7月 12 2015

第11回7月12日「J3第20節vsJ-22選抜戦マッチレポート

投稿者: at PM 9:20  記事カテゴリー: その他



2015明治安田生命J3リーグ 第20節

2015年7月12日 13:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 1−2 Jリーグ・アンダー22選抜

[得点]

相模原:85分大森啓生

J−22選抜:73分井手口陽介、87分中島賢星

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|体力が著しく消耗する暑さとの戦い

公式記録には気温31.7℃と記されている。おそらくピッチ上での体感温度はそれ以上だったはずだ。湿気こそまだ少ないものの、30℃を超える真夏日の、それも13時キックオフの試合は、観る人にもプレーする選手たちにも過酷な条件だった。とはいえ、両チームともに同じ状況下での試合だっただけに、それが敗戦の言い訳にはならない。

J3第20節をホームで戦ったSC相模原は1−2で敗れ、Jリーグ・アンダー22選抜(J-22選抜)に今シーズン3回目の勝利を献上してしまった。チームの連勝もこれにより4でストップした。

試合後に辛島啓珠監督が「前半の最初に力を使った分、消耗が早かった」と話したように、立ち上がりはSC相模原が主導権を握った。6分には右SBを務める森勇介がミドルシュートを狙い、9分には左SBの成田恭輔のクロスをGKが弾いたところに樋口寛規が飛び込みゴールに迫った。15分にも樋口、飯田涼とつなぐと、最後はフリーになった高原直泰がシュートを放つ。しかし、いずれも枠を捉えることができず、SC相模原は好機を逃した。

試合序盤は、2列目を務める飯田と曽我部慶太の距離感が良く、テンポのいいパス交換によって、綺麗に4-4-2のラインを形成するJ-22選抜の間をついていった。27分には曽我部の左クロスをファーサイドで待ち構えていた高原がボレーで狙ったが、これもゴールネットを揺らすことができない。最大の決定機を逃すと、辛島監督が「消耗」と言ったように、暑さの影響からか、次第に押し込まれるようになった。

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|後半に入るとJ-22選抜のパスが回るようになる

J-22選抜の高畠勉監督は「前半終わりくらいからペースをつかめてきたので、後半もそのままのリズムで行ければと考えていた。交代選手たちが、よくやってくれた」と話したように、0−0で試合を折り返すと、後半はJ-22選抜が巻き返すようになる。右サイドMFを担った三好康児(川崎フロンターレ)が、前半よりもやや内側でプレーする機会を増やしてパスをさばいていくことで、徐々にSC相模原ゴールへと迫るようになった。一方のSC相模原は、ボールを奪っても、攻めに転じるパスが相手に引っかかり、なかなか前に運べなくなる。

運動量という点に置いても、J-22選抜はSC相模原を上回っていた。J-22選抜はフリーランニングが増え、スペースや裏で受けようとしていたのに対して、SC相模原は足下、足下といったパスが増え、前への推進力がなかなか出せない。高原が下りてきてタメを作ろうと踏ん張っても、サポートや押し上げる力が足りずに、後手に回る場面が増えた。

59分には後半から出場した杉森考起(名古屋グランパス)に斜めに走られ、飛び出したGK佐藤健も交わされてシュートを放たれる。その1分後にも杉森に中央を抜け出された。いずれもシュートが枠を外れたことで救われたが、明らかに主導権はJ-22選抜にあった。

「運動量が落ちてきたので、フレッシュな選手を投入した」と話した辛島監督は、62分に高原と曽我部を下げて、大森啓生と井上平をピッチに送り込む。さらに70分にも飯田に代わって鈴木健太を出場させるなど、活性化を図ったが、それでも「劇的に変わったわけではなかった」(辛島監督)。

逆に73分には、J-22選抜の井手口陽介(ガンバ大阪)に30mはあろうかという位置から右足を振り抜かれ、先制点を許してしまう。

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|大森が決めて同点に追いつくも2分後に決勝弾を許す

追い掛けるSC相模原は80分にはフェアー・モービーに代えて寺田洋介を投入。85分には、自陣でボールを奪った成田がカウンター気味に中央をドリブルで突破し、併走する大森がラストパスを受けると角度のないところから決めて同点に追いついたが、SC相模原に逆襲する力はなかった。

同点から2分後の87分には、左サイドの大森が奈良竜樹(FC東京)にボールを奪われて逆サイドのゴール前へと大きくフィードされる。それを鈴木優磨(鹿島アントラーズ)に落とされ、走り込んできた中島賢星(横浜F・マリノス)に切り替えされると、決勝点を叩き込まれた。ボールを奪われた大森は「あそこで倒れてしまったけど、踏ん張らなければいけなかった」と悔しさを噛みしめたが、大きく揺さぶられた際の守備陣も対応が遅く、後手に、後手に、回った結果の失点であった。

90分には須藤右介が一発退場となり万事休す。1−2で試合終了のホイッスルを聞くことになった。

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|攻撃に転じた際のボールロストが多く、質の改善が求められる

冒頭にも記述したように、前後半ともに給水タイムが取られたほど、ピッチ内の気温は高かった。同じ条件で戦っているだけに、それは敗戦の理由にはならないだろう。ただ、この試合のSC相模原はミスが顕著だった。辛島監督も指摘したように、ボールを奪って攻撃に転じようとしたところのパスが相手にひっかかり、リズムをつかみきれなかった。不用意な横パスや浮き球がカットされる場面も多く、サイドを大きく変えようとしたパスが合わないなど、全体的にミスが散在していた。それでは相手に盛り返すチャンスを与えてしまうのもいたしかたないだろう。

後半は相手のフリーランニングやスペースで受けようとする動きのほうが目立っていた。「暑さに慣れていく必要がある」とは辛島監督のコメントだが、これからカターレ富山、レノファ山口、長野パルセイロ、町田ゼルビアと、実力のあるチームとの連戦が続いていく。彼らと同時に「暑さ」という敵も克服しなければならない。暑いからこそチームの質が問われる。この敗戦は、決めるべき時間帯で決めることも含め、“質”の重要性を改めて選手たちに問いかけるような試合だった。