6月 07 2015

第8回6月7日「J3第15節vs琉球戦マッチレポート」

投稿者: at PM 10:35  記事カテゴリー: その他



2015明治安田生命J3リーグ 第15節

2015年6月7日 13:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 1−1 FC琉球

[得点]

相模原:79分レオジーニョ

琉球 :19分富所悠

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|リーグ戦3連勝はまたもお預けとなった

またしてもリーグ3連勝はならなかった。今シーズン、4度目の挑戦だったが、その壁を越えることはできなかった。それでも、過去に3連勝が懸かった試合とは異なり、引き分けという結果は、前進と捉えることもできる。

ただし、肝心の試合内容は、第1クールで0−1と敗れたFC琉球に1−1と引き分けたことをよしとするべきか、それとも勝てなかったことを悔やむべきか、判断の難しい試合だったと言える。厳しい言い方をすれば、今後、SC相模原がタイトル争いをしていくのであれば、今日の試合内容は決して讃えられるものではない。

公式記録では、前半のSC相模原のシュートは2本とカウントされているが、いずれも決定機と呼べるものではなかった。強いてチャンスらしいチャンスは、23分にMF飯田涼のドリブル突破からMF樋口寛規が折り返したパスをFW井上平が詰めたシュートくらいだが、それにしてもゴールの匂いがするものではなかった。それほどに前半のSC相模原は相手に翻弄された。

トロを出場停止で欠いた中盤には新加入のMF飯田涼が初めて先発で起用された。森勇介が務めてきた右SBには小谷祐喜が抜擢されるなど、システムこそいつもと変わらぬ4−2−3−1だったが、SC相模原はベストメンバーではなかった。対する琉球は、前回の4バックとは異なり、最終ラインを3枚にした3−4−3システムを採用。試合は風上ではなく、風下に立った琉球が主導権を握った。

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|全体的にミスが多く低調だった前半に1失点

SC相模原は、最終ラインから対角線にロングボールを供給しようと試みるが、風の影響もあってか、前線にパスがつながらない。ボランチの飯田と須藤右介も最終ラインに近く、これにより前線との距離が生じ、空いたスペースを逆に相手のボランチである田中恵太に使われてしまった。

指揮官の辛島啓珠監督も振り返る。

「琉球の7番の選手(田中)を捕まえきれず、中盤のところのマークがちょっとぼやけたところと、数的同数で一対一の寄せであったり、マークが甘くなり、相手に入られてしまった」

19分にFKから琉球に先制点を許した場面も、まさにそうした状況で突破を許し、ファウルを冒してしまった結果だった。

また、パスミスなどのイージーミスも多かった。縦につなごうとしてもそのパスを相手にインターセプトされ、逆襲を食らう。サイドに展開しようにも、テンポよく前線に配球できない。前線でもボールが収まらず、セカンドボールも相手にことごとく拾われ、悪循環を招いていた。

さらに悪い流れは続く。33分には天野恒太が負傷。記者席にも天野の「痛い」という声が響くほどの接触で、35分にはMF成田恭輔がピッチに投入された。

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|シンプルに裏を狙うことで巻き返した後半

それでも失点を19分の直接FKだけでしのぎ、0−1で試合を折り返したことがプラスに転じた。辛島監督は、風下になる後半は、「シンプルにDFの背後を狙うように」と、選手たちに指示。そのメッセージをさらに込めたのが、59分のFWレオジーニョ投入である。レオジーニョも「右サイドで出場するよう監督に言われ、スピードを活かしてスペースを突こうとした」と話したように、ドリブルで仕掛ける意識が強い彼がピッチに立ったことで、チーム全体に攻撃の意図は伝わりやすかった。

また、「(飯田)涼はパスをさばくタイプで、潰し屋というタイプではないので、後半は自分が下がり、涼を前でプレーさせるように考えた」という須藤の機転も、効果をもたらすようになる。67分には高原直泰が鈴木健太と交代し、1トップに樋口、右にレオジーニョ、左に曽我部慶太という布陣になったことで、DFの背後を突くという意図は完全にチーム内で統一された。

68分には高い位置でプレーできるようになった飯田がチャンスメイクする。左サイドを内に深く切れ込むとゴール前にラストパス。曽我部のシュートは、GKのファインセーブに遭いゴールにはならなかったが、3バックの背後とサイドのスペースをうまく使って決定機を作り出した。

そして69分、曽我部がドリブルで仕掛けて左サイドを深く抉ると、ファーサイドにクロスを供給する。そこに詰めていたレオジーニョがヘディングで押し込み、SC相模原は同点に追いついた。

「これまでなかなかゴールを決めることができず、苦しかった鬱憤をすべてぶつけた」と話してくれたレオジーニョにとって、それはSC相模原における公式戦初ゴールだった。レオジーニョはユニフォームを脱ぎ、同点弾に歓喜する。「ゴールを決めたら最初からやろうと思っていた」と話しただけに警告を受けたのはご愛敬だが、公式戦出場10試合目にしての初ゴールであり、サポーターも待ち望んでいた瞬間だった。

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|引き分けることができたチーム力をプラスに

同点となった後も82分には飯田がシュートすれば、84分にはマークがずれて琉球に決定機を作られた。総合的には辛島監督も「琉球のほうが、決定機は多かった」と話したように、琉球に押し込まれていた時間帯のほうが長かった。ただ、今シーズン14試合すべてでフル出場を続けている守護神・佐藤健のファインセーブが光り、追加点を許さなかった。

昨シーズンまでの、またはこれまでのSC相模原ならば、悪い流れや悪い展開、さらにはミスの多い試合では、その内容通り、敗戦する傾向にあった。ただ、琉球戦では内容が伴わずとも引き分けるしぶとさを見せた。上位に食らいついていくには、そうした試合でも勝ち点を積み重ねて行く必要がある。

確かに琉球戦は内容が悪く、自分たちが思い描くサッカーをピッチで体現することはできなかった。そうした中でも引き分けたことをプラスとすることができるか。それこそが、優勝争いをしていくために必要な勝負強さであるが、チームの狙いが噛み合わず、ミスやボールロストが目立つ試合をしていては、浮上することはできない。この琉球戦は、いまいちど、チームの原点を見つめるべき試合となったと言える。