《試合結果》
SC相模原 1-2 FC大阪
【得点】
63'島田拓海(FC大阪)
86'望月想空(FC大阪)
90+2'ラファエルフルタード(SC相模原)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j3/2025/051807/preview/#live
シュタルフ悠紀リヒャルト監督
--試合の総括をお願いします。
まずは、FC大阪さん勝利おめでとうございます。結果にコミットした勢いのあるチームで強敵でしたし、自分たちが勝ち切れなかったことが本当に残念でした。今日は前回のホームゲームと比べて倍以上のサガミスタに来ていただいて、みんなで喜びを分かち合いたかったですけど、そこに関しても悔しい気持ちでいっぱいです。最後にサガミスタの方からも声をかけてもらって、思うところは一緒なので、そこの悔しさをプレーにぶつけるしかありません。ただ私はプレーはできないので、トレーニングに(悔しい気持ちを)ぶつけながら、しっかりと(選手を)鍛えてもっと強くなりたいと思っています。
--試合の入りは相手のやりたいことをやらせてしまっていた中、途中からはセカンドボールを回収しながら左の河野諒祐選手を中心に何度もチャンスを作っていました。
立ち上がりは完全に相手のペースだったと思います。準備はしてきましたけど、そこが足りなかったのか、面食らってしまったのか、我々の陣地にボールを蹴り込まれてあたふたしたことでセカンドボールを拾い切れなかった。拾った後もボールを開放し切れず、そういったところでリズムをなかなかつかめなかったのが立ち上がりだったと思います。
その後は少しずつリズムをつくれるようになったので、おっしゃる通り優勢に進められる時間帯もあったと思いますし、点を決めなくてはいけない結構なチャンスもありました。あまり言いたくないことですけど、世界中でみんな決めようと思って決め切れないのがフットボールです。そういったところでゴールがしっかり生まれていれば全然違う展開になったのかなと思いますし、前半の途中から最後まではすごく良かったんじゃないかなと思います。
--前半の立ち上がりは選手は受けに回ってしまったのか、どんな試合の入りを想定していましたか?
なぜそういうゲームになってしまったのかは、ミックスゾーンで選手に聞かないといけない部分かもしれないですけど、僕らが求めていたのは前半の途中からのプレーです。それを最初からやりたかったですし、そのための準備を1週間かけてやってきたつもりでした。それを実際のピッチで表現できない時間帯があったのは、いろんな要因があるからだと思います。やはり自分たちがイメージしていた以上に徹底されたダイレクトフットボールや球際の強度に面食らってしまっていた。こちらが強度高く対抗しようと思ってもFKになってしまうといった外的な要因も関係していました。ただ途中から選手たちがその基準にアダプトしてくれたことが、自分たちの時間につながったと思います。
--自分たちの土俵で戦えた時間もあった中で、勝ち切れなかったのはそういった最後の質が関係してきますか?
自分たちの戦いができている割合が少し足りなかったと思います。立ち上がりは失点こそしていないですけど結構殴られていたので、もう少し長い間、自分たちのフットボールをやる時間帯があれば、チャンスもさらに1個、2個と増えます。そうすると点もさらに1点、2点と入るかもしれないので、そこの割合の部分で優勢に進められなかったことが今日の足りなかった部分。失点は相手の形からの失点だったので、そういった部分も含めてやっぱり本当に悔しいですね。
--後半のアディショナルタイム、杉本蓮選手のクロスからラファエル・フルタード選手が1点を返したことはポジティブな要素だったと感じましたが。
ポジティブな部分はいっぱいありますし、そこに目を向けていかなければいけません。ラファエルのゴールもそうですし、杉本のアシストもそうで、2人とも本当によく頑張ってくれたと思いますけど、勝ち点としては何も残っていません。そこが今の順位に反映されているわけで、今季は紙一重のゲームばかりですけれども、紙一重の時に(結果を)つかみ切る力が足りていないことは明確です。それを早く身につけて、勝ち点3を得ていくようなチームになりたいと思います。
--リーグ戦の折り返しも近づく中、来週末は天皇杯1回戦でJ2の水戸ホーリーホックと対戦が控えています。
19試合で折り返しで、今13試合が終わったところなので折り返しはまだまだだと僕は思いますけど、今言ったことに全部詰まっていると思います。日常の中でもっと自分たちの腕を磨いて、こういったゲームを勝ち点3につなげられるようなチームになっていくに尽きます。現状はまだそこにいけていないので、こういう惜しいゲームで勝ち切れていない。
公式戦5試合負けなしで来ていましたけど、(内訳は2勝3分と)引き分けも多かった。今日も最後にもう1点決まっていても引き分けだったわけですけど、勝ち点1じゃ足りません。誰が考えたのか、引き分けって勝ち点1しかもらえなくて、「勝ち点1.5にしてくれよ」といつも思っているんですけど、勝ち点3を取れるチームに早くなっていきたい。天皇杯の県予選を含めて5試合負けなしで来られたのは少しずつ前進している証ですし、こうしてチャンスをしっかりと作れていることも成長している証だと思う。今日の反省点をしっかりと洗い出して、取り組んで、もっと強い姿を来週の水戸戦で必ず示したいと思います。
--今日の内容に関しては下を向くようなものではなかったと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?
