“探究と追求”を胸に、戦うシーズンに
1月20日(土)、相模原市内の相模女子大グリーンホールにて「SC相模原2024シーズン新体制発表イベント」が開催されました。当日は気温5度と冷たい雨が降る天候にも関わらず、会場を埋め尽くす“サガミスタ”が集結しました。
今季もホームゲームの盛り上げ役を担う、スタジアムMC・福田悠さんの進行のもと、イベントは予定通り13:00にスタート。
新シーズンを迎えるにあたり、西谷社長は2035年までに「J1での優勝争い、日本代表輩出、地域貢献NO.1クラブ」を目指すロードマップを公開しました。
この未来を実現するため、まずは2024シーズンにトップチームの集中的な強化、地域課題解決の取り組み、ホームゲーム改革へ力を注ぐことを強調しました。
次に今シーズンの選手補強ポイントについて、新たにスポーツダイレクターを務める平野孝氏が登壇。就任の挨拶と説明が行われ「若手からベテランまでバランスの取れた編成を整え、様々な部分で“インテンシティ”をレベルアップし、どんな状況でも勝点を取り切ることのできるチームを目指したい」と締めくくりました。
スタッフ陣の出番のトリを飾ったのは、就任2年目を迎えた戸田和幸監督。グレーのスーツに身を包み、「探究と追求」を軸とした新たなチーム作りに向けた意気込みを語りました。
戸田監督コメント
「遅れましたが、あけましておめでとうございます。昨シーズンからこのクラブで監督の職を預かり、全力で取り組みましたが、皆さんが臨んだ結果ではなかったと思います。そういった現状を受け止め、新たなシーズンを前に、チャレンジャーの気持ちで戻ってきました。
プロとしてプレーする上で、先ほど社長やスポーツダイレクターが話した目標に向かって戦うのは、当たり前のこと。ただ、実際に到達するためには相当な努力と少しの運が必要だということも重々承知して、チーム全員で一生懸命練習に取り組んでいます。先日行われたアジアカップでは、日本がイラクに敗れました。誰もが『日本が勝つだろう』と予想していても、足元をすくわれて負けるのがフットボールで、逆にどんなチームにもチャンスがあると言えるでしょう。年間をとおして上位争いができるチームを作るため、選手たちには“探究と追求”という言葉を渡して始動しました。
今シーズンは、この言葉を忘れず、自分たちが定めた目標に対して正しい選択を探し続けていきたい。『常に自分の強みを伸ばし、課題を改善して、成果につなげるための追求をしつづけろ』と伝えました。これは選手だけに求めるものではなく、私自身の指針でもあります。昨シーズンの土台をベースに、新加入選手の特徴も生かしながら、点を取って勝てるチームにしたいと思っています。皆さんの期待を裏切ることなく、最後に喜び、泣いて笑って終えられるように頑張りますので、今年も一緒に戦ってください」
指揮官からの約10分間の熱いメッセージに対し、ファン・サポーターからは「戸田!戸田!」のコールが送られ、イベントは折り返しに。お待ちかねの選手登場パートに移ります。
期待の新加入選手たちがよく使う絵文字は……?
まずは橋本陸選手、藤沼拓夢選手、竹重安希彦選手、川島康暉選手がステージに上がり、新ユニフォームをお披露目。「エナジー」をコンセプトに、フィールドプレーヤーは1stが緑、2ndが白に。そしてゴールキーパーは1stがボルドー、2ndがパープルという4色で展開されたデザインは、事前の発表を見たサガミスタから大きな反響を呼んでいました。
今シーズンはクラブ史上初めてサプライヤーが変更となり、umbroのロゴを胸につけ戦います。サッカー人生で初めてumbroのユニフォームを着たという橋本選手は、「自分の体とマッチしているし動きやすそうです!」と満面の笑顔を見せました。
また、今シーズン楽しみな対戦相手を問われると、竹重選手が「ちょっとみんな覚えていないかもしれませんが……」と前置きし、「安藤翼選手がいる松本山雅FCです。移籍したことを後悔させてやりたいなと思います」と、昨シーズンまで在籍したエースに宣戦布告。会場の笑いを誘いました。
続いて、牧山晃政選手、瀬沼優司選手、西山拓実選手の3選手が各種公式ウェアを着用しステージへ。ユニフォームとはまた違ったおしゃれな色やデザインに、進行役の福田さんも「これ欲しいなあ」と大興奮。
昨年9月からスタートした社会課題解決に取り組む「ジモトアイプロジェクト」から、5つのホームタウンのおすすめポイントや行ってみたいスポットに話題が及ぶと、相模原市出身の瀬沼選手はすかさず「おすすめはギオンスタジアムです!」と、100点満点の回答で場を盛り上げました。
そして、イベントの主役である新加入選手が登場。会場はこの日一番の拍手に包まれ、少し緊張した面持ちで8名の新たな戦士が挨拶を行いました。
全員の自己紹介のあとには、新加入選手のキャラクターを探るミニコーナーがスタート。昨シーズン、牧山選手がSNSで多用したことが話題となり、「SC相模原流行語大賞」を獲得した絵文字にちなんで、「普段使う絵文字」を新加入選手自らがフリップに描きました。
泣き笑いのマークをよく使うという高野遼選手は「『ありがとう』でも、『疲れた』でもなんでも使える」と汎用性の高さをアピール。ブルーノ・サントス選手は、「リオは天気の良い日が多く、よく海に行っていた」と太陽のマークをチョイスし、「下手くそですみません」と恥ずかしそうにはにかみ、貴重なイラストは会場の座席裏に貼られた「当たり券」を持つサポーターにプレゼントされました。
和やかな空気でイベントは終盤へ。新シーズンに向け、大卒ルーキーの福井和樹選手は「2桁得点」と1年目からの飛躍を誓い、2021シーズン以来の復帰となった三浦基瑛選手は「一度このクラブで昇格し、『もう一度』という強い気持ちをもって帰ってきた。再昇格を目指して頑張ります」と頼もしいコメントを残しました。
集まった全員で記念撮影を行い、大歓声に包まれながらイベントは終了。4年ぶりのJ2復帰を目指す、新たなシーズンが始まります。
YouTubeにて一般公開中!
https://youtu.be/k2v_WNe5AZI?feature=shared