《試合結果》
SC相模原 1-2 奈良クラブ
【得点】
27' 岡田優希(奈良クラブ)
36' 福井和樹(SC相模原)
53' 岡田優希(奈良クラブ)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j3/2024/111011/live/#live
シュタルフ悠紀リヒャルト監督
--試合の総括をお願いします。
前節、最後まで勝ち切れなくて、今節に懸ける思いが非常に強く、バス待ちしてくれるサガミスタもいつもより多くの方がいてくれたと感じました。声援も、自分の呼びかけにも応えてくれて、先週よりも我々の耳に届いていたた中で同点弾、逆転弾と決め切れなかったことが今日の悔しい部分ですね。
難しい要因になってしまった一つとしては、事前に情報はつかんでいましたけど、相手が結構(戦い方を)変えてきた中で、そこに対応するのに少し時間がかかってしまった。戦術の臨機応変な調整が今までのゲームではそんなに求められていなくて、今回はそれが求められる中、ベンチサイドからの指示で中を動かすという作業が思っていたほどうまくいきませんでした。そこが前半、プレッシャーがハマり切らなかったり、相手に何度かカウンターを浴びせられるということに繋がったと思います。
ポジティブな面は、後半に結構修正でき、チャンスらしいチャンスはほとんど与えなかったことですけど、それでも失点してしまうということに目を向けないといけません。大体クリアミスやセカンドボールを拾われるというところだと思いますけど、今日の2失点目もクロスが上がった段階では7人くらいがボールの後ろにいて、相手が2人か3人かしかいない中でクリアミスを拾われて遮断できず、GKもブラインドになっていたのか反応できなくて、コロコロとボールが入ってしまいました。
それが本当に悔やまれますけど、一方で我々はたくさんチャンスを作って、相手のGKを褒めないといけないシーンだったり自分たちが枠を捉えられないシーンがありました。決めるところを決める、防ぐところを防ぐ。それが勝ち点に直結するスポーツなので、そういった部分では今日は完敗でした。次に向けて切り替えるしかないと思っています。
--プレスがハマり切らなかったとこのことですが、奈良がGKも使いながら下から繋いでくることは想定内だったのか。それとも、そこも含めて予定外だったのでしょうか?
いろいろ変わってくるんじゃないかという情報は我々の中でもつかんでいました。今日がその一戦目なので、読みづらさはありました。これまでの試合は、例えばターゲットマンに松本(・ケン・チザンガ)選手が入っていたりして、そうするとロングボールが増えますし、そういうようなサッカーが多かったと思います。
いい選手がいるのはもちろんスカウティングしていましたし、中田(一三)監督が後ろからつないでいくことを求めているというのも事前にスカウティングできていたので、形に対して当てはめにいくというのが決して全部が悪かったわけじゃありません。
立ち上がりの15分は完全に我々だったと思いますけど、そこから5分くらい相手に盛り返されるシチュエーションがあって、そこから同点弾以降は結構頑張って守れていた。ネガティブな部分ばかりに目を向けるべきではないと思いますけど、うまくいかなかった時間帯は我々の修正が間に合わなかったということなので、そこは反省点だなと感じています。
--36分に福井和樹選手の同点ゴールが決まった直後に瀬沼優司選手、田代真一選手、小笠原佳祐選手がベンチの方に来てプレスのかけ方を確認されていたと思います。その後の展開についてはどうでしたか?
その後はそんなに問題なかったと思います。やり方をそこで大きくは変えていませんけども、後半の最後の方にかけては大きく剥がされるようなシチュエーションはなかったと思いますし、大きな問題はありませんでした。同点弾の手前くらいに何シーンか間を空けてしまい徳永裕大と西山拓実の背中のスペースを使われるようなシーンがありましたけど、崩されてGKと1対1という決定的なピンチはなかったと思います。そこは失点ではなく、相手を強くしてしまった原因ではありますけど、守るところはちゃんと守らないといけない。最初の失点もそうですけど、人数が足りている中での失点が僕らは続いていて、そこを修正しきれていない。
今節は累積警告で加藤大育がいなくて3バックの顔ぶれが変わったということもありますけど、みんな経験値のあるディフェンダーなので、ボランチの選手も含めてもう一度そういうところをやっていかないといけません。
--勝ち点は上位と少し離されてしまい、残り2試合で連勝しても勝ち点は最大で56と状況としては厳しいものになっています。監督としてはここからに向けてはどう戦っていきたいと考えていますか?
