5月 10 2015

第6回「J3第11節vs琉球戦マッチレポート」

投稿者: at PM 10:49  記事カテゴリー: その他



2015明治安田生命J3リーグ 第11節

2015年5月10日 13:00KICK OFF@相模原ギオンスタジアム

SC相模原 0−1 FC琉球

[得点]

相模原:

琉球 :田中恵太

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|0−1という結果以上に内容でも完敗した

両指揮官の試合後の会見での表情がすべてを集約していた。

SC相模原の辛島啓珠監督は苦虫を噛みつぶしたような面持ちでコメントを絞り出した。

「0−1で負けましたが、内容的には0−1以上の完敗かなという気がしています」

対するFC琉球の薩川了洋監督は「今シーズン初の連勝をアウェイでできたことがうれしい」と語り、口調もなめらかだった。終始、上機嫌で、会見の最後には「たぶん上に行っちゃうと思うよ。行っちゃうんじゃないかな」と、勝利以上の手応えを強く実感して会場を後にした。

J3リーグ第11節は、ゴールデンウィークによる5連戦、最後のゲームだった。SC相模原は5月6日に山口でのアウェイゲームを戦った後での中3日の連戦だった。帰り際にはMF須藤右介も「なかなかハードでした」と率直な感想を残したように、選手たちの疲労はピークに達していた。ただし、それは相手も同じこと。琉球に至っては、さらなる長距離移動を強いられているなかでの連戦だった。

相模原は、4−2−3−1システムで琉球戦に臨む。中盤の底には須藤に加えて、戦列復帰を果たしたトロが入り、DFラインの前に陣取る。1トップの高原直泰のすぐ下にも、前々節の福島ユナイテッド戦で負傷した井上平が戻ってきた。

「いい守備からいい攻撃」というチームコンセプトを掲げる相模原は、この試合に限っては連戦の影響を考慮して、自陣の低い位置でボールを奪い、攻撃に打って出るという戦術を採用した。そこにはボランチのトロと須藤が、いつもより低い位置に構え、相手を呼び込むことでボールを奪取しようという狙いがあった。

そのため、当然ながら相手が主導権を握ることになる。琉球は、遅攻では右から左、左から右へとボールを回し、サイドが高い位置を取ることでワイドに攻撃を仕掛けてきた。

それでも前半は、相模原が4本、琉球が2本と、シュート数では相手を上回ったように、相模原もチャンスは作った。12分には森勇介の右クロスに高原が飛び込み、30分にも森が右サイドを突破すると、クロスにMF樋口寛規が合わせるなど、得意のサイド攻撃から相手ゴールに迫った。

だが、辛島監督も「前半にボールを失うところが多くて、ボールを大事にしようしようとしすぎたところがあった。そこが攻撃につながらなかった。あとは守備で走らされた分、ボールを取れなかった」と語ったように、決定機こそ与えなかったが、前半、守備に追われる時間が長くなったことで、後半に費やすパワーをも消耗してしまっていた。

また、左サイドの対応が後手に回り、突破されるシーンが何度か見られた。25分にはDF大森啓生が警告を受けたことで、その後の対応が緩くなった。35分には大森の判断が遅れると、そこから相手に決定機を作られる場面もあった。危惧した辛島監督は前半のうちに手を打つ。37分に大森を下げて、天野恒太を投入する。天野が対峙する相手に対して、臆することなくプレッシャーをかけに行ったことで、その後に続くマークも明確化され、守備にもリズムが出てきた。この時点では、前半を0−0で折り返したことは、まずまずだったと言えただろう。

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|失点シーンに至る前からマークが曖昧に

しかし、後半に入り、前半から守備に追われていたSC相模原は、さらに守備において後手に回るようになる。マークの所在がはっきりせず、たびたびバイタルエリアでフリーになる選手を作り出してしまっていた。振り返ってみても、後半に関してメモしたノートには、琉球の決定機ばかりが記されていた。56分にも縦パスからチャンスを作られ、その2分後にもDFがボールウォッチャーとなり、フリーの状態でシュートを打たれた。

極めつけは、69分の失点シーンだ。琉球のMF富所悠とFW中山悟志にワンツーのような形でつながれるとシュートを打たれる。そのこぼれ球をMF田中恵太が拾うと、再びシュートして、ゴールをこじ開けられてしまった。

敗戦の原因となったゴールだけに、この場面がクローズアップされるが、前述したように、その前から失点してもおかしくない伏線はいくつもあった。

CBとして最終ラインを統率したフェアー・モービーも「失点シーンはその前からマークが曖昧で、言い方は悪いけど、相手のほうに運よくこぼれ球が行ってしまった」と悔しさを滲ませた。

須藤も守備の曖昧さを認める。

「プレスが弱かった。相手に繋がれて、フリックされて、また他の選手が入ってきて、僕もゴール前を閉じに行きましたけど、やられて。それ以前にスローインのところからマークがはっきりしていなかった。各々がマークをしっかり見ていれば、やられなかったはず。ひとりひとりが譲り合ってしまった」

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|次への2週間でいいイメージを取り戻せるか

失点の3分前には、復帰したばかりのトロが足を痛めて成田恭輔と途中交代していた。反撃に出ようとするSC相模原は、76分に樋口に代えて、FWレオジーニョを投入。背番号9は得意のドリブルを活かして仕掛けるが、集中して守る相手DFに行く手を阻まれた。86分には森の右クロスに、井上、さらには高原が飛び込むがゴールを奪うことはできず。93分には、途中出場していた成田が一発退場となり、万事休す。0−1で琉球に敗れ、今シーズン初の連敗となった。

振り返れば、ゴールデンウィークによる連戦は2勝3敗と負け越す形になった。SC相模原にとっては、痛い、そして厳しい連戦という結果になった。次節は試合がなく、つかの間の休息となる。第13節のY.S.C.C.横浜戦へ向けて、この連戦で出た課題をいかに修正して、チーム状態を復調させられるかにある。

今シーズン初の連敗とあって、そのショックは大きいが、頼もしいのは須藤のコメントである。

「連敗しているので、悪かったところを反省していくのは当然ですけど、開幕戦や長野戦など、良かったときのプレーを見返して、いいイメージを持つことも大事だと思う。連戦で気付けなかったところが分かることもある。頭も身体もリフレッシュして、次の試合にいい形で入りたい。トレーニングからチームとして良かったときのイメージを取り戻したい」

露呈した課題を修正するのは当然である。だが、それだけでなく、チームのストロングや特徴にも目を向けるべきだ。勝ち方は共有できていたはずだ。第1クールの終わりは勝利で飾りたい。

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