《試合結果》
SC相模原 1-0 ジェフユナイテッド千葉
【得点】
86'木村誠二(SC相模原)
■Jリーグ公式ホームページ試合結果
https://www.jleague.jp/match/j2/2021/090403/live/#live/
高木琢也監督
--今日の試合を振り返ってください。
まず、天候の悪い中でもたくさんのファン・サポーターの方が来てくださった中今日の試合はチームとしても大きなイベントということも含め力をくれてゲームの中で勝てたということは、このチームを応援してくださる方々に対してお礼もできたと思います。とにかく、悪天候の中応援してくださった方々に対してがっかりさせない結果が出たことは僕としては一番嬉しかったです。
内容としては、ここ最近の中では悪い内容だったと思います。ですがそういう中でもなんとか守り切れる強さもだんだんチーム内には浸透してきたゲームだと思っています。(相手と同じシステムでミラーゲームになり)どうしてもマッチアップするシチュエーションが多い中でボールがうまくキープできない状況の中ではグループ戦術も含めなかなか表現することができなくて、非常に苦労しましたけども、そういった中でもしっかりと粘って戦えたことが最後の得点にもつながったと思っています。ただこういう状態で戦うのはある意味リスクもあるので、もっともっと自分たちのペースに持っていけるように努力していきたいなと思います。
--前半はかなり押し込まれたと思います。守備のラインは高い位置からあまりプレッシングに行かなかった狙いはどこにありますか?
相手が変化をつけてくる中で、相手の動き自体はある程度想定した中ではありましたけど、そこに対して後ろから出ていくことがなかなかできなかった。取りに行った中でライン間でボールが入ったりとかそこでターンしたり、あとはセカンドボールのところで前半はなかなか自分たちにボールが転がってこなくて取れなかったということで、どうしても前に行き損じる部分もあったと思います。
--交代枠5枚すべてを使いましたが交代の狙い、彼らに求めたことは?
同じようなシステムだったので、われわれは前半からポイントがとにかく作れなかった。なのでそのポイントをソロでタメを作る時間を彼らすべての選手に要求しました。(高山)薫や(川上)竜には前半からポジションのところは話はしていしたけど、なかなか居場所が見つからなくて、後半のああいう時間になってしまって、どちらかが動くことで空いている選手が比較的プレーしやすくなったり、途中からダブルボランチに入ってきた兵藤がいいタイミングでタメを作った。入ってすぐ、とんとんとフィニッシュまで持っていきましたけど、ああいうプレーが出るとチームとしても勢いづくのかなと見ていて感じました。
--決勝点を決めた木村誠二選手は相手のセンターフォワードの選手へのマークも素晴らしかった。彼の評価は?
前節も磐田のルキアン選手に対してほぼ仕事をさせませんでしたし、そこの自信もあったと思います。なので今日の(櫻川)ソロモン選手に対しても人についているだけでなくて駆け引きをしながら守れている。彼のプレーの安定は大きかったと思います。
--兵藤選手は半年間所属チームがなく、難しい時期を過ごしていた中でも高いパフォーマンスを発揮していました。彼に対する評価はいかがでしょう。
まず経験値がありますよね。若い選手と比べれば、フィジカル面の衰えはあると思いますけど、その中でできるだけ高い位置をキープしようとする努力と、ピッチに入った時にコーチングで周りの選手とコミュニケーションを取りながらやってくれいるというのは非常に大きいです。僕自身も彼と仕事をするのは初めてですが、いろいろ話をしていく中で自分が伝えたいことをすぐに伝えられない部分があったりしますが、彼がいることでそれがより素早く伝達すると練習からも感じました。今日は明らかにチームに安定性を出してくれましたと思います。
DF 31/木村誠二
--今日の試合を振り返ってください。
今日は「ジュビロ磐田戦よりもいい戦いをしよう」と話してみんなで試合に臨みましたけど、なかなかうまく試合運びができなくてずっと難しい状況が続いたなかで失点をゼロで抑えることができて尚且つ勝てたことはすごくポジティブだと思います。
--今日は相手の櫻川ソロモン選手をマークすることが大きな役割だったと思います。そこに関しての自分自身の評価は?
