MF 37/兵藤慎剛
--前節相模原の選手として公式戦デビューを果たしました。兵藤選手としても久しぶりのJリーグの舞台だったと思いますがどんな気持ちで試合に出場しましたか?
半年以上チームが決まらなくて、久しぶりにまたピッチに立てるということで喜びと多少なりの緊張感があった中でも、一番は感謝の気持ちが大きかったです。またこうやってピッチに立たせてくれる環境を与えてくれた相模原にしっかりと恩返ししないといけないなという気持ちでピッチに入りました。
--出場時間こそ短かったですが久しぶりに試合に出てみて、コンディションはどう感じましたか?
ゲーム感のところはまだまだだなと。あの時間は押し込まれている時間帯でしたが、あの時間で少しでもボールをうまく握って相手に攻撃させないようなことを役割として求められていたと思うので、そういう部分に関してはチーム全体を動かせてはいませんでした。ボールを奪った瞬間にうまく間で受けてあげられるタイミングがあれば時間を作る余裕もあったと思いますが押し込まれた状態でみんな疲れていた中でなかなか判断が難しかった。
そんな中で最後まで粘りきれなかったというので、僕自身もっとコンディションを上げないといけない。上位相手から勝ち点を取らなければいけないとなった時に、あそこでしっかりと変えられる力は残留するためにも必要になってくるのでもっともっとやっていかないといけないかなと思います。
--兵藤選手の経験を伝えることもチームからは求められているのでは。
そうですね。あの時間帯でやるべきことというのはあるので、押し込まれている状態でしたけど少しでも守備を軽減できるようなボールの持ち方ができればよかったですがそこまでには至らなかった。1-0で勝っている状態でどうやって試合を終わらせるのかというのはこれからすごく大事になりますし、そういう部分で経験だったりが大事になってくる。練習のときからみんなで声をかけ合いながら、コミュニケーションをしっかり取ってやっていければもっともっと良くなると思う。練習からやっていかないと試合にも出てきませんが、少しずつ練習でも良くなっている部分はあると思うので、それを今度は結果に反映させて、勝ち点をしっかり取っていくことが大事かなと思います。
--半年間所属クラブがなかった間はどのようにサッカーと向き合ってきましたか?
サッカーとというよりは、自分自身と向き合う時間が多かったです。その中で「サッカー」という部分が自分のこれまでの人生でも大部分を占めていますけど、チームがないので引退も考えたりしました。でもケガでプレーできないわけではないので「それだったら少しでも抗って、自分にできることをやりながら自分からアクション起こしてチームを探そう」と考えました。もし引退するにしても、自分の中で「やり切った」という部分が大事だと思ったので、そこでもう一度自分を見つめ直して、「自分にとってのサッカーってなんだろう」と改めて考えさせられた。
それで運良く拾ってもらえたという部分があるので、半年以上の想いをここにぶつけないといけないと思いましたし、プロの舞台でサッカーできることが当たり前ではないというか、今までも当たり前と思ってやってはいませんでしたけど、離れてみると「本当に恵まれた環境だったんだ」、「色々な人に支えてもらっていたんだな」とより実感しました。今度はそういう気持ちをピッチで表現して、自分としても悔いなくやり切りたいですし、拾ってもらったからには相模原の目標であるJ2残留に絶対に貢献したい。そのために100%の力を使いたいと思っています。
--プロサッカー選手としては改めて何を成し遂げたいと考えていますか?
サッカーと真摯に向き合いながら取り組んでいく大切さを改めて感じましたし、プレーできる喜びというのを見てもらっている人にも感じてもらえたらいいのかなと思います。自分が持っている全てを表現できる場所があるというのがすごく幸せなことだと思います。昔なら「ピッチに立っていないとそういうのは表現できないじゃん」という気持ちもありましたけど、ベテランになっているのでピッチ外でも色々なことはできると思うので、試合に出ることが目標ですし、出ないとチームの競争もないと思う。ピッチに立つことを目指しつつも出ていない時でもチームをしっかりと盛り上げていけるような役割でいたいと思います。
--それと、兵藤選手の長いキャリアの中でもこの前のジュビロ磐田戦が初めてのJ2でしたが。
そうですね(笑)。初めてのJ2で、なんか変な感じはしましたけど、自分の中でまた新たなスタートだと思ってます。「歳だから」と言われるのが自分の中では納得いかない部分がありますし、僕より年上でプレーしている選手もたくさんいるので、そういうところにも抗っていきながら、歳を取っても成長できるというところを見せていきたい。J2のピッチではまだ1試合なので、これからどんどん出場数も伸ばしていきながら、チームも勝たせられるようになっていけたらと思います。
MF 38/成岡輝瑠
--前節のジュビロ磐田戦の内容を振り返っていかがですか?
