《試合結果》
SC相模原 1-3 清水エスパルス
【得点】
30'オウンゴール(清水エスパルス)
83'北爪健吾(清水エスパルス)
85'土居佑至(清水エスパルス)
90+4'竹内崇人(SC相模原)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/leaguecup/2025/032603/live/#livetxt
シュタルフ悠紀リヒャルト監督
--今日の試合を振り返って。
清水エスパルスのサポーターがたくさん訪れてくれて素晴らしい応援をしていました。それに対して、我々サガミスタの応援も頑張ってくれていたし、我々の選手もエナジーに満ち溢れた良いゲームを見せてくれました。それだけに、81分のゴールが取り消されたことが全てだったと感じています。
--スタメンを先週末のリーグ戦から大幅に入れ替えて臨みました。
シンプルに、我々はプロとして全てのゲームに勝ちたいと思っています。その中で、(日曜日に行われた)アウェイの松本からの帰りで事故渋滞にも巻き込まれましたし、疲れが溜まっている選手よりも、フレッシュで、燻っている選手の方が良い戦いを見せてくれるんじゃないかと思って送り出しました。
--個の力で上回るJ1クラブを相手に、どんなゲームプランを立てていましたか。
簡単に言うと、チームで上回っていこうと。「一人ひとりの武器を輝かせる」というのが僕たちの原点です。松本では自分たちの武器を輝かせられなかったので、チームとして原点に立ち返ることを意識しました。相手の痛いところを突くことはできていたと思います。
--中塩大貴選手、大迫塁選手が相模原でのデビューを果たしましたが。
中塩に関しては我々のスカッドにプラスをもたらすために加入してくれた選手で、今日はその期待に応えるパフォーマンスを見せてくれました。中塩のような選手たちが、徐々にピッチに帰ってきてくれて、チームを底上げしてくれるのは、ポジティブなことだと思います。
塁はまだ若いですが、武器を持っている選手です。ただ、学ばないといけないところも、足りないところもたくさんあります。加入して間もないので、我々の戦い方や、仲間の特徴などを知ろうとしている段階です。若い選手は何をきっかけに大化けするかはわかりません。彼の武器が我々に勝ち点3をもたらす日が来ると思うので、引き続き鍛え上げていきたいなと思います。
--残念ながら81分に取り消されたゴール、90+4分のゴールは、どちらも竹内崇人選手によるものでした。
崇人はもともとダイナミックなプレーが得意なMFで、最前線にも顔を出せる特徴を持っています。相手の最終ラインがイスマイラに気を取られていたので、2列目から背後をとっていける選手を起用しようと投入しました。崇人には2列目から突っ込んでいけば抜け出せるというタスクを与えて、それをしっかりと表現してくれたのが、あの“2ゴール”に繋がったのかなと思います。
--J1クラブとのカップ戦を通じて、チームとしてどのようなものを得られたでしょうか。
リーグ戦に関しては、他のルヴァンの試合結果を見てもらってもわかるようにJ3のレベルが上がっています。今日の試合も、我々がずっと劣勢だったとは思っていません。20チームが同じようなクオリティで戦っている、世界中を探してもあまり例のないリーグです。どこかのチームが突出するのは非常に難しい状況です。
チームとしてリーグ戦に関して前進できているのはポジティブにとらえていますし、毎試合、毎試合、課題はありますが、そこへのアプローチもできています。松本戦の課題を短い準備期間で修正したことが、今日の試合に繋がったと感じています。
同点弾を取り消された後、1分、2分後の失点は、完全に集中が切れてしまっていましたし、こういうことを繰り返してはいけません。メンタルタフネスの重要性を教えられたゲームだったと思います。
僕らは(昨シーズンのJ3で優勝した)大宮のようにぶっちぎる力はないかもしれません。ただ、最終節を終わった時に優勝するために、一つ一つの課題を抽出して、改善して、勝ち点を積み上げて、粘り強く上位争いをしながら、ゴールテープを切りたいと思います。
今日の敗戦は残念な結果ですが、チーム内での競争もまた生まれてくると思いますし、僕はまた頭を悩ませてベストな20人を選んで、次のホームゲームに向かいたいと思います。
記者会見のコメント全編はYouTubeで公開中!