状況としてはなにも変わっていないと思います。今までの流れを見ていても、(今季のJ3は)勝ち点の奪い合いなので。我々の上にいるチームが揃って2連勝するわけではないですし、(プレーオフ圏内にいる)FC大阪とは次節直接対決するわけですから。我々が勝てれば53まで伸ばすことができて、相手の勝ち点は54で止まります。今日勝っていたら、次のFC大阪戦を落としても今と同じ状況になっていたところが、それがひっくり返って、奈良戦を落としたので今後の大阪戦とガイナーレ鳥取戦を取らないといけません。
ラスト6ゲームを迎えた時に、ミニマムで3勝1分の勝ち点10は必要だと思っていて、今は4ポイントを積んでいる状態で、あと6ポイント積まないといけない状況はなにも変わっていません。対戦相手が変わっただけのことだと思っています。
--次のFC大阪戦は絶対に落とせないゲームになる。
恐らくですけど、次の試合を落としたら終わりだと思います。上のどこかは勝ち点を積むわけですから、54のラインを越えてくると思います。次が正真正銘のファイナルになってくると思いますけど、先ほども申しましたように、そういう状況を作ったのは今日の奈良戦ではなく、これまでの過程で勝ち点をたくさん取りこぼしてきたから。今日は残念ですけど、たくさんのチャンスを作ることができ、ポジティブな面もあります。自信を失っては元も子もないので、またファイティングポーズを取り直したい。
日程的なハンデも、移動のハンデもあり、難しいところにはなりますけど、そこに自分たちのベストをぶつけていければ大阪も倒せますし、僕は信じて選手を鍛え、準備して送り出すだけなので。このチームの底力を信じていますし、サガミスタの力も信じています。みんなでそこに立ち向かって、勝ち点3を取りにいくだけだと思います。
シュタルフ悠紀リヒャルト監督記者会見のコメント全編はYouTubeで公開中!
https://www.youtube.com/watch?v=W_XNAFGqNbQ
FW/39 瀬沼優司
--一時は追いつきましたが、1-2という結果に終わりました。試合を振り返っていかがですか?
チャンスは多く作れていたので、それをゴールに繋げられなかったことが残念でした。失点シーンも、防げた失点だったと思います。相手の順位は下でしたけど、みんな軽い気持ちで試合に入ったわけではないし、この試合が大事だということをわかった上で戦っていました。
望んだ結果を出せなかったことはすごく残念に思いますけど、まったく下を向くような状況ではないと思うし、連戦ですぐにFC大阪戦が来て、最後にホームでガイナーレ鳥取戦が来ます。この2試合を自分たちでつかむことができれば、とにかく昇格までの望みをつなぐプレーオフの位置へチームを持っていけると思います。2勝するしか自力で上がる道はないので、今はとにかく下を向かず、次の試合でなんとしても勝てるように切り替える必要があると思います。
--ホームでの敗戦ではありましたが、サガミスタの皆さんも次の試合に向けて後押しする気持ちをチャントで表現していたように見えました。
僕たちはプロでやっているので厳しい言葉をかけられても当然だと思います。だけどその気持ちをこらえて、今日は特にたくさんの方にFC大阪戦に向けた声をかけていただきました。なんとか目の前の試合で、その気持ちに応えられるようなプレーをしたいと思います。
--中4日でアウェイゲームになります。次の試合までの時間をどのように過ごしたいですか?