チームとして2点目、3点目を取れるチャンスはありましたし、逆に相手は一発か二発くらいしかチャンスがなかったと思うのですが、自分たちが引いてしまったこともありました。そこで自分たちが試合をコントロールできるかできないかがすごく大事になってくる。そこがあればチームはもっと楽になると思いますがジュビロ戦は自分のコントロールのできなさでああいう結果になってしまったと個人的には思います。
--成岡選手は相模原で4試合に出場していますがここまでの自分のプレーはどう評価していますか?
チームとしては一人ひとりが自分の得意なことを出しながら、守備から攻撃に切り替わった時にチーム一丸となってできることも相模原の良さですしそこをうまく出せているのがここ数試合だと思います。自分に対してはまだまだかなという評価ですね。自分の武器はボールを扱うことですけど、逆にそこで攻撃のテンポを遅らせてしまっている場面も試合を振り返って見た時にありました。そこでシンプルに使うところを使っていれば、もっとスムーズに前へ進めるところもありました。そういうところでは自分の判断の悪さが出てしまっているので、そこを改善していけばもっと良くなると思います。
--とはいえ自分の型を堂々と試合中は披露しているように見えます。
あまり本番で緊張しないタイプなので、自分のプレーを堂々と出せていると思います。「ボールを持ちすぎかな」と自分でも思う時はありますけど、逆にそれが他の選手にはない自分だけの色でもあるので、そこはもっと出していきたいと思います。自分の色は出しつつも、プレーの幅をもっと広げていかないといけないと一番感じていますし、そこは練習から取り組んでいってます。
--次節対戦するジェフユナイテッド千葉では櫻川ソロモン選手が活躍しています。やはり同世代の活躍は刺激になっていますか?
そうですね。刺激でしかないですね。
----東京オリンピックのトレーニングパートナーとしても一緒に帯同していましたがそこで感じたことは?
一個一個の質の差が本当にすごくて、ボールスピードもすごく速くて合流初日は鳥籠とかをやってもすぐに中に入ってしまいました。レベルの高さをすごく感じましたね。ですが段々慣れてくることができて、そこで自分の判断スピードもどんどん上がっていった気がしますが、そこに安心することなく。周りが上手かったから自分も上手くできていた部分もあると思いますし周りに助けられながら成長できたと思う。自分がいることでチームが助かるような存在がボランチですし、そういう選手が田中碧選手だったり遠藤航選手だったなと思います。
--特に衝撃を受けた選手はいましたか?
最初はみんな衝撃でしたね。「すげえな……」と思いましたけど「すげえな」と思っているだけではダメだとすぐに思いました。
--3年後には成岡選手も同じレベルに成長していたいところですね。
そうですね。久保(建英)くんは自分の一個上ですけど、あのスピード感の中でもズバ抜けて上手い。「自分はまだ若いから」とは言ってられないなと思いましたね。
MF 39/松橋優安
--前節、相模原で初めてスタメン出場を果たしましたがどういったことを求められてピッチに立ちましたか?
上位の相手から勝ち点3を取りにいくつもりで臨みましたが残念な結果に終わってしまった。先発で使ってもらった以上は、僕の代わりに出られない選手がいるわけで、そういう選手のためにも自分がゴールに関わるプレーをして、「チームを勝利に導きたい」という気持ちで挑みました。
--シュートがポストに当たってしまうシーンや藤本淳吾選手が決めたFKを獲得するなどありましたが自分のプレーの評価は?
最低限のプレーはできたかなと。自分の良さは出せたと思いますけど、プロサッカー選手である以上は枠内に決めないと意味がないと思う。「惜しかったね」で終わるのではなく、次こそは必ず枠内にシュートを決めて勝ち点3を取りにいきたいと思います。
--松橋選手はジュニアの頃から過ごしてきた東京ヴェルディを離れて今は相模原でプレーしていますが移籍を決めた理由は?
シーズン序盤は試合に絡ませてもらって、徐々に成長している感覚はありましたが、途中からなかなかチャンスがもらえず、「このまま残っていてもこの先の未来はないな」と思いました。「若いうちから試合に出ることが大事」というのはいろいろな人から聞いていたので、外に出て経験を積んで成長したいと考えていた時に相模原さんからありがたいことにオファーをもらったので移籍させてもらいました。
--相模原のチームとしての目標はJ2残留ですが松橋選手個人としての目標はなんでしょうか。
このクラブに来て、サポーターの皆さんがすごく暖かくて、全員でJ2に残留したいという思いがすごく強いチームだなと。自分の力でこのチームを残留させるくらいの力をつけるためにこのクラブに来たので、個人としてもこのチームでJ2に残留したいという思いが強いです。
--次節はホームでジェフユナイテッド千葉戦が控えています。
1試合良ければいいというわけではないので、今週のトレーニングでもしっかりとアピールしていきたい。もちろんスタメンを狙っていますし、途中から出るにしろ試合に出る以上は自分の持っている力を全て出し切って、次こそは必ずゴールを決めて必ず勝ち点3を取りたいと思います。