7月 03 2016

Vol.08 J3第15節栃木戦マッチレポート

投稿者: at PM 8:49  記事カテゴリー: 試合結果



20160703_MR_J315_012016年7月3日15:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 0−2 栃木SC

[得点]

相模原:

栃 木:53分大石治寿、58分西澤代志也

 

|猛暑の中行われた試合に敗れ、リーグ戦4連敗

「こんなところでバラバラになっているようではダメだと思う」

——深井正樹

「もし、サッカーを変えなければならないなら、それは監督のせいではなく自分たちの実力不足」

——曽我部慶太

「悔しい。何度も言っているかもしれないですけど自滅ですよね」

——佐藤健

「もう少し、一人ひとりが戦わないと、この連敗は脱出できない」

——工藤祐生

7月3日に行われたJ3リーグ第15節、SC相模原は0−2で栃木SCに敗れた。この黒星により、リーグ戦4連敗。なかなかトンネルを抜け出せない状況に、いつもは明るく振る舞う薩川了洋監督も、さすがに落胆の色を隠せなかった。

「今いる選手たちの中で、勝てる何かを見出さなければならないということを考えたら、今やっているサッカーを貫くということは少し考えなければならないのかなって、自分の中で少し揺れ動いているよね」

試合後の記者会見では少しばかり弱気になり、チームの方向転換をも匂わせるコメントを発した。

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|ミスが多かった前半を無失点で乗り切ったが……。

リーグ戦3連敗を喫していた薩川監督は、メンバーを変更して栃木戦に臨んだ。主なテコ入れは失点が増えていた守備である。GKに佐藤健、CBに安藝正俊を先発で抜擢すると、これまで2列目やボランチでの起用が多かった岩渕良太を右SBで起用した。

対戦相手の横山雄次監督も「勝ったからと言って、全部が良かったわけではない」と振り返ったように、決して試合展開が一方的だったわけではない。むしろ、ピッチコンディションが、試合前に約36℃を記録した猛暑の中では、甲乙付けがたいほどに、どちらも内容に乏しく、試合は停滞していた。

とにかく、相手のミスも多ければ、SC相模原のミスも多かった。後方でボールを回して、攻めようと縦パスを狙えば、それが相手の足に引っ掛かり逆襲をくらう。相手のプレスをかいくぐり、何とかサイドへと展開したかと思えば、スペースに走り込んできた選手へのパスが合わない。

まさに自滅である。ボールを保持してはミスにより失い。失っては慌てて奪い返す。その繰り返しの中では、チームが意図する形で、相手ゴールに迫れるはずもなかった。

それでも猛暑によりクーリングブレイクが適用され、3分間の中断があった前半を0−0で終えられたのだから、SC相模原ペースと見ることもできただろう。

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|勝負と考えていた後半立ち上がりに失点

だが、迎えた53分、栃木に右CKを与えると、そのクロスからFW大石治寿に綺麗なヘディングシュートを許し、痛恨の失点を喫する。

記者には後半が始まると、両チームの監督が指示したハーフタイムコメントなるものが配られるのだが、SC相模原の欄には「先に1点取ろう」と記されていた。その用紙が手元に届くよりも先に、SC相模原は失点したのである。さらにMF飯田涼に代えてDF天野恒太を投入した直後の58分には、勢いづいた相手に再び押し込まれると、最終ラインのクリアが甘く、MF西澤代志也に鮮やかなミドルシュートを右上に決められて万事休す。

劣勢時のパターンであるかのように、FW服部康平を投入してパワープレーに打って出たが、ゴールを奪うことはできず、SC相模原は0−2で敗戦した。

「課題はいくらでもあります」と深井が話したように、あまりに散在しすぎていて書ききれない。薩川監督も自分の哲学に迷いが生じるほど、ポゼッションサッカーをピッチで体現することはできなかった。さらに相手を自陣に引き込むことで効果を発揮するショートカウンターも、結果的にフィニッシュするところまでは辿りつかず、この試合のシュート数はわずか4本。それでは0−2を跳ね返すどころか、追いつくことすらできるはずもなかった。

また、守備で言えば、またしてもセットプレーから失点したように、個々の意識が明らかに欠如している。ゾーンではなくマンツーマンで守っているだけに、責任の所在ははっきりしている。チームとして苦しい時間帯を耐え、相手が疲弊してきたところで勝負を懸けようとするならば、なおさら安い失点は減らさなければならない。

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|それでも今シーズンのチームに期待する理由

もはや、あそこが悪い、ここが悪いと羅列している次元にはない。今一度、チームの方向性を見つめ直さなければならないだろう。自分たちのサッカーとは何か。苦しいときこそ、チームとして立ち返る場所をはっきりさせる必要がある。

ここで踏みとどまるのか、それともこれまでのシーズンと同じく、暗いトンネルを歩いていくのか。チームは瀬戸際に立たされている。

4連敗という今シーズン最大の苦難に直面し、チームには様々な意見が出てくる。実際、曽我部も「失点した後は、前は点を取りに行こうと攻めに行くし、後ろは苦しいから下がる。そうなることで全体がどうしても間延びしてしまった」と、攻守の言い分を感じてもいた。

ただ、今シーズンのチームには、どこか今までとは違う期待感がある。弱気な発言も見られた指揮官だが、最後はしっかりとこう締めてくれた。

「ただ、指導者であるオレが揺れ動いたらダメ。押し通すか、変えるかでは選手が揺らいでしまうので、こっちもクビを懸けてやっているし、代表に何を言われようと押し通そうかなと。自分の中でもこの4連敗は重く受け止めている。自分の中でしっかりと整理して、やっていきたいと思います」

チームには川口能活を筆頭に経験者も多い。むしろこの窮地をどう乗り越えていくのか楽しみでもある。だからこそ、冒頭に記した深井の言葉を信じたい。