若い選手より早く理解できると思いますし、それを表現できなくなったら終わりだと思っています。
--試合全体はどう感じましたか。
前線にボールを持てる選手が多いので、後ろの1対1の対応など、やらなければいけないことを徹底できたと思います。徹底することと前に向かっていくことを表現できた試合だったと思います。
--試合終盤の守備についてはどう見ていましたか。
相手は点を取りに来るので、捨て身で前に来る場面が増えるのは当然だと思います。その中で結果としてゼロで終われたのは良かったと思います。映像を見ないと細かいことは分かりませんが、相手が捨て身で来た時に、できれば相手陣地でプレーして相手のやりたいことを変えられるようにしたいと思います。
--3連戦を3連勝で終えました。
自分は90分出ていないですけど、後ろの選手たちがよく頑張ってくれました。今年は90分出ることにこだわらずにやりきろうと思っていますし、サブの選手もいろいろな特徴を持った選手がいます。3連戦でしたけど、みんなフレッシュに戦えたんじゃないかなと思います。
--島川選手のチャントを試合後に歌うのも定着していますね。
これはちゃんと書いといてほしいんですけど、マジでありがとうございます。これが続けば幸せだし、うまく返せないけど……YOUTUBEで返します(笑)。
GK/1 三浦基瑛

--お疲れ様でした。まずはナイスクリーンシートでした。
今日は何もしてないです(笑)。
--とはいえ、今日は風が強くて、前半は風下でした。キックが押し返されそうな中で低い速いボールを蹴っているように見えましたが、あのあたりは意識していましたか。
そうですね。この連戦の初戦で、自分の中でキックがいつも通りの安定感を出せなかったので、その修正をしていく中で、今日は落ち着いて風を読みながらコントロールできました。そこは良かったかなと思います。
--かなりピンポイントで味方につながるボールもありましたし、サイド奥を狙って、クリアされても高い位置でマイボールになるようなキックも多かったと思います。
佐々木選手がすごく競ってくれるので、彼が欲しいところ、一番高く競れるところにボールを出そうという話をしています。自分はそこに合わせて蹴るだけです。今日の相手のディフェンスラインは身長が高くて競れる選手が多かったので、ひっくり返して後ろ向きの状態でクリアさせてセカンドボールを拾うというところはポイントだったのかなと思います。
--相手に気持ちよくクリアさせないイメージですね。
そうですね。一番高いボールだと相手も気持ちよく競り勝てると思うので、低いボールだったり、少し手前で背負わせるようなボールを意識しました。そういうところから1点目の形にもつながったのかなと思うので良かったです。
--佐々木選手は今季、前線でターゲットマンとして非常に重要な仕事をしていますが、後ろから見ていてどう感じていますか。
自分の蹴ったボールに多少ずれていても、しっかり競ってくれるので本当に感謝しています。
--前線からの守備も含めてチームとしての助けになっていますね。
このチームのコンセプトでもあるように、前からボールを奪いに行くというところで、佐々木選手をはじめ前の選手が必死に追ってくれています。後ろはリスク管理をしっかりするだけでいいので、本当に助かっています。
--前半、左サイドからの低いクロスに対して良いタイミングで詰めてブロックした場面がありました。
クロスが特徴のチームという分析もあったので、練習からニアに入ってくる選手やファーの選手への対応など、クロスの場面は準備してきました。あの場面でも冷静に対応できて、結果オフサイドだったので良かったなと思います。
--今季は開幕から非常に安定したパフォーマンスを見せています。
去年はなかなかチームの力になれなくて悔しいシーズンでした。ただその中でも自分のストロングな部分はずっと磨いてきました。新しいシーズンになって、プレシーズンの練習試合から自分の強みを出せていると思いますし、試合の中でゲームをコントロールする部分や、止めるところ、キックの部分をもう一度見てもらえているのかなと思います。これをどこまで続けていけるか楽しみですし、さらに磨いていきたいと思います。
--次はアウェイで仙台との試合になります。
チームの雰囲気も今すごく良くて、「誰が出ても勝てる」という自信もついてきています。このサッカーをみんながブレずに続けてくれているから結果が出ていると思います。
格上の相手になりますけど、そこはブレずに戦っていきたいです。仙台のスタジアムはすごく雰囲気がありますし、コーチングも届きづらいかもしれませんが、しっかり連携を取って、またクリーンシートを目指して、一つ一つの勝ちにこだわって戦っていきたいと思います。



