《試合結果》
SC相模原 0-0 FC岐阜
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j3/2022/103001/live/
薩川了洋監督
－－試合を振り返ってください。
最後までハードワークしてくれた選手に「お疲れ様」と感謝したいです。厳しいチーム状況のなか、ゼロで抑えてくれたことは一つ進歩です。プレスバックのところをみんなが意識高くやってくれている。そこに関しては進歩が見えていて、そのなかでどう得点を取るかという作業のなかで、何本かいいシーンがありましたが、そこを決め切れていればこういう試合で勝ち点3を取れるような形ができると思います。
全体的には互角というか、シュート数を見ても6本対5本。向こうのディフェンスラインの疲れも出てきたところで、最後は若い選手たちをいれて勝ち切るための途中交代を考えてやっていました。そこで出たビッグチャンスを決め切れていたらまた違ったんだろうなと思います。でもそれを決め切れないというのが下位を争っているチームの流れに入ってしまっているんじゃないかと思います。
選手たちは最後までよく走ってくれていると思います。戦う姿勢はなくさず、最後まで戦う姿勢をサポーターのみなさんは感じ取ってもらえたらありがたいと思います。勝ち点1ですけど、ファンやスポンサーのみなさんを負けずに帰すことができたことに関しては、選手たちに感謝したいと思います。
－－今季、アウェイでの声出し応援は2回経験していますが、ホームでは3年ぶりに解禁されることになりました。
やっぱり声出しがあるとスタジアムらしくなりますし、選手たちのモチベーションも上がります。コロナが流行って無観客試合から始まって、そこから一席ずつ空けるだとか、そういったことがありながら、少しずつそれも収まりつつあり、声出しまでやっとできるようになって、スタジアムの雰囲気で選手たちの後押しが出てくる。お客さんが声を出して応援してくれると、すごくモチベーション高くゲームできますし、動きも良くなってくる。すごくいい雰囲気でできたと思います。
－－元々は昇格を目指して戦っていた中、その可能性はなくなてしまい、残り少ない試合をどんなモチベーションで戦いますか？
こういう状況になっていて選手たちは勝ち点の計算をしていると思いますけど、雰囲気は悪くないです。何か一つというところで、「決め切れていれば」とか「そこでミスしなければ」という個のミスで負けてしまったり、勝ち越せないことがすごくある。「自分がやらなきゃ」とか「自分が入れていれば」というのは選手たちもわかっている。
これから年末にかけて（来季も）契約する・しないというデリケートな月になってきます。選手たちはチームなんだけど、個人の契約があるので、自分のためにどれだけ動けるかだとか、アピールできるかというのを最後に見せる機会でもあります。そこで「あいついいじゃん」と相手チームに思われれば、声がかかるかもしれない。チームのこともありますけど、最後は個人のアピールでもある。プロの世界で生きていくというのは難しいことなんです。でも、モチベーションない選手は今日のメンバーにはいません。メンバーから外れている選手の中にもモチベーションのある選手はいますけど、ただ力がないとか調子が悪いということがある。そこは声をかけながらやらせなければいけないです。残り3試合ですけど、そこは監督としてしっかり仕事をしたいと思います。
－－先発に選ばれた選手はベテランが多かったですが。
CBの水本（裕貴）と鎌田次郎は伊達にＪ１を戦ってきてないですし、最後まで走ってゼロに抑えてくれました。船山（貴之）も一時は試合に出られませんでしたが、今は復調してきて走っていますし、（藤本）淳吾は安定してプレーしてくれている。（渡部）大輔も頑張っていますし、使った選手がただベテランだったというだけで、その中に若手がグイグイ入ってきてほしいですね。いいベテランが多いですし、人間性のいい選手が多いので、（若手は）その中から何かを学んで成長していってほしいです。
－－水本裕貴選手がＪ通算500試合出場を達成しましたが、このチームにおける彼の役割や影響力は？
前監督の高木（琢也）さんが彼をキャプテンに決めて、そのまま継続していますが人間性はいいですし努力もしている。体の管理をしっかりしていて、淳吾やミズはいい手本だと思います。才能があってもそれを伸ばさないと試合に出られません。水本は全然失点に絡まない選手で、やはりディフェンスは数字を残してはいけない。逆に前の選手たちは得点やアシストといった数字を残さなければいけない。500試合出ているというのは伊達じゃないですし、僕もリスペクトしています。コミュニケーションも取れていますし、選手たちとも取れやすい。人間性もいいですし、だから高木さんもキャプテンに任命したのだと思います。いい人。「すごくいい人」って書いておいてください。
