DF/5 田代真一
--現役引退を発表されました。今の心境は?
とにかく「やり切った」という気持ちが一番大きいです。
よく「悔いはない」って言葉を聞くじゃないですか。でも、自分も本当に悔いなくやり切れたと思えるし、ここまでの時間はすごく楽しくて、幸せでした。
発表して、改めていろんな方々に支えられてきたんだなと感じましたし、今も、そしてこれから先も、その気持ちはずっと変わらないと思います。みんなには本当に感謝しています。
--いつ頃決断したんでしょうか?
明確なきっかけは難しいんですけど、正直ここ最近だけじゃなくて、ここ数年、ずっと頭の片隅にあったというか。毎月、毎週、毎日……ずっと考えてきました。
いろんな感情がありましたけど、それでも考え抜いて出した答えですし、さっき言ったように“やり切れた”と思っています。
--たくさんのクラブを渡り歩いてきましたね。
そうですね……。どのクラブに移る時も、多少の不安はありました。もちろん、それ以上に楽しみとかワクワクもあったんですけど、やっぱり環境が変わる不安は毎回ありながら、家族で引っ越しを重ねてきました。でも、そのクラブ、その土地でいろんな方に本当に良くしてもらって。まさに“住めば都”じゃないですけど、どの場所でも楽しい時間を過ごすことができました。
正直、遠方のクラブなんて、こういうご縁がなければ住むこともなかったと思います。でも、自分を受け入れてくれて、昇格を経験させてもらったクラブもあるし、本当にいろんな方に良くしてもらいました。感謝しかないですね。
--最後の所属クラブになった相模原で過ごした時間は、どうでしたか。
今シーズンはちょっとした細かいケガはちょいちょいあって。でも、それはもうしょうがないし、うまく付き合っていくのがプロだと思っています。
それでも、どこか痛いところがあっても“ピッチに立ち続ける”っていうのが一番大事なことなんで。とはいえチームの結果を含めて考えると、あんまり良いシーズンにはできなかったかな。でも、本当に濃い時間を過ごさせてもらいました。
入る前に自分の中で明確な目標があった中で、結果を残せなかったことは正直すごく残念ですし、申し訳ない気持ちもあります。
それでも、その中で少しでも自分のプレーだったり、想いだったりを、残っていく選手たちに伝えられたら、託せたらという想いはあります。
今後、このクラブが上のカテゴリーで戦えて、もっといい環境でサッカーができるようなクラブになっていってほしい。
自分はいなくなりますけど、これからもこのクラブを応援し続けます。
--最終節への想いは?
最後は……。試合に出たいし、ゼロで抑えたいし、点も取りたいし、90分やりたい。そういう欲はもちろんあります。ですけど、自分の中では“やり切った”とは思えているので。
もうあとはラストを全力で楽しむだけです。勝負ごとも含めてしっかり楽しめたら、それで大満足かなって思っています。