この奈良戦へ向けた週からFC大阪戦は、「チームとしてみんなの準備が大事になる」という話を監督がみんなの前でしていました。厳しい試合が続くので、全員の準備が必要になると思いますし、本当にその通りだと思っています。今日の試合に出たメンバーは回復に努めることが必要だし、今日の試合で出ていなかったからと言って、新しい選手が出てきて活躍することでチームは活性化されます。連戦はそれが必要になるので、それぞれが現状を理解して、自分のやるべき準備をやる必要があると思います。
FC大阪は自分たちより上の順位のチームですし、引きずり下ろすくらいの覚悟で自分たちは向かっていくだけ。勝つしか道はないということはわかっています。明確に自分たちの状況を理解して、先に進みたいなら勝ちたい気持ちをプレーで示すしかありません。結果を手繰り寄せるような戦いをするしかない。そこのことだけを考えて、みんなでやるしかないと思います。
--練習の様子を見ていても、若手からベテランを含めたまとまりを感じます。
そうですね。目標は明確で、プレーオフでの2試合を勝ち抜くこと。それをやるか、やらないかは自分たち次第だし、それを信じて応援してくれる人がいるので、その人たちの期待に応えたい。最低でもそこに滑り込めるように、残りの2試合を絶対に勝ちたいと思っています。
DF/55 田代真一
--今日の試合を振り返って、いかがでしたか?
非常に悔しいし、もったいないゲームでした。
--勝たなければいけない試合で、チームに硬さはありませんでしたか?
全然そういうのはなかったですね。どこと対戦しても(実力差は)変わらないですし、拮抗したリーグなので「順位が開いているから」というのはチーム全体でもなく、そこに大きな問題はありませんでした。
--立ち上がりは相手に圧をすごくかけ、躍動できていました。ただそこでゴールを奪えなかったことで、試合を難しくしてしまったのか?
いい時間も悪い時間もあるのは当たり前のことなので、90分でどう勝ち切るか、勝ち点3を取るかが大事でした。入りは勢いを持ってプレーできたことはポジティブですけど、90分通して結果を出せなかったというのが現実なので、そこにしっかり目を向けたいなと思います。
--GKも含めた相手のビルドアップに対して瀬沼選手を先頭にプレスでハメにいってました。ただ1失点目はそれをひっくり返される形で決められてしまいました。後ろから見ていてどのように感じましたか?
正直にうまくハマっていなかったと思います。でも、プレスをかけてひっくり返されることはあると思うし、ひっくり返された後のリアクションというのがもっと必要かなと思う。止まるんじゃなくて、ボールに行き切って刈り取らないといけないというのを前線も後ろの選手も含めてやらないといけない。とはいえ全部が全部取れるわけではないし、ひっくり返された後のシーンで僕自身も失点に繋がらないような対応はできたと思う。そこは映像を見ながら一人ひとりが反省したい。後ろで構えるのは簡単だし、みんなできるので、前から行った時のチーム全体のバランスはオーガナイズしないといけないなと思います。
--36分に同点ゴールが決まった直後、監督と田代選手、瀬沼選手、小笠原選手で話していましたがプレスの行き方について確認していたのでしょうか?
そうですね。失点したからではないですけど、相手のビルドアップが嫌だったので「マンツーマン気味に行ってるけど大丈夫か?」ということを話していました。
--その後は修正されていっただけに、後半の立ち上がりに喫した2失点目がもったいなかったのでは?
ハーフタイムで追い方をチェンジした中で後半一発目にやられてしまいました。プレスがハマらなかったらちょっと引き込むこともあってもいいと思いますし、90分の中でしっかりと結果を出すことが一番大事かなと思います。
--リーグ戦は残り2試合になりました。昇格に向けて、どんな時間の過ごし方が大事になりますか?
もちろんプレーオフを目指して、一つでも上の順位を目指して戦います。でも、これが1年間戦った結果で、それは自分たちの力不足でもあるし、もったいないゲームも多々ありました。その結果が今の勝ち点になっていて、この順位にいるということに直結している。だけど最後まで上を目指すことは当たり前だし、選手一人ひとりがバラバラにならずやりたい。このメンバーでやれるのもあと2試合で、あとプラスプレーオフの2試合ができるようにできることをしっかりとやっていきたいと思います。