https://youtu.be/3zPaANQaxFA?si=xULdyCU2RQzT1jjZ
MF/17 竹内崇人
--プロ初ゴール、おめでとうございます。得点の感想を聞かせてください。
ファウルで取り消しになってしまったゴールが認められていたら勝ちに繋がったかもしれないのでもっと喜べましたけど、また成長できるきっかけにもなるゴールだったと思います。
--81分に取り消されてしまった得点は、どんなことを考えならシュートを打ちましたか?
ビハインドだったので点を取ることを考えてピッチに入っていました。前節は高い位置でプレーできなかったことが自分の課題でもあったので、ゴール前にどんどん入っていくことを意識していた中で、いいところにボールがこぼれてきたのでシュートを打ちました。(ゴールが認められなかった後は)気持ちをすぐに切り替えていましたけど、その後すぐに失点してしまって難しい状況になってしまったことはもったいなかったなと思います。
--そこから3失点目も喫してしまいましたが、90+4分に一矢報いるゴールを決めました。
あのシーンも自分の前に相手がいたのが見えたので、左に持ち出して左足でシュートを打とうかとか考えていましたが、一つ運べたことでゴールに近づけたので、あとは冷静に相手を見て誘って股を抜くことができました。ゴール前で落ち着いていたことで最後まで状況を見ながら決めることができたと思います。
--攻守でのバランスを取るだけでなく、前に出ていって結果も残せると証明した1シーンでもあったかなと思うのですが。
元々は前をやっていましたし、ボランチの位置から上がっていって点を取ったりアシストをできるのが自分の武器でもあります。大学時代、1年生の時はそれでたくさん点を取ってきましたし、そこを自分の本当の武器にしていかなきゃいけません。相模原に来てから練習でもそういったシーンをあまり出せていなかったので、中盤でバランスを取りつつもゴール前に顔を出して、相手にとって怖い選手になっていきたいと思います。
--大卒1年目とは思えないほど、ここまで堂々とプレーされている中で今日、清水は17歳の土居佑至選手がゴールを決めるなど竹内選手より年下の選手も活躍していました。刺激を受ける部分はありましたか?
相模原の中では自分は若い方ですけど、大卒選手は即戦力でなければいけません。自分自身、試合には出させてもらっていますけど、満足のいくプレーは全然できていないですし、課題もたくさんあります。ただ自分が一番良かった時期のプレーに近づけるように、サッカーに対する自信や情熱を持ちながらいい方向に進めている実感はあるので、簡単にいかないことはわかっていますけど、成長スピードを上げながら日々取り組んでいきたいなと思います。
--日曜日には中3日でリーグ戦がやってきます。カマタマーレ讃岐戦へ向けてはいかがですか?
前節を含め、なかなか結果に繋がっていないですし、個人としてもチームとしても課題がたくさん出ている中、今日は普段試合に出られていないメンバーが素晴らしい試合をしてくれました。それはチームにとってもすごく大きなことですし、自分自身も「このままじゃダメだ」と強く感じているので、日曜日はみんなでいい内容の試合をして、勝ち点3を目指していきたいと思います。
GK/31 猪瀬康介
--猪瀬選手にとっては、相模原に復帰して初めての試合になりました。
2年ぶりの相模原ギオンスタジアムで、相手は申し分ない相手でしたし、ここは前節のリーグ戦の結果(第6節・松本山雅FC戦/0⚫︎2)も踏まえて必ず無失点で勝ちたいと思って臨みました。順番的に出番が回ってくるかなと思っていましたし、ここでチームとしても個人としても結果を出したかったですけど、それができず悔しい気持ちしか今はないですね。
試合は立ち上がりはすごくよかったですけど、一瞬の隙を突かれてしまい、1失点をしてからなかなか得点を取ることができなかったなという印象です。
--最終的なスコアは1-3でしたけど、猪瀬選手のファインセーブが何度も目立っていたように見えましたが。
僕の持ち味はシュートストップでしたし、今日は枠内シュートを多く打たれるかもしれないと予想はしていました。もっと突き詰めたいところはありますけど、シーズンの初めから準備してきたシュートストップを発揮して、止めるべきところは止めることができたなと思います。結果だけを見たらネガティブに思われるかもしれないですけど、僕的には自信に繋がる試合になりましたし、大きな一歩になりました。
--今シーズンのチームにはバウマン選手と三浦基瑛選手がいますが、2人とポジションを争う上でも大きなアピールになったのでは?