日本語のニュアンスがたまにわからないことがありますけど、下は向きますよ。僕らは勝ちたかったわけですし、全部に勝ちたい気持ちでいるので。それが伝わっているかは分からないですけど、一番悔しいのは僕らなんですよ。今のこの不甲斐ない順位だったり、こういったダイレクトフットボールを展開するチームにホームで、サポーターの前で、勝ち点を奪えなかったこと、サガミスタがああいうふうに相手のGKに煽られるとかは、本当に許せないんですよ。こみ上げてくるものがあるからこそ、もちろん下は向いてしまいますし、悲しいし、悔しい気持ちになります。
でも、「諦める」という意味で下を向いている奴は一人もいないです。前進している手応えは感じていますし、それを(結果で)必ず証明してやろうという結束力と、反骨心もあります。必死にもがいてそこを早く手繰り寄せていきたい。今日の内容はポジティブな面はたくさんありましたし、そこを選手たちも含めて自信にしてほしいなと思います。
FW/9 ラファエル・フルタード
--後半のアディショナルタイムに決めたゴールを振り返ってください。
クロスの練習はよくやっていたので、それが結果としてゴールに結びついたのはすごく嬉しく思います。(クロスがディフレクトしていたので)難しかったですけど、合わせるだけの形でしたし、練習のような形が本番に出たんじゃないかなと思います。
ただ、敗れてしまったことがすごく悲しいですね。勝利がチームにとって大事ですし、勝たないことには前に進めません。ただもう次の天皇杯に気持ちを切り替えて、そこでいい結果を残せるように練習しなければいけないですね。
--ラファエル選手個人としては、先週の天皇杯県予選に続いて2戦連発となりました。
2試合連続のゴールはとても嬉しいです。ただ、チームとしての結果が出ないことにはみんなで喜べません。勝利につながるゴールをとにかく決めたいので、次も、そしてまたその次もゴールを決め続けたいですね。
--フィニッシュ以外の部分でのプレーの手応えはいかがですか?
試合の中でいろんなことがありますけど、最後は運だと思います。運がもう少しこっちに傾いてくれれば、いい結果が現れて11月にはいい結果で終われるんじゃないかなと思います。
--運をつかむために大事なことは?
いい質問ですね。練習から強気にいかないと、あと半歩が埋まらないのかなと思います。
--今後の巻き返しに向けて、サガミスタへ意気込みをお願いします。
負けている時でも熱く応援してくれて本当に助けられている分、今日は負けて申し訳なく思います。試合が終わった後に、一人のサガミスタの方が「次は勝とうぜ!」「諦めないでいこうぜ」と言ってくれて、そういった言葉が自分には沁みました。アスリートとして「やらなきゃな」と改めて思わせてくれますし、次は勝てるように全力を尽くしていきたいです。
DF/7 河野諒祐
--まずは試合を振り返って、いかがですか?
入りは相手の圧に押される時間が続いてしまいましたけど、そこから自分たちの時間を作れるようになってきて、敵陣に進入してからは相手の深い位置を取れたり、チャンスも多く作れていたので、先に1点がほしかったゲームでした。失点に関しては2つともセットプレーの流れからで、相手の得意な形だったので想定はしていましたけど、それでもやられてしまったのは痛かったですね。
--前半は途中から相模原が押し返すようになり、河野選手のクロスを中心にチャンスを生み出せていけた要因を教えてください。
立ち上がりに押された時間帯で我慢をして、失点しなかったことが一番かなと思います。相手の圧に慣れてきて自分たちのボール保持からしっかり前進して、自分たちのやりたいことを徐々に出せるようになってきました。その中で自分はサイドの突破を求められているので、自分の良さを出そうとプレーして、それがチャンスにつながったと思いますけど、最後の決め切るところが足りませんでした。
--左足のフィーリングや左ウイングバックでのプレーの手応えは?
左も右もどちらもやれるのが自分の良さだと思っています。左の時は(右足を生かした)カットインがしやすく、それを警戒されたら今度は縦にもいきやすくなります。左では多くの選択肢を持ちながらプレーできているので、やりやすさはありますね。
--前半の内容でならゴールも奪えそうでしたが、得点を生んでいくために突き詰めたいことは?
それぞれこだわるべきポイントはありますけど、自分なら最後に配球する機会が多いのでクロスの質をよりこだわりたい。ストライカーの選手ならストライカーの選手としてこだわるポイントがあるので、そこをもっとこだわってやれるかだと思います。日常のトレーニングでしか高めてはいけないので、そこの積み重ねをお互いにもっと求めながらやっていくしかないなと思います。
いいところまでいっているけど、なかなか結果が出ないとなると日常を変えていく必要があるのかなと思いますし、それぞれが感じていることを練習からもっと出していきたいなと思います。
--来週末は天皇杯1回戦でJ2の水戸ホーリーホックと戦います。
相手はJ2で上位にいるチームですし、勝てたらリーグ戦にも絶対につながります。みんなモチベーションは高いですし、勝ちにいける準備をしていきたいと思います。