6月 28 2015

第10回6月28日「J3第18節vs藤枝戦マッチレポート

投稿者: at PM 9:39  記事カテゴリー: その他



2015明治安田生命J3リーグ 第18節

2015年6月28日 13:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 5−0 藤枝MYFC

[得点]

相模原:11分曽我部慶太、42分、52分、62分、71分樋口寛規

藤枝 :—

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|今シーズン初の3連勝で6戦無敗

まさにケチャップがドバドバ出たような試合だった。

ハットトリックならぬポーケル(1試合4得点)をやってのけたFW樋口寛規は、「今までたまっていた分が出ました」と喜びを表した。ストライカーである彼にとっては、4試合ぶりのゴールというだけでなく、1試合4得点という爆発は、抱えていた葛藤や鬱憤を大いに発散する結果となったはずだ。

藤枝MYFCをホームに迎えたJ3リーグ第18節で、SC相模原は5−0と快勝した。チームは今シーズン初の3連勝を飾り、リーグ戦6試合負けなしとなった。

天気予報が変わり、梅雨だというのに晴天に恵まれたピッチは、30℃に近かった。13時キックオフの試合は暑さとの戦いでもあり、それを考慮して指揮官の辛島啓珠監督も「暑いから、それほど前からプレスに行かず、ある程度、ブロックを作っていこう」と指示を与えていた。

ただ、SC相模原の出足は暑さを吹き飛ばすほどよかった。開始早々の1分には、右サイドに流れた樋口のクロスから、高原直泰が華麗なボレーシュートを強襲した。それで勢いに乗ったのか、11分には曽我部慶太が先制点を挙げる。チャンスメイクしたのは飯田涼だった。右SBの寺田洋介からパスを受けた飯田は縦にドリブルすると、ペナルティーエリア内に侵入。マークに来た相手DFを、マルセイユルーレットよろしく、華麗に回転して抜き去ると、曽我部へラストパスを送った。それを曽我部が右足で流し込み、あっさりと先制点を奪う。その冷静なシュートもさることながら、半分は飯田のお膳立てというゴールでもあった。

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|完全に主導権を握っていたSC相模原

その後、追加点が生まれるまでには時間を要したが、SC相模原の攻撃が休んでいたわけではなかった。チームのコンセプトである「いい守備からいい攻撃」という形が徹底され、相手を追い込むと、次々にミスを誘っていく。そこからセカンドボールを拾うと、長短織り交ぜたテンポのいいパスをつなぎ、攻撃を組み立てていった。13分には安藝正俊のロングフィードから心地いいほどパスがつながり、相手ゴールに迫る。17分には飯田のスルーパスから樋口が反転すると惜しいシュートを放ち、22分には曽我部とのワンツーからトロが抜け出すとフィニッシュまで持ち込んだ。藤枝も19分には富井英司がミドルレンジからシュートを打ったが、贔屓目なしでもSC相模原の試合だったと言えるほど、主導権を握っていた。

樋口の爆発は前半終了間際の42分から始まる。右CKの流れから須藤右介が放ったシュート性のボールを拾うと、DFを背負いながら反転して1点目をマークした。

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|ポーケルを達成した樋口のゴールラッシュ

前半を2−0で折り返すと、後半、樋口のさらなるゴールショーが幕を開ける。52分、自陣でボールを奪ったSC相模原はカウンターを仕掛ける。トロからパスを受けた飯田は、ドリブルで中央を駆け上がる。左には高原が流れてスペースを作り出すと、右を走る樋口へパスが通った。樋口は狙い澄ましたようにグラウンダーのシュートを放つと、ボールはGKの手をすり抜けてゴールに決まった。「綺麗なゴールといえば、綺麗なゴール」と本人も満足。辛島監督も「ヒグ(樋口)が決めた3点目が大きかった」と、このゴールを賞賛した。

3−0となったことで、藤枝の戦意を喪失させたことは言うまでもない。また、相手が得点を奪おうと前がかりになったことで、よりSC相模原のカウンターも有効となった。62分には左サイドから成田恭輔がクロスを上げると、ニアに走り込んでいた高原がスルー。中央にいた樋口が一度は相手DFにシュートを阻まれるも、こぼれ球を再び流し込み、ハットトリックを達成した。

さらに71分にも、左CKの流れから攻撃をもう一度やり直すと、成田のクロスをファーサイドの安藝が落とし、須藤がシュート。このこぼれ球をまたしても樋口が左足で押し込み、ハットトリックを超えるポーケルをやってのけた。

4得点中3得点がこぼれ球に反応する形でのゴールとあって、決めた樋口は「たまたま詰めていたら、こぼれて来てくれたって感じです」と謙遜したが、すべては準備していたからこその賜である。

「1点取ったら2点目、2点取ったら3点目と、最後まで貪欲に狙ったことが形になったという感じです」(樋口)

73分に樋口と交代して出場した井上平が、78分にバー直撃の惜しいヘディングシュートを打ち、85分にもカウンターから決定的なシュートを放つなど、最後まで果敢にゴールを狙ったのも、相乗効果であろう。

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|守備も集中し、5試合ぶりの完封勝利

また、守備も集中していた。大量点を奪うと、気の緩みからか失点する傾向にあったSC相模原だが、この試合は違った。安藝が「1点入るたびにDFラインとボランチ、それとGKの(佐藤)健くんとで、やらせないようにするぞって話していた」と語ったように、藤枝の攻撃を抑え、5試合ぶりとなる完封勝利へと導いた。

関東リーグ時代からSC相模原を取材しているが、1試合で大量5得点を奪っての勝利は、J3リーグはもとよりJFLでも記憶になく、関東リーグにまで遡らなければない。5−0は、クラブにとってもそれほどの快勝であり、まさに攻守両面が機能し、個の特徴をも発揮できた証と言える。

SC相模原は今シーズン初の3連勝を飾ると同時に、6試合無敗を続けている。ただ、この6試合はいずれも自分たちよりも下位に位置する相手との対戦だっただけに、辛島監督は気を引き締めた。

「大勝した次のゲームは悪くなりかねないので、来週からは、気を引き締め直して、YS横浜戦に向けてやっていきたい」

今後、試合はYS横浜、J−22、富山と続いていくが、その後には山口、長野、町田といった上位陣との連戦が待ち構えている。それまでにチームの精度をさらに高められるか。勝負はむしろ、ここからである。大勝したからといって喜んでいる暇はない。