そうですね。バウマンともとくんに絶対に食らいついていこうと思って練習しています。なかなか試合に出られていない立ち位置ですけど、こういうふうにチャンスが巡ってきた時に自分の価値を証明できるように、これからも準備をしていきたいなと思っています。まずは今日の試合を振り返って、「もっとこうできたかな」ということを突き詰めて、次に生かせられたらなと思います。
DF/36 中塩大貴
--相模原に移籍してきて、初めての公式戦になりました。どんな気持ちで試合に臨みましたか?
普段リーグ戦に出ていない選手が出場機会を与えられて試合を戦いましたけど、みんな悔しい思いをしながらもトレーニングはしっかりと積んできました。今日は「自分はこれだけできるんだぞ」と日々の成果を見せつける場でもありましたし、その上で怖気づくことなくチームとしてまとまってエスパルスを倒そう、それが後々のリーグ戦にも繋がると試合前に伝えて、自分自身もその思いで試合に入りました。
--試合内容は手応えを感じる部分もあったのかなと思うのですが、振り返っていかがですか?
相手の裏を突き続けることができましたし、そこから僕たちがいつもやっている前でのコンビネーションを出せました。ゲームにはストーリーがあって、最初は背後への攻撃を見せつけて、相手のラインが下がったところで僕たちが優位にゲーム運びをするかというのを表現できた部分もありましたけど、僕たち後ろの選手からすると、裏を突き続ける時間が少し長かったと感じます。そこのコントロールと、セットプレーのところで僕のオウンゴールになってしまいましたけど、ああいうの一つでゲームの流れが変わってしまうことがリーグ戦でも見られているチームの課題です。それを今回も繰り返してしまったことが反省点でした。
--オウンゴールに関しては、ゴール前へ折り返された時点では処理をするのは難しかったようにも感じましたが。
あの状況になる前でチームとしてなにができたかもう一度見つめ直さないといけないですし、個人としても処理の仕方に課題があったと思います。
--左ウイングバックの田中陸選手や前線の選手を目掛けて中塩選手からいいボールが配球されていたようにも見えました。自分自身のプレーはいかがでしたか?
僕の中では全然で、もっともっと起点にならなければいけなかったし、もっともっと前進させなければいけなかった。自分のパス成功率をもっと上げないとチームに僕の強みを還元できないので、そこに関しては満足していません。
--ルヴァンカップは今日の結果を受けて敗退が決まってしまいましたが、リーグ戦はまだまだ続いていきます。今後へ気持ちを聞かせてください。
今日、相模原の選手として一歩踏み出せたことはポジティブに思います。結果は1-3でしたけど、内容に関しては怖気づくことなく戦えましたし、前からハードワークをして、どっちに転ぶかわからないサッカーができたと感じています。ただし結果がすべてですし、一つのプレーで流れを持っていかれてしまうというのが、上のカテゴリーとの差だと思う。ある程度戦えたけれど負けてしまっているので、その点に関しては今日試合に出た選手は反省して、「次は自分がチームをリーグ戦で勝たせるんだ」という思いに繋げてやっていければなと思います。