正面からぶつかっていったら体重差的に少し難しい部分があると思います。ラインコントロールで出せなくしてしまったりとかして、「オフサイドだったんじゃないか」と思う場面も何回かありましたけど、どうにか自分に有利な状況を作っていって、相手にいい状況で入り込ませることはなかったんじゃないかと思います。
--高木監督から「前節ルキアン選手に仕事をさせなかったことが自信にもなっているんじゃないか」と話していましたが。
強い選手との戦い方を学べたところがありました。自信というよりかは経験を身につけたことでうまく対処できたのかなと思います。
--マッチデープログラムのインタビューで「流れが悪くても1発で試合を変えられる。そういう選手になりたい」と話していた中で見事有言実行を果たしました。
(ゴールは)毎試合狙ってはいたので、今日こうして自分のゴールで勝ち点3を持ってこれたというのはすごく嬉しいです。まだまだ点を取れるチャンスはあるので、いいボールが来ると信じてこれからも頑張って点を取りに行きたいと思います。
--兵藤選手のCKを頭で合わせてゴールを決めましたがペナルティエリア内ではどんな駆け引きがありましたか?
直前のCKでいいボールが入ってましたがタイミングが合わなくて入れなかった。それで「もう一度同じところに蹴ってください」と兵藤さんに言ったら本当に蹴ってくれて、さっきボールが来たところにもう一度走って、今度はタイミングがバッチリあったというだけでした。7、8割くらい兵藤さんのゴールという感じです。
--ゴールを決めたのは86分でした。その後試合が終わるまではどんな心境で守備をしていましたか?
前回のジュビロ磐田戦の時に、全体で引きすぎてボールにアタックできなくて失点してしまいました。今日はちょっと怖かったですが頑張ってラインを少し押し上げて、できるだけゴールから遠いところでプレスをかけられるように後ろで声をかけていました。
--自分自身が相手のエースを抑えて、さらにゴールを決めて勝ち点3を得ましたが。
結果だけを見れば良いものかもしれないですけど、試合の内容自体は全然満足できるものではないです。失点のにおいはそんなにしませんでしたけど、負けてもおかしくないゲーム運びをされていたので、まだまだ改善しなければいけないと思います。
--相模原に移籍してきて5試合に出場しましたが成長できている感覚はありますか?
試合に出ることでレベルの高い選手と戦えて、その中で得るものはかなり大きいです。練習では出ない、試合中だからこその場面というのは必ずあるので、そういったところでどういうふうに対応していけばいいのかというのを考えられるきっかけを相模原さんが試合に出すことで与えてくれている。感謝の気持ちでいっぱいです。
--今シーズンの試合はまだまだ続きますが木村選手個人の目標はいかがですか?
クリーンシートで守れる試合を一つでも多く増やすことです。
--そういう意味では今日の試合は手応えや自信になったのでは?
結果で見ればクリーンシートなので、押し込まれる部分が多少あったにしろ、守り切ったということはすごく重要だと思います。そこはすごくよかったと思います。
MF 37/兵藤慎剛
--今日の試合を振り返ってください。
前半からチームとして押し込まれる苦しい状態が続いていて、自分たちがやりたいサッカーというのを全然出せなかった。前半を悪い中でもゼロで抑えてくれたことはすごくよかったところだと思います。後半は自分が出場するチャンスがあるだろうなと思ったので、その時にボールを自分のところで落ち着かせて、いいリズムを作れればもっといい攻撃になると思っていたので、そういう部分では少しはできた部分があるかなと思います。
--今日はシャドーではなくボランチとして途中から出場しました。高木監督からはどんなことを求められていましたか?