DF／4 水本裕貴
－－無失点に抑えた試合は第24節のY.S.C.C.横浜以来となりました。
ずっと失点が続いていたので、今日はなんとかゼロに抑えて勝ち点3を取りたかったですけど、あとちょっとでしたね。
－－ペナルティエリアに進入される回数はそこまで多くなく、前で起点を潰せていた印象ですが。
後半、クロスを入れられる回数が少し多くなりましたけど、シュートらしいシュートもそんなに飛んでいないですし、仰ったように起点をうまく潰せたのかなと試合全体を通して思います。
－－経験豊富な鎌田選手とCBを組む試合が増えていますが、やりやすさは感じますか？
思い通りに試合が進まないこともあるので、そういう時こそ、とにかくお互いしゃべろうと意識していますし、それがディフェンスの仕事だと思います。チーム全体がしっかりハードワークしてくれましたし、ディフェンスラインが孤立することなくみんなでしっかり守れたと思います。
－－試合後のフラッシュインタビューでも聞かれていましたが、リーグ通算500試合出場達成おめでとうこざいます。500試合はとんでもない数字だと思うのですが。
ありがとうございます。でも、上には上がいるので（笑）。ただ一試合一試合の積み重ねだと思います。大きいケガをしたこともありますし、周囲の人の支えがあって達成できたと思うので、感謝しつつ、また次の試合に向けて良い準備をしていきたいです。
－－「500」という数字はどこまで伸ばしていきたいですか？
特にないですね（笑）。とにかく一試合一試合のことしかなくて、現役引退して振り返った時に「これだけの数字だったんだな」ということでいいと思います。
工藤（壮人）の件を考えると、サッカーをやれているだけで幸せですし、今日、サポーターの方は声を枯らして応援してくれましたし、そういう何気ない日常が幸せなので、欲は持たないようにしています。
－－残り3試合へ向けて。
アウェイでの2試合もそうですし、ホームでは勝ててないのでホームではしっかり勝ちたいと思います。
DF／24 鎌田次郎
－－今日は初めてホームで声出し応援適応試合になりましたが。
10月2日の富山戦アウェイから声出し応援が解禁されて、相模原では初めて応援歌を聞いたので新鮮な気持ちになりましたし、「ようやく日常が戻ってきたんだな」となりました。その中でピッチでは声が通りにくい部分があって「こういうこともあったな」と懐かしい気持ちでプレーできました。サポーターの気持ちを勝ち点3につなげられなかったことは残念ですが、次の試合に向けてやるだけですね。
－－鎌田選手のヘディングから惜しいシーンもありましたが、1点が遠い試合でもありました。
セットプレーでも流れの中でも何個かチャンスはありました。それは前線だけの課題ではないですし、後ろの選手から守備も攻撃も詰めていかないと勝ち点3にはつながらないと改めて思いました。
－－守備ではクリーンシートで試合を終えることができましたが。
そこは良かったかもしれないですけど、結果は引き分けなので、なんとか勝ち点3を獲得しなければいけない試合だったのかなと思います。
－－ここ最近は水本選手とCBを組むことが多いですが、やりやすさは感じていますか？
そうですね。一番危ないところや抑えなければいけないところは言わなくてもわかるところですし、そこは2人で声をかけてしっかりできています。一試合一試合良くなっていますし、僕も何試合か前は試合勘がなくて不安定でしたが、それにも慣れてきました。ミズとは今季ほとんど組んでいませんでしたが、昔U-23代表候補で少し一緒にやっていたこともあったので、そういうのを思い出しながらできているなと感じます。
－－降りてきたFWに対して鎌田選手がアプローチしに出ていってましたが、それができるのは後ろをカバーしてくれている安心感があるからでしょうか。
そうですね。チームのコンセプトとして相手のカウンターが速いというのもあって、「リスクマネジメントは絶対にしよう」というのが基本としてありました。僕とミズ（水本）だけじゃなくて（川上）竜とサイドバックの片方が絞っていって、そこは自由にさせないようにしようとしてうまくできたと思います。
－－水本選手から学ぶものはどんなものがありますか？
CBを組む点でお互いの信頼関係やコミュニケーションで「今のこうだったよね」とか「俺がいくからカバーしてね」というのが事前に話し合える仲なので、やりやすさを感じますね。
－－水本選手は500試合ですが鎌田選手は通算何試合に出場していますか？
僕はまだ300何十とかじゃないですかね。ミズは高卒でずっと出ていますからキャリアで言えば先輩ですし、試合に出ることが目的ではなく試合に勝つことが目的です。試合数はそこまで気にしてないですけど、使ってもらった試合は常に勝利を目指すという気持ちでトレーニングできればいいなと思います。