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05-27-2022

 練習情報 

練習レポート(薩川了洋監督、圍謙太朗選手)

薩川了洋監督

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--監督に就任することになった経緯やクラブから要求されていることを教えてください。

望月(重良)会長からは「雰囲気を変えてほしい」という話で、雰囲気だけなら俺の根本はアホなので変えられますけど、サッカーはまた違った話。自分の仕事は、力を持っている選手をそこのポジションに置くこと。サッカーなんてある意味1対1なので。対的する選手の能力が高ければ普通勝つので、それで良いと思います。
もちろん、やりたいこととかシステムとかもやっていきたいと思っていますけど、1週間でチームがゴロッと入れ替わるかと言われればそれは分からないので。でも、もちろん変える努力はしていきます。紅白戦や練習試合を通じてサブ組の選手がどういう力をもっているのかもなんとなく分かっていますし、同じカテゴリーのチームが相手でもハーフコートゲームをできる力は持っている。なので、今まで高木監督がやってきた良いところは残せばいいですし、それで足りなかったものを俺とヘッドコーチになる古川(毅)と2人でやっていければいいなと思います。

--例えば、どんなサッカーをしようと考えていますか?

システムも、今いる選手たちの能力に合わせたものにしなければいけないので、それはこれから話して、カターレ富山の試合を見ながら高木さんがやっていたシステムでそのままいくのか、全く変えた形にするかを決めたいです。守備のところは、見ていて緩いなという印象がある。攻撃の面に関しては高木さんが積み上げてきたものがあるので、それはそれで残したい。良いものは残して、考えは人それぞれ違うので、自分の考えと違う部分は省いて自分の形に変えようかなと思っています。
ディフェンスの圧力がないので、相手はプレッシャーを感じないのでゴールに向かって前に来ますよね。ライオンに睨まれたら後退りしますよね。そのくらいファーストディフェンスの圧力をかけたい。それには身体能力が必要ですし技術もいる。例えば3mでプレッシャーを感じる選手もいれば、感じない選手もいる。2m、1mじゃないとプレッシャーを感じる、感じない選手がいるから、それを我々はフィジカルも含めてなるべく強く圧力をかかるようにしていきたい。
うちの選手はJ1やJ2を経験してきた選手ばかりなので、能力的にもっと上にいけるはずなんです。それを解放してあげれば自然と上向きになると思っています。上向きにすることが僕の仕事です。なので6月25日のガイナーレ鳥取戦までの6試合で、上のチームが手に届くところまで行きたいですね。まだ26試合ありますし、監督交代したチームが昇格したらかっこいいじゃないですか。それをできるだけの選手たちはいると思っています。

--最初のトレーニングで、選手にはどんな声をかけましたか?

「プロとして扱う」と言いました。あとは、「サッカーってシンプルじゃない?」と言って、センターフォワードは点を取ることが仕事。ディフェンスは守る。中盤はどちらにも関わる。それがシンプルにできるのがサッカーじゃないかと。お互い武器が違いますよね。ドリブラーに自陣ゴール近くでドリブルをさせても仕方がないですし、お互いの武器は武器として使わせるようにチームでやってほしいと話しました。強いパワーポイントをみんな持っているので、強さをその選手に使わせる。シュートが上手い選手がいればその選手に打たせれば良いし、センタリングが上手い選手がいればフリーで蹴らせるようにその選手に配球すればいいだけの話ですよね。

人それぞれが持っている武器の集まりなので、それを個人で生かすために努力する。助け合いですよね。身長の大きい選手と低い選手がいれば、大きい選手の下を低い選手がフォローすればいいですし、そうしてセットが組み上がるので、そういう組み合わせを考えていくし、選手も考えなさいよと。一番勝ちたいのは選手たちですよね。選手たちが90分間走って、その中で勝ち負けや試合に出る・出ないでプロって生きてくる。そういった意味で「プロとして」という話で、足りないものは努力しようと。

--2016年以来6年ぶりの監督就任ですがどんな気持ちで引き受けましたか?

今まで俺がやっていた時は、選手の半分が働いていました。でも今は、こんなに揃っている。環境が悪いと思っているかもしれないけれど、俺からしてみるとものすごくいい。だからプラスしかないです。ダメなら年末アウトになるだけですし、ノープレッシャーです。俺からすると一つのチャンスですし、問題なく上に行くと思う。自信はありますし、そうでなければ引き受けないですよ。


GK/31 圍謙太朗

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--0-0で引き分けたY.S.C.C.横浜戦の翌日、高木琢也監督の解任と武石康平ヘッドコーチの辞任がクラブから発表されました。

勝つための準備をする上で、僕たちにヒントや戦術的な提示をかなりしてもらっていましたが、それをピッチ上で表現できなかった僕たちの責任がかなり大きいと思います。監督が悪かったからこその結果とは誰も思っていませんですし、だからこそ自分自身はかなり悔しい。高木さんや武石の想いも背負って、今シーズンを戦うと決心しています。僕たち全員の責任を2人に背負わす形になってしまって、申し訳ないし悔しい。少しでも恩返しするためにも、いい準備をして戦うしかないと思っています。

--新型コロナウイルスの陽性者が多数発生してしまった影響も小さくなかったと思いますが、提示されたものをピッチ上でうまく表現できなかった要因は?

どういうサッカーをしていようと結果がついていれば自信を持ってやれます。それはサッカーだけでなく、どの職業でも同じで、良いものがあればそれに引っ張られて躍動して生きていけると思っています。やっていることは間違ってないと思っていて、結果が最初の方についてこなかったこととプラスしてケガ人やコロナの陽性者が重ねってしまった。それを言い訳にしたくはないですけど、そういうので前を向く要素が少なかったのかなと思います。

なので前向きにさせるようにやっていましたが、そこができていなかった。それだけかなと思います。もっともっとできる選手たちですけど、最後の試合(YS横浜戦)も悪い声ばかりでした。悪いプレーだけに反応して、良いプレーだけに反応していては勝てないですよね。でも、高木さんはそういうことに対しても前々から手を打って、いろいろな角度から言葉をくれていました。そこを噛み砕いて自分のものにできなかった僕らの責任だと思います。

--圍選手としてはチームにどんな発信をしていきたいですか?

これで何かを変えるというのはそれこそおかしいことです。僕は勝つためにその時にできる最善のことを何も怠ることなくしたい。サッカーのいろいろなものを犠牲にするというのは当たり前のこと。それで結果が出ていないからといって変えるというのは、それこそおかしい。最初はフラットに、自分が正しいと思ったことをチームにアプローチしていましたけど、この選手には響くけれどこの選手には響かない。この場面ではこうした方がいいと、100%の準備をする中で変化はしている。監督や環境が変わるように変化はしているので、その時に最善の方法を考えていきたいです。