ボールを落ち着かせることと、全体的にポジションが後ろに重すぎたので、ボールを持った時に高めにとって、前線の選手といい距離感で絡めるようにと意識して、そしたらパイプ役みたいに間に入れたので、そこでチームとして距離感が少し良くなってボールが回るようになったのかなというところがあります。
--出て早々に高山選手へヒールパスでチャンスを作りました。あのプレーで良い流れに入っていけましたか?
誰とでも近い距離でボールを受けられる準備を常にして、コンビネーションの中から点を取るというのが高木さんの目指しているサッカーだと思いますけど、あそこでゴールを決め切ることが大事だと思う。ああいう形をもっと試合で多く作り出して決めていけばもっともっと良いサッカーになると思いますし順位もどんどん上がっていくと思う。これからはそこのクオリティを上げていかないといけないと思います。
--木村選手が決勝点を挙げたCKではどんな狙いを持ってボールを蹴りましたか?
相手の守備の立ち位置とかは研究しててくれていて、狙いどころはあった。一本目も良いフィーリングでボールを蹴れたので、誠二が「また同じところにください」と言ってたので、大体同じところを狙ったらめちゃくちゃ良いボールを蹴れた。だけどしっかり誠二が決めてくれたというのが良かった。最後押し込まれる展開でしたけどそこをしっかりとゼロで抑えられたことが良かったです。この一勝を無駄にしないように次しっかり勝てるよう良い準備をしたいと思います。
--セットプレーから決勝点を挙げて勝利したものの、内容が悪くなってしまった要因はどこにあるか。
ボールを回す部分での一人ひとりの距離感が前半は良くなくて、後ろで回すイメージが強すぎて後ろと前が分断されて距離感が遠くなってしまっていた。前にボールが入っても孤立していたことがあったので、自分がもしピッチに入ったらそこの間に入って前まで運ぶことができたら絶対にチャンスを作れると思っていました。前線に高くてキープできる選手が相手にいたので、そこにシンプルに当てて押し込まれたのかなとも思うので、そこのせめぎ合いというか、相手が入れてくるからラインを下げすぎてしまったというか全体的に後ろに重くなってしまったというのが前半はありました。そこを怖がらずに前からプレッシャーをかけるところはかけてラインを高くするという部分が大事なのかなと思っています。
--ベガルタ仙台を退団後、チームが決まらない時間があって勝利に貢献しました。
長い期間プレーできていなかったので、メンタル的にすごく落ち込んだ時期もありましたけど、「もう一度プロとしてピッチに立ちたい」という思いが自分の中にあって、SC相模原が手を差し伸べてくれたので、そういう部分で自分はピッチで結果を出さないといけないと思っています。今日はアシストという形で勝利に貢献できましたけども、まだまだ足りないと思うので感謝の気持ちをピッチで表現して、チームの目標である残留にもっと貢献できるようにやっていきたいです。
--高木監督は兵藤選手がいることで「自分が伝えたいことをすぐに伝えられない部分があったりしますが、彼がいることでそれがより素早く伝達すると練習からも感じた」と話していました。チーム内での自分の役割は?
試合に出ない時でも、練習中から監督がやろうとしているサッカーは理解しているつもりです。それをプレーしながら練習中から試合に出る選手、出ない選手関係なく、もっと意見を言い合ってピッチで高め合えるような役割を求められていると思う。試合に出ることも大事ですけど、練習の中からチーム全体を底上げしていくような雰囲気を自分が作っていくことが大事かなと思います。
--長い間公式戦を戦う機会が遠のいていた中でここ2試合を振り返って自身のコンディションはいかがですか?
練習試合だったり練習中の紅白戦だったり、ゲームを重ねるごとに少しずつコンディションが戻ってきている感覚があります。その中で監督が求めているサッカーに自分の特徴をどんどん生かしていくというのが大事だと思う。少しずつですけど、チームとしても個人としてもちょっとずつ上がってきているのかなと思います。