4月 24 2016

Vol.04 J3第6節C大阪U-23戦マッチレポート

投稿者: at PM 10:22  記事カテゴリー: 試合結果



20160424_MR_J306_012016明治安田生命J3リーグ第6節

2016年4月24日13:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 3−1 セレッソ大阪U−23

[得点]

相模原:52分井上平、59分岩渕良太、71分普光院誠

C大阪U−23:53分OG

 

|1トップ起用の井上や初先発の普光院が得点

勝利した後の記者会見は心なしか長くなる。今季初の複数得点をマークした試合後の薩川了洋監督は饒舌だった。

「勝ったということが一番うちのチームにとっては大きい。90分間、最後までうちの選手たちの足が止まらずに走ってくれたというのが一番の勝因だったんじゃないかなって思う」

総括した後、「スコアは3−1だったけれども、うちの選手が(OGで)点を決めたから、4得点みたいなものだよね」と記者陣の笑いを誘うことも忘れない。早くも日焼けした顔は、一歩ずつ前進している手応えを実感しているように映った。

4月10日以来の公式戦となったSC相模原は、ホームにセレッソ大阪U−23を迎えて、J3第6節を戦った。1トップには井上平を起用。2列目の右サイドには今季初先発となる普光院誠が抜擢されるなど、システムこそ4−2−3−1だが、メンバーを変更して試合に臨んだ。

6分にはMF岩渕良太のシュート性のボールに1トップの井上が飛び込み、足を投げ出して合わせる。18分にも左サイドにポジションを取っていたMF菊岡拓朗が右サイドに展開すると、岩渕、坂井洋平のパス交換から普光院がクロスを入れ、ゴール前に走り込んでいたDF保﨑淳がシュートを放った。

前半こそ得点を奪えず、0−0で折り返したが、課題となっていた攻撃の形は朧気ながら見えてきた。一方のサイドでショートパスをつないでテンポを作ると、逆サイドへ展開する。そこからパスを受けた逆サイドのMFやSBが突破を図り、早くクロスを入れることで好機を作り出した。

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|普光院が決めた3点目こそチームが目指すカタチ

52分、SC相模原はFKの流れから先制点を挙げる。菊岡がゴール前にクロスを入れるとDFがクリア。拾った深井が再びゴール前に入れると、坂井がバー直撃のシュートを放つ。そこにすかさず詰めたのが1トップの井上だった。だが、先制もつかの間、1分後には先制点に絡んだ坂井が痛恨のオウンゴールを献上して同点に追いつかれてしまう。

坂井は「先制点につながったシュートはいいシュートでしたね。(OGは)全然気にしていなかったです。むしろ、あの状況であそこに戻れていたことが大事でしたから」と振り返った。くちべたな坂井はそう話すが、チームの勝利のために発憤したことは、その後のプレーを見れば明らかだ。

59分に左CKから岩渕が頭で決めて再びリードすると、71分に坂井が魅せる。左サイドを駆け上がり、井上からパスを受けると、中央に正確なクロスを供給。フリーで走り込んでいた普光院が頭で合わせると、鮮やかな3点目を決めた。

「中にいたのは僕だけだったんですけど、洋平くんがいいボールを出してくれた。ヘディングも嫌いじゃないので。コースは狙ってなかったんですけどね」(普光院)

何より、この得点パターンこそが、チームが目指すひとつの形でもある。薩川監督がその意図を解説してくれた。

「今週、早いセンタリングからのシュートというのをずっとやってきた中で普光院がしっかりと取ってくれた。練習からやってきたところ、課題に挙げてきたところ、シュートを打つってことに関しては、しっかりやってくれたんじゃないかなって」

1トップの井上はDFを背負うだけでなく、スペースでパスを受けることで、攻撃にリズムをもたらした。また、サイドチェンジから繰り出す攻撃では早いタイミングでクロスを入れ、そのセカンドボールを拾うことで、二次、三次攻撃を仕掛けようとする狙いがあった。勝ち越しとなる2点目を決めた岩渕が振り返ってくれた。

「サイドを変えるのは、サツさん(薩川監督)がずっと言っていることで、意識してやれていた。今までの試合よりも、前に人数をかけようという意識も多く持てていた。その分、シュートで終われていましたし、守備も崩されるシーンは少なかった。選手同士の距離感もよくなったかなと思う。自分も得点できたし、洋平くんも前に出て今日はアシストしたし、これからはもっと2人が前に絡んでいければと思う」

坂井も「とくにかく今日はボールを奪って早く攻撃というのを心掛けた」と語った。ただし、上を見ているからこそ、警鐘を鳴らすことも忘れない。

「相手のミスも多かった。特に試合終盤は前がかりになって自らバランスを崩してミスしてくれ、うちはカウンターを仕掛けられた。だから、やれたというところもある。まだ自分たちで崩している時間も、ボールを握っている時間も短いですからね」

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|パスワークによる攻撃を視野に入れるも一歩ずつ

記者会見を終えた薩川監督を追い掛け、また呼び止めた。確かにサイド攻撃の回数もクロスを上げる回数も増えたし、格段にシュート意識も高まった。ただ、長身選手のいない前線において、ハイボールによるラストパスが多かったことが気になった。だからこそ、指揮官が満足しているのかを聞きたかったのだ。

「全然、満足なんてしてないよ。脅威をもっと下でも作りたいよね。もっといい距離感でね。ただ、点が取れていない状況で、ゴールへ向かわなければ点は取れないよね。まずはその迫力を出したかった。何度も、何度も、攻撃をやり直してボールを下げるのであれば、クロスを上げようと。そこからアクションを起こそうと。その結果、生まれたのが普光院のゴール。それを継続しつつ、下からの攻撃も築いていきたい」

筆者がやや安堵の表情を浮かべると、さらにこう続けた。

「イメージはたくさんあるけど、そう簡単なことではない。なかなか(浸透させるのは)難しいからね。一つずつ、一歩ずつだよ」

5試合を終え、指揮官が目標と語る勝ち点10はクリアした。結果を出しながら、チームは一歩ずつ進化していく。

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