はじめまして。6月1日からSC相模原の監督を務めさせていただきます、高木琢也と申します。私自身の役割としては、チームをJ2に残留させることだと思います。それはこのチームに関わるすべての人たちの目標でもあります。そのために今までの経験をこのチームに注ぎ、チーム一丸となって目的を成し遂げたいと思っています。

－－シーズン途中での就任になりますが、オファーが来た時に感じたことは？

大きく2つあります。一つ目は、サッカー人として、自分の人生として監督というのを一番目に置いているので、この話が来たことに関しては感謝しました。二つ目は昨季以降に関してはDAZNなどでサッカーを観る時間が多くなる中で、SC相模原がどのような状況かはわかってたので、やってみようと感じました。

－－チームは今J2で最下位ですが相模原の印象、今後の構想は？

外から見ている印象ですが、チームとしては3バックで、後ろに比重を置く形が多かったと思います。ただ、3バックがよいとか4バックがよいとかということではありません。大事なのは中身のことです。そういう点ではもっとハードワークをできるのではないかとは思っています。

すべてのチームが、すべての条件をクリアしていると思っていません。クラブの力とか、選手層とかなど、チームによって違います。このチームに関わって数日ですが、アグレッシブなプレーをもっと増やしていきたい。ボールを保持している時も、非保持している時でも、プロアクティブ（積極的）なプレーを選手には望みたいです。

－－横浜FCでもシーズン途中から就任していますが難しさはありますか？

選手たちを見ていて、監督交代というのは選手たちにも響いていると思います。ですので、選手たちは積極的にやろうとしているなと感じています。これからいろいろなことが起きると思うので、一人ひとりが強い気持ちでゲームに臨めるようにしていきたい。

私の役割は選手たちを迷わせないことだと思っています。ベクトルとか矢印という言い方をしますが、矢印をちゃんと自分たちに向けられるように選手たちへのサポート、提示できていければ迷いなく進んでいけると思うし、運ばなければ行けないところにボールを運べるし、走らないといけないところに走れると思います。

－－もう練習が始まっていると思うが、選手たちの反応は？

2日間見ていて、昨日は1日2回のセッションだったのですが、かなり積極的にプレーしてくれています。選手たちを見ていて気付かされることもあったので、もっともっと（できることを）引き出していきたいです。

－－高木監督は以前のチームでは3バックをやることが多かったが、これまでの経験を活かしやすいのでは？

そうかもしれませんが、僕自身も少し現場を離れている状況の中で学ぶことも感じることもあったので、そういう部分も含めてこのチームに落とし込んでいきたいです。

－－J2を俯瞰的に見ていて感じることは？

昨シーズンは降格がありませんでしたが、今シーズンは4チームが降格します。勝負がかかっている中で、意外なことも起きている。本当に力が拮抗していると見えています。これからが勝負になってくると思います。

－－難しい状況での監督就任だと思うが。

この状況をどうとるかで答えは変わってくると思います。例えば、今のSC相模原に関しては非常に厳しい。ただ、シーズンが終わった段階では、どうなるかはわかりません。今の順位を見れば子どもだって厳しいと思うかもしれませんが、まだまだチャンスはあると思います。

－－就任にあたって「これまでと違ったカラーを出したい」とコメントしていましたが。

それはみなさんに投げかけたものなので、みなさんに感じてもらえたらと思っています。

－－三浦監督は最後まで粘く戦うサッカーをベースにしていましたがそのベースにプラスアルファを積み重ねるのか。全く違うものを積み上げていくのか。

すぐに全てをガラッと変えることは正直言って難しいと思います。私自身の仕事としては、選手たちが今持っている力の数％でもすくい上げて、ピッチの中で出すだけでもだいぶ違うと思います。選手たちがやりやすい状況を作っていきたい。
現代サッカーにおいては攻撃も守備もどちらも大事なものです。球際や、切り替えはしっかりとファイトしてもらって、得点につなげる守備をしていく。攻撃では自分たちの形を見せられるようにしていきたい。縦の意識は植え付けたいというのはあります。

－－V・ファーレン長崎戦が初陣になるが、高木監督として何か特別な気持ちは？

私がそれを狙ったわけではないので……。実際に監督に就任したときに、次の相手がどこになるのかを見た時に、長崎だということでビックリしました。

－－相模原の街へのイメージはありますか？

はい。相模原市は16号線にたくさんのお店があるとか、車が渋滞するというのも知っています（笑）。練習場の周りの雰囲気を見ていても、住みやすそうな街だなと感じています。

－－ファン・サポーターへのメッセージを

相模原のサポーター、サガミスタのみなさんに対して見え方ではなくて勝つことにこだわっていかないとダメだと思っています。最後まで諦めない姿勢は心を打つものだと思いますので、みなさんのハートに何かを感じてもらえるようなゲームをしていきたいです。サッカーは相手がいるのでスタイルは変わることもありますが、まずは勝つんだということを、ピッチでは、ホームゲームで絶対に負けられない気持ちを出して、みんなと戦っていきたいです。